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株式会社ティアック エソテリック カンパニーは、タンノイブランドのスピーカー「プレステージ・シリーズ」において、英タンノイの創立80周年を記念したSE(スペシャル・エディション)モデルのフロア型4製品を11月中旬に発売する。各製品の価格や仕様は下表の通り。 なお、Canterbury/SEは受注生産。最上位モデルのWestminster ROYAL/SEは、継続して製造されるが、注文状況によっては出荷時期が前後する可能性があるという「特別生産品」となっている。
いずれも、同軸2ウェイのフロア型スピーカーで、プレステージ・シリーズの従来モデル「HE」の後継となる。従来モデルのデザインを継承しながら、内部配線の素材やコンデンサ、フィルム抵抗などが見直されている。
■ Westminster ROYAL/SE
38cm径の同軸2ウェイユニットを搭載するフロア型スピーカーで、プレステージ・シリーズの最上位モデル。全長3メートルに及ぶバックロードホーンを搭載し、ウーファ口径の2.5倍に匹敵する低域再生能力を獲得したという。高域は22kHzまで再生可能。 ウーファはクルトミューラー製のハードエッジウーファで、24金メッキ処理のツイータとともに、アルニコマグネットALCOMAX-IIIで駆動。「デュアルコンセントリックの優れたトランジェント特性とパワーハンドリング特性が無類の再現力を生み出す」としている。 全ての内部配線に、6N(99.9999%)銅線材を新たに採用したほか、ハイパスフィルタのネットワークボードのリンク配線には高純度シルバー単線でハードワイヤリング。 また、ネットワークのハイパスフィルタ側にはHOVLAND製のオーディオグレード・コンデンサを搭載。「ポリプロピレンフィルムにより、金属素子を使用したコンデンサでは得られない透明感に優れた音質」を獲得したという。また、英ICW製コンデンサ「ClarityCap」も搭載している。そのほか、米VISHAY製の厚膜フィルム抵抗を採用、大型ヒートシンクに取り付けることで温度変化による特性の変化を最小限に抑えるという。 ローパスフィルタ側には、ラミネート鉄芯に高密度に銅素線を巻きつけた大型インダクタ(コイル)を採用。損失を抑えた高域フィルタリング特性により、抜けがよく力感のある低域再生が行なえるという。 スピーカーターミナルは独WBT製品を採用。バイワイヤリング対応で、スピーカー端子とアース端子を円形状に配置することでセッティングが確実かつ容易に行なえるとしている。シングルワイヤリング用のジャンパーケーブルにも6N銅線材を採用。 許容入力は135W(連続)、550W(最大)。クロスオーバー周波数は1kHz。能率は99dB(W/m)。インピーダンスは8Ω。外形寸法は980×560×1,395mm。重量は138kg。
■ Canterbury/SE
Westminster ROYAL/SEと同じく38cm径同軸2ウェイユニットを搭載するが、エンクロージャはバスレフ型で、バスレフ密閉可変ポートシステム(VDPS)を採用する。 クルトミューラーのハードエッジ型ウーファや、24Kメッキのツイータホーンを採用し、アルニコマグネットALCOMAX-IIIで駆動する。 内部線材には6N銅で、ネットワークハイパスフィルタ側には、HOVLAND製コンデンサを搭載。スピーカーターミナルはWBT製で、バイワイヤリング対応。エンクロージャには天然ウォールナット無垢材を使用している。 周波数特性は28Hz~22kHz。許容入力は140W(連続)、575W(最大)。クロスオーバー周波数は1.1kHz。能率は96dB(W/m)。インピーダンスは8Ω。外形寸法は705×480×1,095mm。重量は63kg。
■ Turnberry/SE
25cm径同軸2ウェイユニットを搭載したモデル。エンクロージャはバスレフ型で、両サイドにバスレフポートを搭載したディストリビューテッド・ポートシステム(DPS)を採用する。ウーファはクルトミューラー製。 ツイータは、正確な球面波を生む超精密成形のウェーブガイドにより、中低域から中高域にかけての特性を向上するという「TWツイータホーン」。 内部配線には、オランダのVan den Hul製のシルバーコーティング銅線を使用。また、英ICW製コンデンサ「ClarityCap」をメインにフィルムコンデンサをカップリング、ハイパスフィルタ領域のスムーズなロールオフ特性を獲得。さらに、材質の特性に合わせて開発した独自のDMT(Differntial Material Technology)アイソレーション・スリーブでダンピングすることにより、自然な響きを生み出すという。 ローパスフィルタ側には、上位モデルと同様に、ラミネート鉄芯に高密度に銅素線を巻きつけた大型インダクタを採用。スピーカーターミナルもWBT製品で、バイワイヤリング対応。 周波数特性は34Hz~25kHz。許容入力は110W(連続)、275W(最大)。クロスオーバー周波数は1.3kHz。能率は93dB(W/m)。インピーダンスは8Ω。外形寸法は456×336×950mm。重量は30kg。
■ Stirling/SE
25cm径同軸2ウェイユニットを搭載し、エンクロージャはDPS採用のバスレフ型。ウーファはクルトミューラー製。ツイータはTurnberry/SEと同じく「TWツイータホーン」を採用する。 内部配線には、オランダのVan den Hul製のシルバーコーティング銅線を使用。また、英ICW製コンデンサ「ClarityCap」や、ローパスフィルタ側の大型インダクタなども採用する。スピーカーターミナルもWBT製品で、バイワイヤリング対応。 周波数特性は35Hz~25kHz。許容入力は95W(連続)、225W(最大)。クロスオーバー周波数は1.7kHz。能率は91dB(W/m)。インピーダンスは8Ω。外形寸法は398×368×855mm。重量は23kg。
(2006年10月19日) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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