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社団法人地上デジタル放送推進協会(D-pa)と、社団法人BSデジタル放送推進協会(BPA)は13日に両団体の総会を開催した。総会では提案されていた両団体の統合がそれぞれ承認され、2007年4月より新団体「デジタル放送推進協会(Dpa/ディーピーエー)」として活動する。
今回の承認を受け、15日に総務大臣への許可申請が行なわれる。統合により各団体の会員は新団体に移行。新団体への加入総数は265団体となる。 これまで、D-paが地上デジタル、BPAがBSデジタル放送の普及促進活動をそれぞれ行なっていた。しかし、市場では3波共用チューナを内蔵した製品が主流で、両団体の主要な会員は放送事業者と受信機メーカーであり、業務内容も共通したものが多い。そのため、統合新団体を設立することをと目標に掲げ、2006年6月以降検討を重ねてきた。 統合後も、従来の2団体の事業を引き継ぎ、「地上/BSデジタルの普及促進や、アナログからデジタル放送への円滑な移行を目指す」としており、著作権保護に関する業務や、デジタル放送に関する調査・研究活動も実施していく。 統合後の事務所は、現在D-paの事業所がある青山ビル内に設置。放送波を使ったデジタル放送機器のソフトウェアアップグレードなどの「エンジニアリングサービス(ES)」における、委託放送業務認定を維持する必要があるため、BPAの法人格を継承する。
■ 「一致団結し。2011年デジタル完全移行を目指す」
D-paの理事長で、新団体Dpaでも理事長に就任予定の河合久光氏は、「統合の目指すところは一つ。組織の一元化を図り、強力な運営体制を築くことで、普及促進活動の促進や対応機器の拡大、視聴者へのさらなる利便性向上に貢献する。2011年のデジタル完全移行の実現を目指して、一致団結する」と統合の意義を訴えた。 また、2007年のデジタル放送機器普及目標としては、「年内に3,000万台」と設定。周知徹底や、加入促進を図っていく。 具体的な施策としては、2011年のアナログ放送終了のちょうど4年前となる「7月24日」を中心に、テレビ放送による告知やパンフレットの作成などで一大キャンペーンを実施。また、12月1日の「デジタル放送の日」と年末商戦に向けて、デジタル放送の政策的意義や視聴者のメリットなど、デジタル放送の魅力を訴求していく。 さらに、2008年には、夏に開催予定の北京五輪に向け、「北京五輪をデジタル放送で見よう」普及促進キャンペーンを実施。年明けから積極的に普及促進活動に取り組むという。 BSデジタルについても、「2007年度はBSにとって特別な年(高嶋光雪 専務理事)」と位置づける。「アナログハイビジョンが終了し、さらに新規の3チャンネルがスタートする。地上アナログの前にして、実際に停波が起きるが、これを円滑に進めることが重要(高嶋 専務理事)」という。 なお、今後発売されるテレビでの「デジタルチューナー義務化」については、「総務省の情報通信審議会でも話題になっており、これから本格的な議論をすると聞いている。可能性はあるだろうが、義務化する必要があるか、所得が十分でない人の補助などさまざまな対応を含めて、今後の検討次第(高嶋専務理事)」とした。
( 2007年2月13日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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