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日本テレビ放送網株式会社(日本テレビ)にて4月より放送予定のアニメ「CLAYMORE」(クレイモア)。同局で人気を集めているアニメ版「NANA」、「DEATH NOTE」の中谷敏夫プロデューサーが手掛ける新作で、同2作と同じマッドハウスが制作を担当。放送前から話題を集め、DVD化も期待される注目作だ。 そこで、アフレコが行なわれている都内のスタジオに潜入。主役のクレアを演じる桑島法子さんを初め、出演声優の皆さんにインタビューを行なった。
原作は集英社の月刊少年ジャンプで連載中の、八木教広氏による同名コミック。舞台は、人間を捕食する恐るべき“妖魔”が巣食う世界。人間達はその驚異に対抗するため、妖魔の血肉を身体に取り入れた、半人半妖の女戦士を生み出した。巨大な剣を扱う彼女達は、その大剣を表す「クレイモア」という名で呼ばれ、絶大な力を得ると同時に、いつかは妖魔に変身してしまう運命を背負っていた。
主人公・クレアは少女の頃、テレサという最強のクレイモアと出会う。テレサはクレアを救うため、クレイモアの鉄の掟を破り、人間を殺めてしまう。掟を破ったことで討伐隊に追われる身となり、殺されたテレサ。彼女の敵を討つため、クレアはテレサの血肉を受け継ぎ、自らクレイモアとなる道を選ぶのだった……。
「構想は4~5年。とにかくクオリティにこだわった作品」と語るのは、日本テレビの中谷敏夫プロデューサー。同氏はアニメ版「NANA」や「DEATH NOTE」も手掛けているが、「CLAYMOREはそれらと並ぶ作品にしようと全力で作っているので期待していただきたい」と意気込みを語る。
原作コミックは、いわば知る人ぞ知る名作であり、知名度という点では「NANA」や「DEATH NOTE」には及ばない。中谷氏は「コミックを読んでいただければわかるが、ストーリーはビックリするほど面白い。極限状態で正義とは何か? 愛とは何か? を問いかけるテーマ性も優れていて、これまでの作品にに劣るものではない。アニメ好きな人にはもちろん、ハリウッドの大作ファンタジー映画のように、普段アニメを見ていない人にも楽しんでもらえるような作品にしていきたい」という。
設定が設定なので、原作には殺伐としたシーンも多く登場する。テレビアニメとして映像化するにあたり、注力した点について田中洋之監督は「普通のアニメでは逃げてしまうような、例えば血の描写なども、今回は真正面から取り組んでいる。カットや動画枚数も多く、普通のテレビアニメとは一味違うクオリティをお見せしたい」と自信を覗かせた。
アフレコは現在、3話まで進行しているという。演じた感想について、クレア役の桑島法子さんは「本当に強いので、クレアは鉄のような女の子なんだと思っていた」という。しかし、物語が進むにつれ、49人いるクレイモアの内、クレアは49位の“最弱”であることが明らかになる。しかし「潜在能力は高く、いざという時には凄い力を発揮する。そんな彼女の成長を見守って欲しい」と語る。 高城元気さんが演じるラキは、クレアに命を助けられたことで、彼女の料理番として同行することになる心優しい少年だ。「登場人物は人間離れした人が多いのですが、ラキは一般人代表です。なので、もし自分がこの世界にいたら? と想像しながら、視聴者と同じ目線で演じています。ラキの感じる恐怖や感動が、そのまま見ている人の恐怖や感動になるよう頑張りたいです」と意気込む。
最強のクレイモア、テレサを演じるのは朴●美(“●”は王へんに路/ぱくろみ)さん。原作を読んで最初は「なんて殺伐とした世界なんだ」と驚いたという朴さんだが、「乾いている作品だなと感じたのですが、だからこそ何かを強く欲する“飢え”も感じました。今の世の中、飢えを感じることは少ないので、そんな部分を表現していきたい。観ている人が、自覚していなかった欲求に気付いてくれるよう頑張ります」と語った。
□アニメの公式ページ
(2007年2月16日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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