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パイオニア、地デジ受信を強化した「サイバーナビ」など
-受信エリア1.5倍。ワンセグを30fps化する機能も


AVIC-VH099MDG

5月下旬より順次発売

標準価格:29,400円~409,500円


 パイオニア株式会社は、HDDカーナビゲーションシステム「サイバーナビ」の新モデルを5月下旬より順次発売する。7型ワイドVGAディスプレイと地上デジタルチューナを搭載したHDDナビ3機種など計8モデルで、各製品の発売時期と価格は下の通り

仕様 型番 価格 発売時期
サイバーナビ
1DIN+1DIN 7型ワイドディスプレイ
(インダッシュ)
地デジチューナ
DVDビデオ/MD/CD
DSP/HDDナビ
AVIC-VH099MDG 409,500円 5月下旬
7型ワイドディスプレイ
(インダッシュ)
地デジチューナ
DVDビデオ/CD
DSP/HDDナビ
AVIC-VH099G 388,500円
7型ワイドディスプレイ
(インダッシュ)
DVDビデオ/MD/CD
DSP/HDDナビ
AVIC-VH099MD 336,000円
7型ワイドディスプレイ
(インダッシュ)
DVDビデオ/CD
DSP/HDDナビ
AVIC-VH099 315,000円
2DIN 7型ワイドディスプレイ
(インダッシュ)
地デジチューナ
DVDビデオ/CD/DSP
HDDナビ
AVIC-ZH099G 346,500円
7型ワイドディスプレイ
(インダッシュ)
DVDビデオ/CD/DSP
HDDナビ
AVIC-ZH099 273,000円
ディスプレイ
 +
1DIN
7型ワイドディスプレイ
(オンダッシュ)
  +  
DVDビデオ
CD/HDDナビ
AVIC-XH099 283,500円 6月上旬
1DIN DVDビデオ
CD/HDDナビ
AVIC-H099 210,000円 5月下旬
単体テレビチューナ
地上デジタル(4チューナ) GEX-P09DTV 84,000円 5月下旬
地上デジタル(2チューナ) GEX-P07DTV 63,000円
地上アナログ GEX-P03TV 29,400円
楽ナビ
1DIN 7型ワイドディスプレイ
(インダッシュ)
地デジチューナ
DVDビデオ/MD/CD
HDDナビ
AVIC-HRZ99GII 283,500円 5月下旬
7型ワイドディスプレイ
(インダッシュ)
地デジチューナ
DVDビデオ/CD
HDDナビ
AVIC-HRZ88GII 262,500円



■ AVIC-VH099MDG/VH099G/VH099MD/VH099

AVIC-VH099G

 いずれも、7型ワイド/解像度800×480ドットのタッチパネル液晶ディスプレイと、DVD/CDデッキ、HDDナビゲーションを搭載したAVナビシステム。AVIC-VH099MDG/VH099Gは地デジチューナがセットになったモデルで、VH099MD/VH099にはデジタルチューナは付属しない。また、AVIC-VH099MDG/VH099MDの2モデルはMDデッキも備える。

 地上デジタルチューナ搭載モデルは、12セグ/ワンセグ放送の受信に対応。12セグ放送では、新たに4チューナと4アンテナで受信、信号を合成する方式を採用。移動体を考慮したという新開発のチューナユニットと復調LSIも搭載しており、1つの放送塔から受信できるエリアが従来比約1.5倍(同社実測値)に拡大したという。


デジタルチューナ部

 また、受信する中継局が切り替わる場合にも、自動で隣接する中継局からのチャンネルを自動選択する「オート中継局サーチ」を採用。前方にある2つのチューナは走行中に別の中継局からの放送波を感知でき、より強い方を自動で選択するという。この機能により、チャンネルサーチなどの操作をせずに同一番組を受信できるエリアが従来比2.7倍(同社実測値)に拡大したとしている。

 さらに、独自の「新デジタル リバイズ エンジン」を搭載し、ブロックノイズや音切れなどの受信エラーを補正。走行中や弱電界エリアでも鮮明に受信できるとしている。そのほかの改善点として、データ放送の操作が従来はリモコンからのみだったが、タッチパネル上からも行なえるようになった。また、音声操作では、チャンネル切り替え時に正式名称以外に「××チャン」や「○○テレ」などの俗称にも対応した。

 ワンセグでは、映像に擬似的な中間フレームを加えることで、フレームレートを通常の倍の30フレームにして動画の滑らかな再生を図る技術を搭載。カメラがパンした場合など、動きの大きな映像を検知して該当する場合だけ中間フレームを生成するという。また、受信状況に応じた12セグ/ワンセグの自動切換えにも対応する。

デジタル放送の受信性能を強化 中継局間の切り替えをスムーズにした ワンセグに中間フレームを付加して動画を滑らかにする

 4製品とも、従来モデルと同様に、着脱可能なHDD「ブレインユニット」を採用。ジャストシステムの音楽管理/転送ソフト「BeatJam」も付属する。ナビ部を含めたHDD容量は前モデルと同じ40GB。CDリッピングはATRAC形式で行なう。また、USB端子を備え、USBメモリなどからHDDへの楽曲転送も行なえる。

 取り外したHDDは付属のリビングキットでPCと接続可能。Moraなどの配信サイトで購入したATRAC形式の楽曲が転送できる。また、エニーミュージックにも対応しており、リビングキットを直接インターネットに接続し、テレビなどにつなぐことで、PCレスで楽曲をHDDにダウンロードできる。

ディスプレイ収納時 HDDのブレインユニット取出時 リビングキット

アーティスト/ジャンル/テンポなどの項目でHDD内の曲を絞り込める

 音楽再生の新機能として、HDD内の楽曲をアーティスト/プレイリスト/ジャンル/フィーリング/テンポの項目で絞り込んで再生できる「リンクゲートプレイ」機能を搭載。ランダム再生時などに任意の項目を選ぶことで、以降は同じ属性の曲を連続で再生できる。

 DVD/CDドライブ部は従来モデルとほぼ同じで、DVDビデオ再生のほかにDivXやMP3/WMA/AACファイルを記録したディスクの再生にも対応する。なお、WMAのDRMファイルは再生できない。また、VR形式で記録されたディスクの再生もサポートしない。

 ナビ機能も共通で、新機能としてはVICSが受信できない道路でも、携帯電話の通信機能を利用することで渋滞情報を取得できる「スマートループ渋滞情報」を採用。データは、登録ユーザーから携帯電話経由で収集するほか、2006年モデルの機能で蓄積された情報も利用される。

 また、登録ユーザーがブログ記事に添付された地図情報をパソコンにダウンロードし、専用ソフト「ナビスタジオ Ver.2.1」でサイバーナビに転送することも可能となった。そのほか、駐車場入り口の位置データの強化や、1,500カ所のボトルネック踏み切りデータの収録などが行なわれている。

USB端子を装備 付属リモコン



■ AVIC-ZH099G/ZH099

AVIC-ZH099G/ZH099

 7型ワイドの液晶ディスプレイやDVD/CDデッキなどを搭載する2DINのナビゲーションユニット。HDDも内蔵するが取り外しはできず、リビングキットも付属しない。DVD/CDデッキの仕様やナビゲーション機能は共通。

 AVIC-ZH099Gは地上デジタルチューナとのセットモデルで、チューナはAVIC-VH099MDGなどと同じ4チューナ/4アンテナ仕様。ワンセグ機能も共通。



■ AVIC-XH099/H099

 AVIC-XH099は、VH099と同じDVD/CDデッキや40GBのブレインユニットなどを搭載する1DINユニットと、オンダッシュの7型ワイドディスプレイのセット。H099はディスプレイが付属しないモデル。  ディスプレイ部以外の機能はVH099とほぼ共通だが、アンプやFM/AMチューナは省かれている。音楽配信サービス対応のミュージックサーバ機能も搭載し、リビングキットも付属する。ナビ機能も共通。

AVIC-XH099。CDメインユニット「DEH-P710」(中段)との組み合わせ時 AVIC-H099(下段)



■ GEX-P09DTV/P07DTV/P03TV

 いずれも単体のテレビチューナで、GEX-P09DTV/P07DTVは地上デジタルの12セグ/ワンセグに、P03TVは地上アナログに対応する。

GEX-P09DTV GEX-P07DTV GEX-P03TV

 GEX-P09DTVは、AVIC-VH099MDGなどに付属するチューナと同じ4チューナ/4アンテナ構成で、機能は共通。P07DTVは、従来モデルと同様の2チューナ/2アンテナだが、新型チューナ/復調LSIの採用などで受信性能の向上を図っている。いずれも「オート中継局サーチ」や「新デジタル リバイズ エンジン」を搭載。コンポーネント映像出力や、光デジタル音声出力を装備する。

 P03TVは、コンポジット映像出力を備えたアナログチューナ。AVIC-VH099MD/VH099/XH099/ZH099、AVH-P900DVAとの接続時には、タッチパネルやリモコンでの操作が可能。また、「ナビマップリンクTV局エリアプリセット」に対応し、自車位置情報と連動し、現在地点の放送局を自動がプリセットされる。



■ AVIC-HRZ99GII/HRZ88GII

 いずれも、2006年10月下旬発売の楽ナビに付属する地上デジタルチューナを、新モデルのGEX-P07DTV(2チューナ)に置き換えたセット。AVIC-HRZ99GIIは既発売のAVIC-HRZ99(発表時231,000円)のチューナを変更した製品で、AVIC-HRZ88GIIはAVIC-HRZ88(同210,000円)のチューナ変更モデル。

AVIC-HRZ99GII AVIC-HRZ88GII CD/DVD/HDD部



■ 生産拠点を強化、カーナビ第3世代へ

常務取締役 モーバイルエンタテインメントビジネスグループ本部長の波江野章氏

 カーナビ市場と同社の取り組みについて常務取締役 モーバイルエンタテインメントビジネスグループ本部長の波江野章氏は、「中南米やロシアなどの新興地で拡大が目覚ましく、市場が成熟した欧米でもOEMが拡大した。現在の2大集中生産拠点であるタイと中国での生産を大幅に増強し、市販トップの堅持とOEMへの価値提案を図る」と説明。

 国内では「新車販売台数の不振という逆風がありながら地上デジタルの話題性などで、2006年は前年比105パーセントとなる142万台の市場規模となった。2007年も、新車の伸び悩みやデジタル家電との競合などはあるが、他社を含む新商品提案などで市場全体が活性化し、前年比102%の145万台に微増する見込み」とした。

 また、同社のこれまでの歴史を振り返り「1990年に世界初のGPSカーナビを出した後、ルート探索や誘導機能、VICSなど基本機能を進化させてきたのが第1世代。CD、DVD、HDDのメディアでAVとナビの融合を続け、地デジで一区切り付いた。今年からは新しい価値を提案する第3世代」として、メーカーだけでなくユーザー同士で渋滞情報などを共有する「スマートループ」構想を紹介。

 さらに、進化した地デジ受信機能などの新機能も挙げ「パイオニア発、世界初への挑戦を目指し、満足される新しい商品価値の提案を続ける」と述べた。

2006年までの市販カーナビ市場と2007年の予測 「スマートループ」構想で“カーナビ第3世代”を宣言


□パイオニアのホームページ
http://www.pioneer.co.jp/
□ニュースリリース(サイバーナビ)
http://pioneer.jp/press/release578-j.html
□ニュースリリース(チューナ単体)
http://pioneer.jp/press/release576-j.html
□ニュースリリース(楽ナビ)
http://pioneer.jp/press/release577-j.html
□関連記事
【2006年10月3日】パイオニア、地デジチューナ搭載「HDD楽ナビ」など
-地デジチューナ搭載「サイバーナビ」も発売
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20061003/pioneer.htm
【2006年5月10日】パイオニア、音楽配信対応の「サイバーナビ」
-BeatJam/エニーミュージック対応。液晶/HDDも強化
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060510/pioneer1.htm

( 2007年5月9日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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