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スカパーJSAT株式会社は11日、社長定例会見を開催。スカイパーフェクトコミュニケーションズと衛星通信事業者JSATの経営統合後初となる事業説明会で、10日に発表した2006年度のグループ連結損益や、2007年の事業目標などを解説した。 連結営業収益は、1,169億5,100万円、営業利益は125億1,900万円で、純利益は41億3,500万円。そのうち多チャンネルテレビ放送の事業会社スカイパーフェクトコミュニケーションズ(スカパー)については、営業収益が854億2,200万円、営業利益が24億2,500万円、純損失は13億1,100万円。 エリア拡大を図ったオプティキャストやヒット作に恵まれなかったコンテンツ制作子会社スカパーウェルシンクの損失が響いた。
同社では、JSATとスカパーの事業統合による経営の効率化を進めている。スカパー・マーケティングを解散し、同社のレンタル事業をスカパーに継承。さらに、CSナウなど110度CSデジタル放送事業者3社を合併し、110度CSデジタル放送「e2 by スカパー」のHD化の促進を目指す。また、格闘技チャンネルを運営するサムライティービーもペイパービュージャパンに委託するなどの効率化に取り組んでいる。 2007年度は加入促進に力を入れ、販促費用などを大幅に上積み、「将来の利益ベースを獲得する(仁藤雅夫社長)」としている。加入目標は60万件で、内訳は124/128度CS放送の「スカパー」が25~27万件、110度CSデジタル放送の「e2byスカパー」が28~30万件、スカパー!光が6~8万件。
新規加入の獲得のため、プロモーションも従来から大幅に変更。「スカパーは何をやっている会社かわからないという意見も頂いていた」ことから、コンテンツを重視した宣伝展開を図る。 5月のスカパー!では、ジョニー・デップ出演作全21本(e2 by スカパー!は16本)を一気に放送する「ジョニーデップ祭り」を開催中。テレビCMもあわせて「ジョニーデップ祭り」を前面に押し出し、スカパー!をアピールしている。「こうした、“なんとか祭り”を6月、7月と毎月やっていき、スカパーのコンテンツをPRしていきたい」という。 サービス別では、124/128度CS放送の「スカパー!」で、アンテナ取り付けの無料化や、Jリーグやプロ野球を軸にしたプロモーションを強化。特にJリーグについては、「シーズン開始当初は、常に各競技場にブースを設けて販売促進を図る」という。 「(加入者の)純増を支えている」という110度CSデジタル放送「e2byスカパー!」は、店頭での対面販売を強化。「2007年は“Jスポーツ”を中心にハイビジョンチャンネルの追加を予定しており、ハイビジョンを積極的にアピールしていく」という。
FTTHを利用した「スカパー! 光」は、新築マンションでの導入が進んでいるため、マンション内での加入率向上などを図る。また、2008年以降のHD化を推進などにも取り組んでいくという。 2007年度の通期連結業績見通しは、営業収益1,250億円、営業利益55億円、純利益50億円。なお、一部で報道されたオリンピック放送への参入については、「現時点でお話できることはない」とした。 □スカパーJSATのホームページ ( 2007年5月11日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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