◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
マランツ、B&Wの40周年記念スピーカー「Signature Diamond」
-「B&W史上最高の2ウェイ」。新600シリーズのフロア型も


「Signature Diamond」試聴の様子
8月より順次発売

標準価格:82,000円(1本)~273万円(ペア)


 株式会社マランツ コンシューマー マーケティングは、B&Wブランドの40周年記念スピーカー「Signature Diamond」を9月に発売する。カラーリングはミニマリスト・ホワイトとWAKAME(ワカメ)の2バージョンを用意。各色500台の限定生産。受注生産となっており、専用オーダーフォームでマランツに注文する形となる。価格はペアで273万円。

 また、7月にブックシェルフ「685/686」と、センターの「HTM62」が発売された600シリーズに、トールボーイの新モデル「683」と「684」を8月に追加。価格は683が113,400円(1本)、684が86,100円(1本)。


■ Signature Diamond

 B&Wではこれまで、25周年記念モデルの「Silver Signature」や、30周年の「Signature 30」、2001年発売の「Signature 800」(ノーチラス800シリーズのSignatureバージョン)などを、特別記念モデルとして投入。今回のSignature Diamondは40周年を記念したモデルとなっている。

 開発にあたっては、マトリックス801やオリジナルノーチラスなど、B&Wの多くのスピーカーを手掛け、インダストリアル・デザインの巨匠としても知られるケネス・グランジ卿と、B&Wのシニア開発エンジニアであるジョン・ディブ氏が協力。「B&W史上最高の2ウェイスピーカー」を目指して開発されたという。

Signature Diamondのミニマリスト・ホワイトバージョン WAKAMEバージョン。B&Wの開発スタッフが英国の日本料理屋でワカメを見て、「まさにこの色だから、ワカメという名前にしよう」と発案。「“ワカメ”という名を使っても大丈夫か? と日本に連絡があったので、日本人からは出ない発想だなと思いながら“大丈夫”と返事をした」(商品企画部の澤田龍一氏)

 ケネス・グランジ卿はチューブの組み合わせから成る曲面デザインや、天然素材の使用、感性を刺激する外観などにこだわる人物だが、Signature Diamondも独創的なデザインを採用。エンクロージャは楕円形の円柱で、そこに直角にチューブが刺さったような形でウーファが取り付けられている。

ケネス・グランジ卿はインダストリアル・デザインの巨匠。オリジナルノーチラスなども手掛けており、曲線を多用したデザインコンセプトはSignature Diamondでも踏襲されている B&Wのシニア開発エンジニア、ジョン・ディブ氏

 ツイータはノーチラスシリーズでお馴染みのノーチラスチューブ機構を採用しているが、ハウジングはイタリア産の大理石を使用。重くて響きが少ないため、トランジェントの良い音が得られるという。ツイータユニットはノーチラス800Dシリーズに使われているダイヤモンド・ドーム・ツイータで、口径は25mm。大理石とエンクロージャ本体は新素材で結合され、振動伝達を遮断している。

 新開発のウーファユニットは180mm径で、ウォーブン・ケブラーコーンを使用。中央には新設計のフェイジング・プラグを搭載。真鍮製でクロームメッキを施している。10Hzなどの超低域再生でもエアーノイズが少ないのが特徴で、トランジェントの良い再生が行なえるという。

横から見たところ ツイータのハウジングは大理石で作られている ウーファユニットは180mm径。ウォーブン・ケブラーコーンを使用

 キャビネットは楕円断面のラミネート合板製で、内部にはマトリックス補強を施している。曲面を多様したエンクロージャを採用することで高い強度を確保しつつ、音の反射回折が少ないのが特徴。

 ネットワークは非常にシンプル。2mm径銅線による空芯コイルと、ムンドルフ製の高級キャパシタ、メタフィルム抵抗で構成。アルミニウム・ダイキャストの台座に配置し、各パーツは基板を介さず、ダイレクトに結線している。

バスレフポートは正面下部に、下向きに付けられている

 エンクロージャはバスレフで、正面下部の、口のような切れ込みに、下向きにポートが設けられている。ポート部分にはエアーノイズを低減するため、くぼみを設けたゴルフボールテクノロジーを使用。スピーカーターミナルは「ゴチャゴチャしたケーブル接続部を見せたくない」というデザイン上のこだわりから、台座の底面に装備。高さの問題で通常のバナナプラグは使用できず、専用のL型バナナプラグ付きショートワイヤーを同梱する。

 再生周波数帯域は32Hz~33kHz。インピーダンスは8Ω。クロスオーバー周波数は3.8kHz。外形寸法は230×375×930mm(幅×奥行き×高さ)。重量は25kg。

ネットワークはシンプルな構成 スピーカーターミナルはデザイン上のこだわりで背面に用意されている

□関連記事
【2006年10月20日】【2006東京インターナショナルオーディオショウレポート 2】
-B&Wの40周年記念SP「Signature Diamond」
 Auraのポータブルプレーヤー対応「note」など
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20061020/ina2.htm


■ 683/684

 600シリーズのトールボーイスピーカー。683は3ウェイ4スピーカーのバスレフ型。25mm径のアルミドームツイータ、150mm径のウォーブン・ケブラー・コーンFSTミッドレンジ、165mm径のウォーブン・ケブラー・コーンウーファを採用。ウーファはダブルウーファ仕様となっている。

3ウェイ4スピーカーの「683」 ツイータにはチューブ・ローディング設計が投入されている ウーファユニット

 ツイータには、Nautilusシリーズのツイータで採用されているチューブ・ローディング設計を投入。外観からはわからないが、ユニットの背面にNautilusチューブを装備。不要な音の反射を吸収している。

 振動板とボイスコイルは強固に接着されており、高い精度の高域特性を実現。ドライバー部では、従来のセラミック・マグネットから、800シリーズでも採用されているネオジウム・マグネットに変更。音像のフォーカスが向上し、より鮮明な音を実現したという。

 ミッドレンジには独自のウォーブン・ケブラーコーンを採用。従来のロールエッジではなく、密度が低くて柔軟なリングで支えるFSTユニットとなっており、エッジからコーンに反射されるエネルギーを削減。音の濁りを解消している。

 ウーファユニットはペーパーとケブラーのコンポジット素材を、アルミ製フロント・スキンの裏側に接着した2層構造を採用。剛性が高く、正確で歪の少ない低音を実現するという。

 全体の再生周波数帯域は30Hz~50kHzで、クロスオーバー周波数は350Hz、4kHz。インピーダンスは8Ω。外形寸法は198×340×985mm(幅×奥行き×高さ)、重量は26kg。仕上げはライトオーク、ウェンジから選択できる。

中央が「684」

 684は683の下位モデルにあたり、ツイータは共通。165mm径のウォーブン・ケブラー・コーンを2基搭載しているがダブルウーファではなく、片方がウーファとミッドレンジの帯域を担当。もう片方がウーファとして動作するため、同社では「2.5ウェイ、3スピーカー」と表現している。

 使用しているユニットは上位モデルと同じ。再生周波数帯域は34Hz~50kHz。クロスオーバー周波数は150Hz、4kHz。インピーダンスは8Ω。外形寸法は198×300×910mm(幅×奥行き×高さ)。重量は18.2kg。仕上げも上位モデルと同じ、2種類から選べる。

□マランツのホームページ
http://www.marantz.jp/ce/index.html
□B&Wのホームページ
http://www.bwspeakers.jp/
□関連記事
【6月15日】マランツ、B&Wスピーカー600をブラッシュアップ
-アルミ製のダイヤモンド・カットのロゴプレート付属
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070615/marantz.htm

(2007年8月22日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00

Copyright (c)2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.