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株式会社マランツ コンシューマー マーケティングは、B&Wブランドの40周年記念スピーカー「Signature Diamond」を9月に発売する。カラーリングはミニマリスト・ホワイトとWAKAME(ワカメ)の2バージョンを用意。各色500台の限定生産。受注生産となっており、専用オーダーフォームでマランツに注文する形となる。価格はペアで273万円。
また、7月にブックシェルフ「685/686」と、センターの「HTM62」が発売された600シリーズに、トールボーイの新モデル「683」と「684」を8月に追加。価格は683が113,400円(1本)、684が86,100円(1本)。
■ Signature Diamond B&Wではこれまで、25周年記念モデルの「Silver Signature」や、30周年の「Signature 30」、2001年発売の「Signature 800」(ノーチラス800シリーズのSignatureバージョン)などを、特別記念モデルとして投入。今回のSignature Diamondは40周年を記念したモデルとなっている。 開発にあたっては、マトリックス801やオリジナルノーチラスなど、B&Wの多くのスピーカーを手掛け、インダストリアル・デザインの巨匠としても知られるケネス・グランジ卿と、B&Wのシニア開発エンジニアであるジョン・ディブ氏が協力。「B&W史上最高の2ウェイスピーカー」を目指して開発されたという。
ケネス・グランジ卿はチューブの組み合わせから成る曲面デザインや、天然素材の使用、感性を刺激する外観などにこだわる人物だが、Signature Diamondも独創的なデザインを採用。エンクロージャは楕円形の円柱で、そこに直角にチューブが刺さったような形でウーファが取り付けられている。
ツイータはノーチラスシリーズでお馴染みのノーチラスチューブ機構を採用しているが、ハウジングはイタリア産の大理石を使用。重くて響きが少ないため、トランジェントの良い音が得られるという。ツイータユニットはノーチラス800Dシリーズに使われているダイヤモンド・ドーム・ツイータで、口径は25mm。大理石とエンクロージャ本体は新素材で結合され、振動伝達を遮断している。 新開発のウーファユニットは180mm径で、ウォーブン・ケブラーコーンを使用。中央には新設計のフェイジング・プラグを搭載。真鍮製でクロームメッキを施している。10Hzなどの超低域再生でもエアーノイズが少ないのが特徴で、トランジェントの良い再生が行なえるという。
キャビネットは楕円断面のラミネート合板製で、内部にはマトリックス補強を施している。曲面を多様したエンクロージャを採用することで高い強度を確保しつつ、音の反射回折が少ないのが特徴。 ネットワークは非常にシンプル。2mm径銅線による空芯コイルと、ムンドルフ製の高級キャパシタ、メタフィルム抵抗で構成。アルミニウム・ダイキャストの台座に配置し、各パーツは基板を介さず、ダイレクトに結線している。
エンクロージャはバスレフで、正面下部の、口のような切れ込みに、下向きにポートが設けられている。ポート部分にはエアーノイズを低減するため、くぼみを設けたゴルフボールテクノロジーを使用。スピーカーターミナルは「ゴチャゴチャしたケーブル接続部を見せたくない」というデザイン上のこだわりから、台座の底面に装備。高さの問題で通常のバナナプラグは使用できず、専用のL型バナナプラグ付きショートワイヤーを同梱する。
再生周波数帯域は32Hz~33kHz。インピーダンスは8Ω。クロスオーバー周波数は3.8kHz。外形寸法は230×375×930mm(幅×奥行き×高さ)。重量は25kg。
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■ 683/684 600シリーズのトールボーイスピーカー。683は3ウェイ4スピーカーのバスレフ型。25mm径のアルミドームツイータ、150mm径のウォーブン・ケブラー・コーンFSTミッドレンジ、165mm径のウォーブン・ケブラー・コーンウーファを採用。ウーファはダブルウーファ仕様となっている。
ツイータには、Nautilusシリーズのツイータで採用されているチューブ・ローディング設計を投入。外観からはわからないが、ユニットの背面にNautilusチューブを装備。不要な音の反射を吸収している。 振動板とボイスコイルは強固に接着されており、高い精度の高域特性を実現。ドライバー部では、従来のセラミック・マグネットから、800シリーズでも採用されているネオジウム・マグネットに変更。音像のフォーカスが向上し、より鮮明な音を実現したという。 ミッドレンジには独自のウォーブン・ケブラーコーンを採用。従来のロールエッジではなく、密度が低くて柔軟なリングで支えるFSTユニットとなっており、エッジからコーンに反射されるエネルギーを削減。音の濁りを解消している。 ウーファユニットはペーパーとケブラーのコンポジット素材を、アルミ製フロント・スキンの裏側に接着した2層構造を採用。剛性が高く、正確で歪の少ない低音を実現するという。 全体の再生周波数帯域は30Hz~50kHzで、クロスオーバー周波数は350Hz、4kHz。インピーダンスは8Ω。外形寸法は198×340×985mm(幅×奥行き×高さ)、重量は26kg。仕上げはライトオーク、ウェンジから選択できる。
684は683の下位モデルにあたり、ツイータは共通。165mm径のウォーブン・ケブラー・コーンを2基搭載しているがダブルウーファではなく、片方がウーファとミッドレンジの帯域を担当。もう片方がウーファとして動作するため、同社では「2.5ウェイ、3スピーカー」と表現している。
使用しているユニットは上位モデルと同じ。再生周波数帯域は34Hz~50kHz。クロスオーバー周波数は150Hz、4kHz。インピーダンスは8Ω。外形寸法は198×300×910mm(幅×奥行き×高さ)。重量は18.2kg。仕上げも上位モデルと同じ、2種類から選べる。
□マランツのホームページ
(2007年8月22日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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