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IFA 2007では、1080p対応プロジェクタの新製品も開幕に合わせて登場。また、既に国内で発表された製品の実機デモも行なわれていた。新製品のラインナップ追加により、フルHDモデルの多くがHDMI Ver.1.3対応となっている。
■ ビクターのD-ILAプロジェクタ新モデル「DLA-HD100」
ビクターは、日本では1月に発売したD-ILAプロジェクタ「DLA-HD1」の上位モデルに相当する新機種「DLA-HD100」を、11月に日本を含めワールドワイドで発売する。価格は未定。 0.7型/1,920×1,080ドットのD-ILAデバイス×3を搭載するシアタープロジェクタ。最大の特徴は、ネイティブコントラストがHD1の2倍に当たる3万:1を実現したこと。特に、赤色の表現が向上したとしている。 そのほかの主な変更点は、ズームやフォーカスをマニュアルからオートに変更。リモコンから調整可能になった。さらに、ユーザーがガンマ値などをスクリーン上で調整できるようになっている。 映像入力はHDMIが2系統。いずれもVer.1.3で、光学ズームは2倍(F3.2~4.3)。コンポーネント、S映像、コンポジットの入力も各1系統装備する。RS-232端子も備える。 レンズはフジノン製で、13群16枚オールガラスレンズを搭載。レンズシフトの範囲は上下が±80度、左右が同±34度。外形寸法は、455×418.5×172.5mm。
■ エプソンのD7パネル搭載「EMP-TW2000」
エプソンは、1080p液晶シアタープロジェクタの最上位モデル「EMP-TW2000」を欧州で11月に発売する。価格は3,499ユーロ。 新開発のCrystal Clear Fine(C2Fine) D7パネルを搭載した3LCD液晶プロジェクタ。明るさは1,600ルーメン。コントラスト比は50,000:1(ダイナミックアイリス利用時)。光学ズームは2.1倍。
Ver.1.3のHDMI入力を2系統装備。コンポーネントやS映像、コンポジットの映像入力も装備する。アナログRGB(D-Sub 15ピン)も装備。RS-232Cも備える。 また、EMP-TW620(日本ではTW700)の後継モデルに当たる720pモデル「EMP-TW680」も9月に発売される。価格は1,099ユーロ。なお、エプソンのブースではTW680は展示されていなかった。 明るさは1,600ANSIルーメンで、コントラスト比はダイナミックアイリス利用時で10,000:1。
■ Samsung
1080p対応のDLPプロジェクタ「SP-A800B」と、720pの「SP-A400B」を展示。10月中旬に正式発表を予定しており、価格は、A800Bが4,999ユーロ、A400Bが1,499ユーロ。
A800Bは0.95型、A400Bは0.65型DMDを用いたシングルチップのDLPプロジェクタ。光源はA800Bが300W、A400Bが200W。明るさは、それぞれ1,000/2,000ルーメン、コントラスト比は10,000:1/2,500:1。カラーホイールは、6セグメントと5セグメントで異なっている。 HDMIはA800Bが2系統、A400Bが1系統。いずれもバージョンは1.2となっている。そのほか、A800Bのみ1080/24pに対応。レンズシフトも行なえる。A800Bは、スケーリングとDMDコントロールを個別のチップセットで行なうが、A400Bは同一のものを使用する。 外形寸法は、A800Bが432×479×212mm(幅×奥行き×高さ)、A400Bが343×347×162mm(同)。
■ 三菱電機
日本でも9月に発売予定の1080pシアタープロジェクタ「HC6000」(日本での型番は「LVP-HC6000」)を展示。また、1080p対応のコストパフォーマンスモデル「HC4900」も合わせてブースに展示した。
HC6000との違いは、HDMIがVer.1.2(HC6000は1.3)で、コントラスト比が7,500:1(同13,000:1)となっている点など。価格は1,999ユーロ。海外向けモデルとなっており、日本での発売は予定されていない。 パネルは0.74型/解像度1,920×1,080ドットで共通。1080/24p表示もサポート。明るさ(1,000ルーメン)やファンノイズ(19dB)もHC6000と同じ。ボディカラーはHC6000がホワイトだが、4900はブラック。なお、日本向けのLVP-HC6000はコントラスト比が13,000:1、輝度は800ルーメンとなっている。
外形寸法や重量も共通で、334×352×125mm(幅×奥行き×高さ)、5.6kg。リモコンが付属する。
■ そのほか
三洋電機は、11月発売の「LP-Z2000」を披露。また、ソニーは720pプロジェクタ「VPL-AW15」を展示していた。SXRDモデル「VPL-VW50」も展示されていたが、日本で9月に発売予定の新製品「VPL-VW60」はなかった。
3LCDブースでは、各社の液晶プロジェクタが展示されていたほか、新たな試みとして超小型サイズの「Personal Projector」を初披露。6月に開発されたエプソンのパネルとフィリップスのランプを組み合わせたシンプルなプロトタイプで、製品化された場合の用途は、ビジネスや個室での利用など。
□IFA 2007ベルリンショーのホームページ(英文)
( 2007年9月2日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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