パイオニア、シンプルなピュアオーディオ向けSACDプレーヤー －2ch専用。単品FM/AMチューナ新モデルも

　2006年12月に発売されたステレオアンプ「A-A9/A6」、SACDプレーヤー「PD-D6」と同じシリーズに位置付けられる単品コンポ。シンプルな機能や操作性を追及しつつ、音質にもこだわったというモデルになっている。

■ PD-D9

PD-D9

　2ch再生に特化したSACD/CDプレーヤー。CD-R/RWに記録したMP3/WMAファイルも再生できる。ローディングメカとピックアップは自社製。音質チューニングにはロンドン・Air Studiosのエンジニアも参加している。

　DACに、24bit/192kHz対応の、Wolfson製ツインDAC「WM8741」を搭載。パラレル接続(モノモード)で使用しており、「微小な音楽信号に含まれるニュアンスまでもリアルに再現する」という。DAC専用にマスタークロックを用意し、サンプリングレートコンバーターも搭載。CD再生時にはデータを176.4kHzにアップサンプリングして処理することで、ジッタも低減するという。

　また、SACDのDSD信号を1チップでデコードする「ダイレクトコンストラクション」を採用。独自の高音質機能「レガートリンクコンバージョンPRO」や、16bitを24bitに変換する「Hi-bit」機能も備え、CDの高音質再生に寄与している。

　電源回路には無帰還型電源と低ESR(等価直列抵抗)コンデンサを採用。レスポンスが速くスピード感のあるサウンドを追求するほか、デジタル回路用の電源部では、低ESRコンデンサを3個パラレルで使用。レスポンス性能をより高めている。さらに、オーディオ専用整流回路にはショットキーバリアダイオードも使っている。

　筐体内では、電源ブロックと小信号ブロック、メカブロックをセンタープレートで分離。Rコアトランスもデジタル/アナログ用に個別のものを搭載している。シャーシには剛性を高めるリジッドアンダーベースを採用。TAOC製のインシュレーターも備えている。

　S/N比はSACD部で110dB、CD部で115dB。出力端子はアナログステレオ(RCA)、光デジタル、同軸デジタル出力を各1系統装備。コントロール連携用のSR入出力端子も備えている。消費電力は19W。外形寸法は420×340×113mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は11kg。

■ F-F3

F-F3

　単体のFM/AMチューナ。整流回路に、ノイズの少ないショットキーバリアダイオードを採用。レスポンスの良さを高めるほか、デジタルとアナログのグラウンドを分離し、相互干渉による受信性能への影響を抑えている。

　FM/AMで最大100局までのプリセットが可能で、オートプリセット機能も装備。アルファベット、記号、数字を最大8文字使い、放送局名などを入力できる。

　FM受信時には、受信モードのステレオ/モノラルをボタンひとつで変更できる「MPX」モードを搭載。電波の弱いステレオ受信でノイズが多い場合に、モノラルに変更することで安定受信が可能になる。

　受信周波数はFMが76MHz～90MHz。実用感度(モノラル)は11.3dBf(1.0μV/75Ω)、S/N 50dB感度(モノラル)は21.3dBf(3.2μV/75Ω)、S/N比(85dBf入力時)は76dB(モノラル)/75dB(ステレオ)。AMの受信周波数は522kHz～1,629kHz。付属ループアンテナを使った受信感度は350μV/m。

　外形寸法は420×344×78mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は5kg。SR入出力端子も用意。フロントパネルにはアルミニウムを採用している。

□パイオニアのホームページ
http://www.pioneer.co.jp/
□ニュースリリース
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□関連記事
【2006年10月12日】パイオニア、2chピュアに特化したアンプとSACDプレーヤー
－オーディオ回帰層に向け、「シンプルさ」を訴求
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20061012/pioneer.htm

(2007年10月9日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]

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