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au、ウォークマンと連携できる新たな総合音楽サービス
-「LISMO」を拡張。「W54S」など3機種が対応


11月中旬以降発売

標準価格:オープンプライス


 auは、携帯電話の2007年秋冬モデル8製品を発表。ワンセグ対応は5機種、デジタルラジオ対応は3機種、Bluetooth対応は3機種をラインナップする。発売は11月中旬以降で、価格はオープンプライス。

新発売の8機種

 特徴は、ソニーとの協力による「au×Sony“MUSIC PROJECT”」で、LISMOとウォークマンなどの機器を連携、楽曲を共有できる機能を採用した点。

 対応機種は「W56T」、「W54S」、「W54SA」の3機種。ケータイでダウンロードした着うたフル楽曲を、新ソフト「SonicStage for LISMO」から、対応ウォークマンなどに転送できる。また、ネットジューク「NAS-D55HD」などで、ケータイから着うたフル楽曲をバックアップ。ウォークマンに転送できる。

SonicStage for LISMO ネットジュークと連携

W54S W56T W54SA

 ワンセグ対応は5機種で、そのうち初の2.8型有機ELディスプレイを搭載する“Woooケータイ”「W53H」と、「W56T」、「W54S」の3機種が有機ELディスプレイ採用モデル。

 そのほか、「W56T」や「W54S」はBluetoothのAVプロファイルをサポート、音楽をワイヤレスで対応ヘッドフォンに伝送できる。


■ 新ソフト「LISMO Port」を12月提供。ソニー製品と連携強化

KDDI 取締役執行役員常務 コンシューマ事業統轄本部長の高橋誠氏と、ソニー 業務執行役員SVP・オーディオ事業本部長の吉岡浩氏

 「au×Sony “MUSIC PROJECT”」は、auとソニーが協力し、携帯電話とPC、オーディオ機器の枠組みを超えて、さまざまなソースからの楽曲を有機的に活用することを目指して、各機器の連携強化を図るもの。

 具体的には、auがPC用の新ソフト「LISMO Port」を対応機種向けに12月以降に提供開始。LISMO PortはソニーのSonicStageをベースに開発した音楽管理用ソフト「SonicStage for LISMO」などを含んだ統合ソフトで、auの携帯電話「W54S」、「W54SA」、「W54T」でダウンロードした「着うたフル」楽曲を、SonisStage for LISMOを利用してPCに取り込める。さらに、対応ウォークマンへの着うたフル転送にも対応する。

 楽曲をウォークマンに転送した場合でも、携帯電話で同じ楽曲を再生することが可能。なお、ウォークマンへの転送回数は、楽曲自体の転送制限に準じる。また、従来のau Music Portでバックアップした着うたフルは、携帯電話をPCに接続しないと再生できない制限があったが、「SonicStage for LISMO」では取り払われ、PCでも同時利用が可能となった。

 「au×Sony “MUSIC PROJECT”」対応の3機種以外の端末には、従来の「au Music Port」を同梱。3機種以外で新ソフト「LISMO Port」は利用できない。また、従来のソフトで購入した楽曲を、そのまま新ソフトで利用することはできず、新ソフトに含まれるデータ移行機能を使用する必要がある。なお、「au×Sony “MUSIC PROJECT”」対応モデルでも、ダウンロードで従来ソフトを入手/利用することは可能となっている。

 着うたフルを転送できるウォークマンは、NW-S610/S710シリーズ、NW-A910シリーズ、NW-E010シリーズ、NW-A800シリーズ、NW-S700シリーズ、NW-S600シリーズ、NW-S200シリーズ、NW-E000シリーズ、NW-A600シリーズ、NW-A3000、NW-A1200、NQ-A1000シリーズ。

 ウォークマンのほか、ソニーのHDDコンポ「ネットジューク」も着うたフルに対応。auの携帯電話W54S、W54SA、W54Tに保存している着うたフル楽曲を直接バックアップできる。また、「AnyMusic」からダウンロードした楽曲や、CDからネットジュークにダビングした楽曲を対応のau携帯電話に直接転送できる。対応するネットジュークは、NAS-D55HD、NAS-M75HD、NAS-M95HDの3製品。

 ネットジュークからウォークマンへの転送時のフォーマットは、NW-S610/S710シリーズなどHE-AAC再生対応モデルについては着うたフルをそのまま転送。NW-E010シリーズなどHE-AAC非対応モデルには、ATRAC形式に変換して転送する。

 また、LISMO PortでPC向け音楽配信サービスmoraにも対応。新たにサービス開始される「mora for LISMO」から楽曲購入が可能となる。「mora for LISMO」で購入できる楽曲は約70万曲でPC向けサービスと同等。ファイルはATRAC形式。LISMO Portは、「SonicStage for LISMO」だけでなく、携帯電話データの管理ソフト「ケータイデータバックアップ」、楽曲バックアップソフト「LISMO Portバックアップ」も統合。アドレス帳やスケジュール、フォト、ムービー、メールのバックアップなどが可能となっている。



■ ポータブル/ホームオーディオ音楽市場の取り込みへ

KDDIの高橋誠氏

 LISMOは、パソコンと携帯電話で音楽の一元管理を実現させるサービスとして登場したが、今回発表された「au×Sony “MUSIC PROJECT”」は、LISMOの「2nd Stage」と位置付けられ、新たに、ポータブルオーディオプレーヤーやホームオーディオに連携の幅を広げることが目的。

 KDDIの高橋誠 取締役執行役員常務 コンシューマ事業統轄本部長は、「音楽を聴く機器として携帯電話が11.3%、パソコンが52.3%、ホームオーディオが58.6%、デジタルオーディオプレーヤーが36%、カーオーディオが29.6%」というリサーチを元に、「ケータイではなかなかカバーできないホームオーディオとデジタルオーディオを、より音楽事業に近いソニーと協力することで連携できた」と実現の経緯を説明。ソニーの業務執行役員SVP・オーディオ事業本部長 吉岡浩氏をステージに招いた。

 吉岡氏は「ソニーのオーディオが目指すものは、ライブ感のある音楽を楽しんでもらうこと。音楽の入手方法が多様化してきたなかで、ダウンロードによって入手した楽曲をより使いやすい製品を提供したいと考えている。これまで、PCレススタイルとしてネットジュークを提案してきたが、様々なオーディオ製品を持つソニーとしては、PC、ケータイを含めた製品の枠組みを超えて、多くの楽曲を利用してもらいたい」とコメントした。

PC、ケータイ以外の音楽市場の取り込みを図る ソニーの吉岡氏 ソニーも、より多くの方法で音楽を聴くスタイルを提案する

 高橋氏は現在の音楽対応ケータイについて「着うたフルとLISMOの対応端末は順調に増え、9月には着うたフル対応1,700万台、うちLISMO対応が1,500万台に迫る勢い。それに伴って、新しい音楽のスタイルとして着うたフルのダウンロードも伸び、10月2日に累計1億5,000万ダウンロードを突破した」と報告。

 ウォークマンなどのブランドを持つソニーとの協力でさらに連携を広げることが狙いで、高橋氏は「LISMOとSonicStageを結びつけるのがいい解ではないかと考えた」と説明した。

 ネットジュークとの連携についてもPCレスで着うたフルのバックアップや、ウォークマンへの転送が行なえる点をアピール。新しい2つの提案により、「これまでケータイ、パソコンで閉じられていた楽曲が、シームレスに一元管理できる」と自信を見せた。

 今回、ソニーと協業した理由については「音楽を楽しむという点で近しい関係にあり、実現が早かったのがソニーだった」とし、アップルなど他社との関係が薄くなることは否定。「コラボレーションの場合には、オープンマインドに進めることが成功の秘訣。排他的独占契約ではない」とした。

 そのほか、ワンセグ対応で有機ELディスプレイを搭載するモデルは、9月に発表された「INFOBAR 2」を含め4機種とラインナップを強化。「“ワンセグは有機EL”と決めつけてはいないが、現在は映像を楽しむには最適なデバイスと考えている」(コンシューマ商品企画本部 長島孝志氏)という。

ワンセグ対応機種のうち、有機EL搭載は4機種に そのほかの音楽機能強化として、BluetoothのA2DPやAVRCPをサポートしたことで、対応ヘッドフォンやカーオーディオなどでのワイヤレス再生を実現した点についてもアピール 発表会はSecond Lifeでも中継

□auのホームページ
http://www.au.kddi.com/
□ニュースリリース
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2007/1016b/index.html
□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200710/07-1016/index.html
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-「クリアオーディオ」搭載。microSDスロットも装備
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070522/au2.htm
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-デジラジ2機種含むワンセグ対応は計7製品
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070522/au3.htm

( 2007年10月16日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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