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クリプトン・フューチャー・メディア株式会社は16日、12月の発売を予定している、人間の声をもとにした音声合成エンジン「VOCALOID 2」を採用したソフトウェア音源「鏡音(かがみね)リン」の仕様について、得意な音域を変更すると発表した。また、発売時期についても従来12月とアナウンスされていたが、12月下旬と少し詳細になっている。 発表当初は歌声について「声の通りが良く、言葉が聞き取りやすいハッキリとしたサウンドが特徴」と説明。得意な曲のテンポは85~175BPM。得意な音域はE3~C#5としていたが、F#3~C#5へと変更された。 変更の理由について同社は「声の特徴から、“初音ミク”に対して複雑な倍音成分をもっており、その副作用から低音方向へのトランスポーズに癖が有るため、音色的に自然な範囲はF#3までと判断した」と説明。同時に、「その複雑な倍音成分が生む声の張りや、幅広い音色の変化が、鏡音リンのチャームポイント」ともしている。
なお、同社特設サイトでは、鏡音リンの全身イラストも公開。初音ミクはミニスカートにニーソックスがトレードマークだったが、鏡音リンはホットパンツにスピーカーを模したレッグウォーマー(?)という活動的な服装。「通りが良く、聞き取りやすいハッキリとしたサウンド」という音色の説明と良くマッチしたキャラクターになっている。 「VOCALOID 2」は、ヤマハのサウンドテクノロジー開発センターが作り上げた音声合成エンジン。録音された人間の声をもとに、リアルに音声合成された歌声を作り出すもので、クリプトン・フューチャー・メディアでは、そのエンジンを使用したソフトウェア音源のシリーズとして、声優の声をもとにした音源である「キャラクター・ボーカル・シリーズ」を開発。
第1弾「初音ミク」は8月に発売され、動画投稿サイトなどでユーザーが制作した歌のアップロードが盛んになっているほか、初音ミク自体のキャラクターとしての人気も高まり、同人誌即売会も開催されるなど、ブームになっている。なお、鏡音リンの声のデータは、声優の下田麻美さんからサンプリングされている
□クリプトンのホームページ
(2007年11月19日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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