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12月1日にBSデジタルで、3つの新チャンネルが開設
-各チャンネルの特徴/見所を紹介


開局前だが、EPGの提供や試験電波の放送はスタートしている
12月1日開局


EPGでも12月1日の開局がアナウンスされている

 BSデジタル放送では、NHKのアナログハイビジョン放送が9月に終了したことで、空いた帯域を利用して新しい放送局が12月1日に開局する。「BS11(イレブン)デジタル」と、「TwellV(トゥエルビ)」だ。

 さらに、放送中の「スター・チャンネル」もリニューアル。現在ch.200(BS10)で放送されている「スター・チャンネルBS」が、ハイビジョン放送を行なう「スター・チャンネル ハイビジョン」へと変更される。また、CS放送でもリニューアルが行なわれ、ch.233(CS1)で放送されている「スター・チャンネル ハイビジョン」が日本語吹き替え映画専門の「スター・チャンネル プラス」へと切り替わる。

【12月1日に開局するチャンネル】
チャンネル名 スター・チャンネル
ハイビジョン
BS11デジタル TwellV
ロゴマーク
チャンネル番号 10ch
(200ch)
11ch
(211ch)
12ch
(222ch)
視聴料 有料
※12月1・2日は
無料放送
無料 無料

 ここでは12月1日から、BSデジタルで楽しめるようになる「BS11デジタル」と、「TwellV」、「スター・チャンネル ハイビジョン」の主な特徴と、新チャンネルが登場することで必要になる一部AV機器のバージョンアップなど、視聴する際の注意点を紹介する。


■ スター・チャンネル ハイビジョン

 12月1日から開局するチャンネルの中で、唯一の有料放送。視聴するには月額1,890円の「スター・チャンネル プレミア3」の契約が必要だが、BSの「スター・チャンネル ハイビジョン」とCS1「スター・チャンネル プラス」とCS2「スター・チャンネル クラシック」の3チャンネルが視聴できるようになる。

 なお、現在「e2 by スカパー!」でスター・チャンネルBS/ハイビジョン/クラシックを視聴しているユーザーは、契約の変更などは不要。リニューアル後のチャンネルもそのまま視聴できる。

 ●主な番組とチャンネルの特徴

 「100%ピュアハイビジョン放送」を謳う、洋画専門のチャンネル。映画は基本的にフィルムで撮影されるが、そのフィルムから放送用のVTRテープを作成する際、HD解像度でVTR化し、そのテープで放送を行なう。そのため、SD解像度用のVTRテープを用いた放送や、SDテープを放送時にHD解像度にアップコンバートしたものより、高画質が期待できる。

 開局日となる12月1日には「スピード」や「愛と哀しみの果て」、「ユー・ガット・メール」。2日には「今そこにある危機」、「プロデューサーズ」、「ジュマンジ」などの人気作をオンエア。地上波では放送されていない作品も多く含まれている。

 3日からは「映画史に輝くベストフィルム」として、「地獄の黙示録 特別完全版」、「2001年宇宙の旅」、「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」、「ダ・ヴィンチ・コード」など、強力な作品を14夜連続放送。12月22日には「硫黄島からの手紙」、12月23日には「M:I-2」、「M:i:III」の連続放送も予定されている。

 ●開局記念の注目ポイント

 有料の放送だが、開局記念として12月1日と2日は無料で視聴できる。前述の「スピード」や「愛と哀しみの果て」など、合計12作品がノンスクランブル放送される。気軽にその画質/音質をチェックしてみよう。

 ●開局に伴う注意点

 11月25日の午後11時までを対象としたEPG録画予約は通常通り実行されるが、11月26日~12月2日までの日時を対象に、「スター・チャンネルBS」として予約していたものは実行されない可能性があるという。同チャンネルでは26日午前9時以降にEPG予約を再度行なうよう呼びかけている。

 また、11月26日の午前9時以降にテレビやSTBなどの電源をONにし、「スター・チャンネルBS」が選ばれていた場合、視聴できない事もあるという。その場合は、BSデジタルのほかのチャンネルを一旦選局し、10~30秒後に再度選局することで視聴できるようになる。

□スター・チャンネルのホームページ
http://www.star-ch.jp/
□重要なお知らせ
http://www.star-ch.jp/bshv/info.php
□松下電器 スター・チャンネル放送運用変更に伴う重要なお知らせ
http://panasonic.jp/support/info/starch/index.html


■ BS11デジタル

 ビックカメラの子会社である、日本BS放送が開局する新しいチャンネルで、チャンネル名は「BS11デジタル」。毎日新聞や松下電器、東芝、NTTドコモなども出資している。視聴者ターゲット層を、「団塊世代中心の30代以上の大人」と定め、「大人向けの24時間総合編成」を掲げている。

 ●主な番組とチャンネルの特徴

 BS11デジタルでは生放送を重視しているのが特徴。ニュースや報道番組を豊富に用意する一方、映画やドラマ、アニメなどの充実も図っている。編成は「トーク番組」、「ニュース・報道番組」、「映画やアニメなどのエンターテイメント」の大きく3ゾーンに分けることができる。

 トーク番組の目玉は、毎週月~金曜日の18時~21時15分まで放送される「大人の自由時間」。約3時間という長時間番組で、生放送なのが特徴。西川のりお・野坂麻央(月曜日)、阿川佐和子・檀ふみ(火曜日:隔週交替)、なぎら健壱(水曜日)などが司会を務め、ゲストを招いてのトークや、注目製品の紹介、ライフスタイル提案などを行なう。

 また、ラジオ界で絶大な人気を誇るものの、自己完結型の芸風が災いし、テレビでは今ひとつ持ち味が発揮しきれない伊集院光が、「ラジオのディープな世界の映像化」にチャレンジするという「伊集院光のばんぐみ」(日曜:24時~24時30分)も一部のファンから大きな注目を集めている。

 「ニュース・報道」関連では、独自の切り口を目指すというニュースワイド番組「INsideOUT」(月~金:22時~22時54分)や、本格討論番組「FACE」(土曜日:17時~17時50分)を用意。

 ドラマでは、韓国ドラマ「銭の戦争」や「天国への扉」をオンエア。「BS11名作劇場」では12月8日土曜日20時~22時に、「戦場のメリークリスマス」を放送。アニメ番組も充実しており、既報の通りバンダイチャンネルが協力する「アニメ+」と「ANIME+」という2つの放送枠を用意。

 「アニメ+」は「親子で楽しめる」をテーマにしておりHD製作の「ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル」や「ふたりはプリキュア」などを毎週土・日曜日の19時~20時にかけて。「ANIME+」は特選アニメを揃えたという枠で、「シゴフミ」、「true tears」などの新作アニメに加え、「新世紀エヴァンゲリオン」、「創聖のアクエリオン」などの再放送も2008年1月から予定されている。

 また、「3D立体革命」という15分番組も毎日オンエア。「お茶の間で立体映像を鑑賞できる“3D立体放送”の普及拡大を目指す」という番組で、3D立体放送の仕組みの解説や、技術の最新情報を紹介。専用フィルタを備えたテレビと眼鏡が必要になるが、番組内で実際に3D立体放送も行なう予定。

CEATEC JAPAN 2007で展示された専用眼鏡とテレビ

 ●開局記念の注目ポイント

 開局記念の特別番組として「未来へのトンネル and you」(12月1日11時~15時)を放送。放送作家の小山薫堂氏が構成を手掛け、司会は松任谷正隆と片瀬那奈が担当。麻生太郎衆院議員と国際的指揮者の西本智実氏の対談などを放送する。

 また、アン・ルイスや美勇士、郷ひろみによる開局記念ライヴも予定。アニメ関連では、「検証! 機動戦士ガンダムの世界 宇宙世紀への道」(12月1日:23時~25時)と題し、小説家の福井晴敏と眞鍋かをりをナビゲーターに、ガンダムの背景にある科学技術や政治、経済を、現実の宇宙計画やロボットテクノロジーとの対比形式で紹介・検証していく特番をオンエアする。

□BS11デジタルのホームページ
http://www.bs11.jp/
□関連記事
【11月22日】12月1日に開局する「BS11」、アニメ枠の放送内容が発表
-開局記念で新海アニメなどを放送。'08年にはエヴァも
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20071122/bs11.htm


■ TwellV

 「TwellV」と書いて「トゥエルビ」と読む新チャンネル。三井物産が全額出資して設立した子会社ワールド・ハイビジョン・チャンネルが運営する。チャンネルコンセプトを「良質・健全・プレミアム感」としており、それらを表す「well」を「TV」の間に挟み、12チャンネルのTwelveとかけて「TwellV」と名付けられている。

 ●主な番組とチャンネルの特徴

 全てハイビジョンでの放送を予定しており、ディズニー、MTV、FOX、宝塚、QVCなどから番組提供を受け、海外アニメや海外ドラマ、ドキュメンタリー、音楽、通販番組などを放送する。

 平日の7時~8時は「ディズニーゾーン」として、ディズニー・チャンネルの「ヘラクレス」シリーズなどのアニメを放送。18時~19時は「MTVゾーン」とし、洋楽のライヴ映像などを放送。20時からは宝塚の情報番組や、旅番組「美の旅人たち」などを放送。土日には宝塚の舞台をオンエアする「宝塚ドリーミング・シアター」、往年の名画を届ける「神宮前名画座」なども用意されている。

 また、「QVC TVショッピング」が毎日長時間放送されるのも特徴。放送時間は月~金曜日の5時~7時、9時~15時、22時~26時。土日は5時~7時、8時~13時、22時~27時などとなっている。取り扱う商品はファッションや化粧品、グルメや生活雑貨など多岐に渡る。

□TwellVのホームページ
http://www.twellv.co.jp/


■ CATVなどの再送信で視聴する場合

 CATV業者によっては、ケーブルテレビでBSデジタル放送の再送信を行なっている所もある。その場合、新チャンネルの再送信にも対応していれば、ケーブルテレビ経由でもこれらのチャンネルが視聴できるようになる。

 主なCATV業者では、イッツコムが12月1日から新3チャンネルの再送信を行なうと発表。ジャパンケーブルネット(JCN)では、「リニューアルするスター・チャンネル ハイビジョンは12月1日から視聴できるが、追加されるBS11、TwellVへの対応は現在のところ未定」という。

 ジュピターテレコム(J:COM)は、Q&Aページで「BS11デジタルおよびTwellVの再送信は、現在のところ予定していない。スターチャンネルBSハイビジョンは、ケーブルデジタル放送にて、『スター・チャンネル ハイビジョン』として同内容の編成を行なう(別途月額料金が必要)」と説明している。

 光ファイバーを介して再送信を行なっているスカパー! 光(オプティキャスト)では12月1日からではないが、「再送信の準備を進めており、整い次第提供する」という。同じく光ファイバー再送信を行なっている「K-CAT eo光」(K-CAT/ケイ・オプティコム)、「KCAT eo光テレビ」(近鉄ケーブルネットワーク)では12月1日から3チャンネルの再送信が実施される。

 なお、再送信状況は事業者によって異なるため、利用している各事業者に確認して欲しい。

□関連記事
【11月16日】イッツコム、12月からのBSデジタル新ch再送信を決定
-追加料金不要。J:COMは11・12chの再送信予定なし
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20071116/itscom.htm


■ 開局にともない、ファームアップされるAV機器

 新チャンネルは、BSデジタル放送に対応したテレビやレコーダであれば、原則としてそのまま受信や録画が行なえる。ただし、リモコンからダイレクトで選局を行なう場合などは、ファームウェアのアップデートや、チャンネルのボタン割り当ての再設定が必要な場合がある。

 日立の液晶テレビWoooの「W26L-H80/H80CS」では、ファームウェアをアップデートすることで、付属リモコンの「11」でBS11が、「12」でTwellVが、それぞれダイレクト選局できるようになる。ファームの配信は11月25日にBSデジタルと地上デジタルの放送波で行なわれ、12月下旬に再送信を予定している。

□Wooo W26L-H80/H80CSソフトウェア改善に関するお知らせ
http://av.hitachi.co.jp/link/tv_0711_h80.html

 松下電器でもチャンネル設定に関する情報を公開。2007年春以降に発売されたテレビ、チューナ、DVD/BDレコーダであれば、出荷時にリモコンの11/12chは、新チャンネルに割り当てられている。しかし、2006年以前に発売されたテレビ/チューナでは、3波共用機の場合、11番にNHKデータの気象情報、12番にはニュースが割り当てられている。また、BS専用機ではワンタッチボタンが10個しか存在しない。

 3波共用機ではボタンの再設定を行なうことでダイレクト選局が可能になる。BS専用機の場合は順送りのチャンネルボタンか、3桁のチャンネル番号の入力、EPGからの選局を行なうことになる。レコーダの場合もダイレクト選局を行なうには、ボタンの再設定が必要。

□松下電器、BSデジタル放送チャンネルプリセットについて
http://panasonic.jp/support/info/bs_cp/index.html

 アナウンスを行なっているメーカー以外の機器でも、最新モデルを除き、ダイレクト選局を行なうためにはリモコンのボタン/チャンネル割り当てをやりなおす必要がある。設定方法は各機器の説明書を参照のこと。

(2007年11月29日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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