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三洋電機株式会社は、2灯式/解像度1,024×768ドットで業界最高輝度となる9,000ルーメンを実現した業務用液晶プロジェクタ「LP-XF70」を2008年1月11日に発売する。価格は367万5,000円。また、1,366×800ドットのワイド型で輝度6,000ルーメンの「LP-WF20」を同1月21日に発売する。価格は262万5,000円。 両製品とも、大会議室や大ホール、デジタル広告、学校などでの利用を想定。なお、レンズは別売。
「LP-XF70」は、2灯式で業界最高輝度という9,000ルーメン(別売レンズLNS-S03装着時)の業務用液晶プロジェクタ。パネル解像度は1,024×768ドット。「LP-WF20」は、1,366×800ドット(17:10)のワイドパネルを搭載する。 解像度と輝度以外の仕様はほぼ共通で、コントラスト比は2,000:1。光源は330WのNSHAランプ2個。「LP-XF70」は、従来モデル「LP-XF42」(4灯式)に比べ37%の低消費電力化(光効率1.6倍)を実現。LP-XF42は電源がAC200Vだったが、100V環境下で利用できるようになった。 光効率の高い光学エンジンを採用したことで、高輝度と低消費電力を実現。また、ランプのレイアウトを見直し、従来のプリズムを利用した方式から変更。3枚のミラーを組み合わせることで、2つのランプから均等に光を出力できるという合成システムを搭載する。1灯モードでも色の均一性を保ち、色ムラの低減と高画質化を実現したという。
そのほか、独自の「アクティブ・メンテナンス・フィルター」システムにより、10回分のフィルタ交換を1回で済ませることが可能になった。この方式は、フィルタの目詰まりを吸気の風量から検出して自動でフィルタを巻き取る制御機能により、自動で10回分の交換が行なわれるというもの。フィルタはカートリッジ式で、ワンタッチで交換可能。交換の目安は業界最長という1万時間を実現した。 上下50%、左右10%のレンズシフト機能を搭載。垂直方向で360度の設置角度に対応する。台形補正機能も装備。
入力端子はHDCP対応DVI-DとアナログRGB(D-Sub 15ピン)に加え、コンポーネント(BNC)、S映像、コンポジット(BNC)を装備。オプションボード対応の空きスロットも2つ用意する。RS-232Cのコントロール端子や、有線リモコン用のミニジャックも備える。 消費電力は950W。レンズを除く外形寸法と重量は、530×757×267.5mm(幅×奥行き×高さ)、27.6kg。 ■ 教育やデジタル広告への用途拡大に期待
発表会では、大型プロジェクタの市場について執行役員 DIカンパニー 副カンパニー長の吉年慶一氏が説明。 2007年は市場全体で580万台、2009年度には800万台近くまで年率15%(台数ベース)で成長すると予測。そのうち5,000ルーメン以上の大型モデルは要望が高く、2007年が6万台、2009年は9万台の年率25%成長を見込んでいるという。 月産台数は両モデル合わせて500台、年間で6,000台以上を予定。ライバルについては「2006年は台数ベースで40%以上のシェアを持っており、液晶では特に無いが、DLPが競合になる」との見方を示し、DLPがデジタルシネマで成長していることに対しては「デジタルサイネージ(広告)でLCDは使われ、北米でも30%のシェアを持っている。また、教育用でもLCDが採用されている。これらをきちっとやっていく」とした。
海外と国内の比率は台数ベースで9:1。「国内市場が低迷しているのでは」との指摘に対しては「会議室などでの利用は成熟しており、台数だと伸びていない。世界最短焦点の『LP-XL50』(12月21日発売)など、これまでの概念を破る製品で市場を拡大したい」と述べた。
□三洋電機のホームページ ( 2007年12月10日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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