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日本ビクターの米国子会社JVC Company of Americaは、International CES期間中に近隣のホテルでプライベートショーを開催。「チューナ内蔵で世界最薄」という最薄部3.9cmの液晶テレビや、iPod Dock搭載テレビなどを発表した。 ■ チューナ内蔵で世界最薄のフルHD液晶
“超薄型”をアピールしている「SL89」シリーズは、42型の「LT-42SL89」と46型の「LT-46SL89」の2モデルを用意。今夏の発売を予定しており、価格は未定。日本での発売も検討しているという。 パネル解像度は46/42型ともに1,920×1,080ドット。同社独自のバックライトシステムを採用。光源は通常のCCFL管だが、拡散板や反射板などの改良により、明かるさのムラを抑えながら、光源とパネルの距離を短縮。通常のバックライトユニット(約35mm)に比べ、4割の20mmまでの薄型化を実現するなど、各部品や製品構造の見直しにより薄型化を図っている。また、デザインも重視し、ベゼル幅も約4割薄型化され、13mmとなっている。 なお、CEATECでの技術発表時には3.7cmとしていたが、製品化にあたり強度の改善などを行なったため、若干厚みは増している。最厚部は7.4cm。ATSCデジタルチューナを内蔵するほか、HDMI×3やコンポーネント入力×2、USBフォトビューワ機能などを搭載する。
【10月2日】 CEATEC JAPAN 2007【ビクター編】 -37mm“スリムLCD”や180Hz駆動などTV先進技術 http://av.watch.impress.co.jp/docs/20071002/ceatec05.htm ■ iPod用Dock搭載の液晶テレビが登場
また、テレビの正面にiPod用のDockを備えた液晶テレビ「TeleDock」も発表。32/37/42/47型の4モデルが用意される。32型の「LT-32P679」は1,366×768ドットパネルを採用し3月に発売。42/47/52型は1,920×1,080ドットパネルを搭載し、42型「LT-42P789」が3月、47型「LT-47P789」が4月、52型「LT-52P789」が今夏に発売される。 最大の特徴は前面スタンド部にiPod用のDockを搭載したこと。iPodを接続して、充電が可能なほか、iPod内のビデオや音楽、写真データなどをテレビ上で視聴できる。なお、パソコンとのデータ連携には対応しない。 米国市場ではオーディオプレーヤーのシェア80%をiPodシリーズが占めているため、iPod対応の要求が強いという。そのためiPodとの接続を前面に打ち出した本体デザインとし、音楽再生のために大型のオブリコーンスピーカーを搭載するなど音質にこだわった設計を行なったという。 iPodの操作はテレビに表示されるGUIを見ながらリモコンで行なう。ビデオや音楽再生、音楽シャッフル再生や、BGM付きスライドショーなどの操作が可能。ビデオのアップスケーリング品質にもこだわっているという。なお、TeleDockの日本発売予定はない。
■ BDプレーヤーも
また、Blu-ray Discプレーヤー「XV-BD」と、AVアンプ「AX-8D」も参考出展されている。 XV-BDは実働モデルとなっており、デモ映像の出力にも使われていた。BD-ROM Profile 1.1に対応したBDプレーヤーで、DVDビデオやCDの再生に対応。また、Everioで撮影したMPEG-2 TSファイルの再生が可能なほか、DLNAクライアント機能を搭載。ネットワークサーバー上の各種メディアファイルの再生が行なえる。 HDMI 1.3a出力も備え、x.v.colorやDeep Colorもサポートする。発売時期は未定だが、製品化に向けて検討を行なっているという。AVアンプは、BDプレーヤーとの併用を想定したデザインコンセプトモデルで、実働はしていなかった。
■ デュアルiPod Dock搭載のスピーカー
「NX-PN7」はiPod用のDockを2つ装備しているiPod向けスピーカー。4月に発売し、価格は149.95ドル。日本での発売予定は無い。 2台のiPodを装着して利用できるスピーカー。iPod内の音楽だけでなく、ビデオ出力も可能となっている。ただし、2台同時の音声/映像出力や各種操作はできず、あくまで一台づつの利用となる。iPodの充電は同時に行なえるという。 NX-PN7の発売の理由についてもiPodの高い普及率を挙げており、「複数台のiPodを持っている人も多く、一台を据え置き用、もう一台を持ち運び用などに使い分けたり、家族それぞれがiPodを持ち寄って楽しむなどの用途を想定している」という。AM/FMチューナや時計機能も内蔵している。
■ 新フロントサラウンドシステムも登場 「TH-F3」は、DVD内蔵の4.1chシアターシステム新モデル。2基のフロントスピーカーとサブウーファ、DVD内蔵のメインユニットなどから構成される。5月に発売を予定し、価格は500ドル。
アンプはメインユニット内に5chのアンプを内蔵。フロントスピーカー内には、2台の別々のドライバユニット搭載し合計4chとし、サブウーファを合わせてフロントスピーカーとサブウーファだけでフロントサラウンドを実現する。 DVDビデオや音楽CDに加え、CD-R/RWやUSBメモリに記録した、MP3、WMA、JPEG、MPEG-4 ASF、DivXなどのファイル再生に対応する。HDMI出力を装備し、1080pへのアップスケーリング出力も可能。iPodの接続/操作にも対応する。 ■ その他 同社の持つディスプレイ関連新技術も米国で初お披露目。LEDバックライト(RGB)を使った液晶ディスプレイ試作機や180Hz駆動の液晶テレビなどを参考展示。手の動きや拍手の音をリモコン代わりとして操作可能にする液晶テレビのインターフェイスのデモも実施している。
また、日本未発売のBluetoothヘッドフォン「HA-W700BT」も発表。Bluetoothトランスミッタ「AA-T100BT」と組み合わせて利用可能で、価格は100ドル。A2DP、AVRCP、HFP、HSPなどのプロファイルに対応し、バッテリ駆動時間は約11時間。 また、独自のイヤピース形状を採用したヘッドフォン「HA-SX500」などを紹介していたほか、Everioの新モデル「GZ-MG330シリーズ」も発表している。
□2008 International CESのホームページ ( 2008年1月10日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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