◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
ビクター、新エンジン「GENESSA PREMIUM」搭載の液晶TV
-47/42/37型。DeepColor 36bit信号を無劣化処理


左から47V型、42V型、37V型
2月下旬発売

標準価格:オープンプライス


 日本ビクター株式会社は、新開発の映像エンジン「GENESSA PREMIUM」(ジェネッサ プレミアム)を搭載した、フルHD液晶テレビ“EXE”の「LH905シリーズ」3機種を2月下旬に発売する。サイズは47V型、42V型、37V型の3種類。店頭予想価格は「LT-47LH905」が50万円前後、「LT-42LH905」が40万円前後、「LT-37LH905」が30万円前後の見込み。

 いずれのモデルも、新映像エンジン「GENESSA PREMIUM」を搭載しているのが特徴。パネルはフルHD(1,920×1,080ドット)の10bit 倍速対応IPSパネルで、従来モデルと同様にフルHD解像度での120Hz倍速駆動に対応している。

「LT-47LH905」 「LT-42LH905」、「LT-37LH905」

新画像エンジンの名称は「GENESSA PREMIUM」

 地上/BS/110度CSデジタルチューナと、地上アナログチューナを各1基搭載した液晶テレビ。「GENESSA」は、32bit CPUを内蔵した映像エンジン。2007年6月から発売された「LH805」シリーズでは、フルHD解像度での120Hz倍速駆動に対応した「倍速GENESSA」を搭載。今回の「LH905シリーズ」では、それに「Real 36bit RGB処理」、「Real Bit Driver」、「i-Clear Motion NR」、「Real Color Creation」機能が追加。さらに、x.v.Colorにも対応。これに伴い、名称が「GENESSA PREMIUM」となった。

 「Real 36bit RGB処理」は、搭載する10bit倍速対応IPSパネルの実力を引き出すためのもので、HDMIのDeepColor(36bit/RGB各12bit)信号をそのまま劣化させずに処理できるようになった。また、デジタル放送やDVDビデオなどの24bit(RGB各8bit)信号が入力された際は、「Real Bit Driver」で36bit化し、同様に処理する。パネルの直前でディザや誤差拡散技術で擬似階調を作り出すよりも、最初に12bit化してから処理したほうが、より自然で滑らかなグラデーションが表示できるという。

 「i-Clear Motion NR」は、動画に適用すると動画ボケの弊害を生んでいた3次元ノイズリダクション処理の欠点を改善した機能。120Hz倍速駆動技術で培った動き予測技術を活用しており、動きを予測してフレーム間の同じ映像同士を演算処理(3次元ノイズリダクション)することで、動画ボケを抑えながら、ノイズ除去が可能になったという。

 また、新ノイズ量検出アルゴリズムにより、映像の周波数帯域別に含まれるノイズ量を細かく分析。よりインテリジェントなノイズ低減を実現した。例えば映画/ドラマなどでは、背景ノイズを低減しつつ、役者の顔だと認識した部分はノイズリダクションを弱めにすることで、映像全体のノイズを抑えながら、高精細感を失わない映像表現が可能になった。

DeepColorの36bit信号をそのまま劣化させずに処理可能。デジタル放送やDVDビデオなどの24bit信号も36bit信号化して処理する 動きのある映像に3次元ノイズリダクションをかけても、動画ボケが出ないようにした

左がLH805の階調、右が新モデルLH905の階調。左はスポットライトのグラデーションに、段々の境目が見える LH905のアップ。グラデーションをなめらかにしながら、着物の模様はクッキリ描写されており、動画ボケを解消している

 この機能は映像調整メニューの「ノイズクリア」欄で設定するが、ノイズを自動検知できるため、「切る/入る」に加え、「自動」も選択可能。「ソースが変わるたびに機能のON/OFFをしていた従来機能と比べ、使い勝手も向上した」という。ほかにも記憶色に近づけるという「Real Color Creation」では、映像の色分布をリアルタイムに分析、人間の視覚特性をアルゴリズム化することで、リアルな質感表示が行なえるとしている。

映像調節メニュー Real Color Creationの概要 x.v.Colorにも対応した。左が従来モデル。右の新モデルでは赤い部分の描写力が向上している

 ほかにも、「ブロックノイズサプレッサ」、「モスキートノイズエリミネータ」なども搭載。クロスカラー・ドット妨害除去機能は、従来コンポーネント信号に対して機能していたが、今回はSD映像をアップコンバートした放送波にも適用可能となり、「通販番組などで多様される、赤い文字のテロップがチラつかないなど、機能を実感できる場面は多い」という。

 音声面では重低音再生機能「MaxxBass」などから構成される高音質化技術「MaxxAudio」を搭載。リモコンの「明/暗ボタン」も継承している。プリセットされた、映像と音声のカスタマイズ値6通りを、ワンボタンで切り替える機能で、映像と音声をセットで変更できるのが特徴。「シネマ」(映像:スタンダード/音声:ダイナミック1)、「シアタークール」(映像:シアター1/音声:ダイナミック1)などを用意する。さらに、「ゲーム」モードも追加。音ゲーや格闘ゲームなどで気になる表示までの遅延を解消するモードで、具体的なタイムラグの改善数値などは公表されていないが「ほぼ違和感のないゲームプレイができる」(同社)という。なお、ゲームモード時でも120Hz倍速駆動は可能だが、クロスカラー・ドット妨害除去機能は使用できなくなる。

 ニュースやセリフが聞きとりやすくする「きき楽」機能や、リモコンの機能を映像と音声で説明する「リモコンガイド」なども備えている。また、Ethernet端子も備え、テレビ向けのネットサービス「アクトビラベーシック」にも対応。DLNAもサポートし、PCなどのDLNAサーバー上のメディアファイルをネットワーク経由で再生できる。SDカードスロットも備え、JPEG静止画表示も行なえる。

 全モデルで1080p対応のHDMI入力(Ver.1.3)を3系統装備。HDMIリンク機能(CEC)もサポート。CEC対応レコーダ/プレーヤーの連動電源OFFやDVD自動再生などの連動動作などを可能とした。デザイン面では、従来と比べ20%コンパクト化したスリムフレームを採用している。

従来と比べ20%コンパクト化した「スリムエアリーフレーム」を採用 47型の背面端子部 47型の側面端子部

サイズ 47V型 42V型 37V型
型番 LT-47LH905 LT-42LH905 LT-37LH905
パネル解像度 1,920×1,080ドット
視野角 上下左右178度
輝度 500cd/m2
消費電力 296W 232W 220W
年間消費電力量 230kWh/年 209kWh/年 182kWh/年
音声出力 10W×2ch
入力端子 HDMI×3
D4×1
コンポーネント×1
コンポジット×3
S映像×2
出力端子 モニター出力
光デジタル音声
ヘッドフォン
その他の端子 i.LINK×2
Ethernet端子
モジュラー
外形寸法(スタンド含む)
(幅×奥行き×高さ)
112.1×29.6×77.4cm 100.7×29.6×70.8cm 90.1×23×65.1cm
重量(スタンド含む) 33.6kg 26.8kg 22.6kg

□ビクターのホームページ
http://www.victor.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.jvc-victor.co.jp/press/2008/lt-47lh905.html
□関連記事
【2007年9月27日】ビクター、“リアル12bit”の新高画質エンジンを開発
-全段12bit処理で2008年春に製品化。新3D NR処理も
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070927/victor1.htm
【2007年5月24日】ビクター、倍速駆動/10bitパネル搭載フルHD液晶テレビ
-IPSパネル採用の37/42/47型。「倍速」でシェア10%へ
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070524/victor.htm

(2008年1月28日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00

Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.