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日立、超薄型などテレビ事業の高付加価値化を推進
-薄型テレビ事業の改善に向けた施策を発表


2月5日発表


 株式会社日立製作所は5日、薄型テレビ事業において、早期の業績改善をはかり、安定的な収益構造を構築するための事業強化策を発表した。

CESで発表された50型/1.5インチ(約3.81cm)厚のプラズマ(左)。右は32型1.9cm厚の液晶。液晶はLEDバックライトを採用する

 テレビの開発については、超薄型やワイヤレス対応、IPTV対応、省電力化などで、高付加価値製品の開発/販売を強化していく。

 具体的には、現在開発中の薄さ30mm台の次世代薄型プラズマテレビの早期市場投入を目指す。さらに、液晶テレビでは、薄さ35mmのWooo UTシリーズのラインナップ拡充とともに、開発中の薄さ19mmの液晶テレビの早期市場投入により競争力強化を図るとしている。

 さらに、インターネットを通じた動画コンテンツ配信などに対応したテレビや、多機能テレビなどに取り組むなど、高付加価値化を進めていく。

 販売展開についても、高付加価値製品の販売に強みのあるチャンネルを強化。日本国内では量販店の販売推進だけでなく、地域店や業務システムルートの販売を拡大。海外では、中国市場においてプラズマシェアナンバー1の実績とブランド力を生かして、シェア拡大を図り、北米では高級AV専門店や地域店などを強化。欧州市場では、大型量販店とのパートナーシップ強化を目指すという。

 また、パネル開発においては、次世代プラズマパネルの開発を加速。超薄型、高コントラスト/輝度、低消費電力などの次世代パネルの特徴を生かし、大画面サイズにおけるプラズマの優位性を強化するという。さらに、開発、調達、生産などにおける他社との協業を深めるほか、モジュール加工拠点の集約などでコスト競争力強化を図る。

 なお、液晶パネル事業については、他社との協創により、更なる強化を図るとしている。

 5日に発表した同社の2007年度第3四半期決算は、売上高が前年同期比9%増の2兆7,071億円、営業利益は同27%増の778億円。純利益は前年比893%増の125億円。

 薄型テレビなどを含むデジタルメディア・民生機器の売上高は、前年比11%増の4,115億円、純損失が150億円となり、あわせてプラズマテレビの通期出荷予測台数を2007年10月公表の120万台から、30万台減の90万台に下方修正している。2007年第3四半期の販売台数は、プラズマが約28万台(前年比12%増)、液晶が27万台(同50%増)。

□日立製作所のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/
□ニュースリリース(薄型テレビ事業の強化)
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2008/02/0205b.html
□ニュースリリース(決算発表)
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2008/02/0205.html
□関連記事
【2007年11月1日】日立、2008年1月のCESに薄型プラズマを出展
-35mm液晶「Wooo UT」は12月初旬に出荷前倒し
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20071101/hitachi.htm
【2007年7月31日】日立、プラズマ/液晶テレビの販売見通しを下方修正
-2007年度第1四半期決算発表
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070731/hitachi.htm

( 2008年2月5日 )

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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