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株式会社ティアック エソテリック カンパニーは、モノラルパワーアンプ「A-80」を5月下旬に発売する。価格は84万円。 2003年に発売された「A-70」(787,500円)の後継モデルであり、管球ステレオパワーアンプ「A-100」(1,575,000円)やプリアンプ「C-03」(840,000円)と同様に、「マスターテープならではの豊かな音楽情報を余すことなく伝える」という構想「Master Sound Works」のモデルと位置付けられている。 出力200W(8Ω時)、400W(4Ω時)のモノラルパワーアンプ。電源部のメイントランスに、大容量1kVAのトロイダルトランスを採用。スピーカーへの電流供給能力を高めた。また、トロイダルトランスに、磁束の漏れが少なく、うなり振動音が少ないRコアトランスを加えた2トランス構成を採用。大出力時でも回路の電源電圧が変動しなくなり、電圧増幅段の定電圧回路を省くことができたという。そのため、電源ラインとシリーズに能動素子が介在せず、開放的な音質になったという。
平滑用電解コンデンサには、電極用アルミ箔エッチング倍率の低い、33,000μFを2個仕様。筐体内部は9mm厚の鋼板で仕切り、上側に電圧増幅段とコントロール回路、下側にトランスを含めた電源部を配置。整流時の電流ノイズが回路へ混入することを防いでいる。 増幅段には2段ダーリントン構成を採用。出力段を3パラレルプッシュプル方式とし、制動力を高めた。全段上下対称型プッシュプル動作としており、素直なクリップ特性を実現。安定したドライブが可能だという。
メインシャーシは9mm厚のスチールプレート。プレートは直径30mmのスチール製ポールを介してピンポイントフットと直結している。トランスやコンデンサは吊り下げ構造で固定。フロントパネルは20mm厚、トップ/サイド/リアパネルは10mm厚。ボトムシャーシは4mm厚。いずれもアルミニウム合金を採用。フロントとサイドパネルの組み合わせには、家屋や高級家具などに用いられる三枚組接ぎ方式で固定している。
ヒートシンクは、ベース部の厚さが10mmの大型タイプを使用。各フィンを直径4mmのステンレスで結合し、鳴きを抑制。RCA入力端子には同社オリジナルのものを使用。スピーカーターミナルの導体コア部分には、ピュアマテリアル(純銅と金メッキ)を使用。端子そのものはWBT製nextgen WBT-0710Cuを採用している。
周波数特性は10Hz~100kHz。S/N比は110dB以上。入力インピーダンスは200kΩ。入力端子はRCA×2、XLR×1を用意。消費電力は200W。外形寸法は250×430×219mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は31kg。
□エソテリック カンパニーのホームページ
(2008年5月16日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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