ドコモ、906i/706iシリーズ全19機種を発表 －BDレコーダやパソコンから映像転送。「ケータイ動画時代」へ

906iシリーズと706iシリーズ

6月より順次発売

発表会には、ナップスターで新曲の配信が決まったAKB48のメンバーも応援にかけつけた

　NTTドコモは27日、携帯電話「906iシリーズ」8機種、「706iシリーズ」11機種の、合計19機種を発表した。906iシリーズは6月から順次、706iシリーズは7月から順次発売される。

　906iシリーズでは「N906iL」を除いてワンセグに対応。VIERAケータイ「P906i」、AQUOSケータイ「SH906iTV」、BRAVIAケータイ「SO906i」も含まれている。また、全モデルで「ブルーレイディスクレコーダー映像転送」に対応。対応するソニーのBDレコーダ「BDZ-A70」と接続することで、録画した地上アナログ放送番組を携帯電話に転送し、視聴できる。

　706iシリーズでは「NM706i」、「L706ie」を除いた9モデルでワンセグに対応。FOMAハイスピードとMusic & Videoチャンネル対応モデルも増加。コンパクトなデザインの「Extreme Slim ワンセグケータイ」、「防水ワンセグ」、「食生活・健康をサポートするウェルネスケータイ」など、個性的な機能を備えたモデルを多くラインナップしている。

　具体的なモデル名は、906iシリーズが「F906i」、「N906i」、「P906i」、「SH906i」、「SO906i」、「N906iμ」、「N906iL」、「SH906iTV」。706iシリーズが「F706i」、「N706i」、「P706iμ」、「SH706i」、「SO706i」、「NM706i」、「SH706iw」、「N706ie」、「P706ie」、「SH706ie」、「L706ie」。

906iシリーズ

706iシリーズ

■ ソニーのBDレコーダから録画映像をワンタッチで転送

BDZ-A70との連携デモ

　906iシリーズの特徴の一つは、レコーダやパソコンなどと連携した動画機能。大きくは「ブルーレイディスクレコーダー映像転送」、「ポケットU」、「ホームU」の3つの連携機能に対応している。

　「ブルーレイディスクレコーダー映像転送」は、ソニーのBlu-ray Discレコーダ「BDZ-A70」で録画した地上アナログ放送の番組を、906iシリーズに転送することが可能な機能。A70は、アナログ放送を録画する場合に自動で携帯電話用のiモーション動画(3gpp形式)を作成する機能を持っており、906iシリーズを別売USBケーブルでA70と接続すると、microSDカードにA70の録画番組を転送可能になる。

　携帯電話用の動画は、テレビ予約録画時に768/384kbpsから選択。USB接続で906iのmicroSDを指定することで転送準備が完了。A70のワンタッチ転送ボタンを押すと自動で転送が開始される。1時間番組であれば、SO906iの場合、2～3分で転送できるという。なお、転送先は携帯電話のmicroSDのみ。A70で録画した転送用の番組は、更新転送機能により、最新(3日/1週間/2週間から期間を選択)の番組を転送し、古い番組を自動削除することも可能となっている。

　なお、A70では録画したデジタル放送番組をウォークマンなどに転送する機能を持っているが、906iへデジタル放送の録画番組を転送することはできない。非対応の理由については「著作権保護技術への対応が完了していないため」としているが、今後の対応を検討。

906iをA70とUSB接続後、ワンタッチ転送ボタンを押すと、携帯電話内のmicroSDカードに転送された

「ポケットU」の内容

　パソコンとの連携では、PC内のHDDにある映像/音声/写真/文書などを携帯電話用のファイルに変換し、外出先で利用可能とする「ポケットU」が6月6日より開始。対応機種は902i/703i以降のモデルだが、一部非対応の機種もある。料金は月額525円。

　専用のファイル変換/管理ソフトをパソコンにインストールし、ファイルを指定フォルダに入れると動画/音声はiモーション形式に、文書はPDF形式に変換。906iを利用して、外出先からネットワーク経由でパソコン内のファイルにアクセスできる。動画/音声はファイル変換時にあらかじめストリーミング/ダウンロードが選択可能となっている。なお、著作権保護された動画/音声はサポートしない。

動画や音楽などのコンテンツを専用ソフトでiモーションの形式に変換、携帯電話でダウンロード/ストリーミング可能となる

　さらに、第2四半期予定のアップデートにより、「ポケットU」で外部のレコーダなどの録画番組再生にも対応。UPnPメディアサーバー機能を搭載するレコーダで録画したアナログ放送の番組を、「ポケットU」のソフトにてパソコン内のファイルと一括管理でき、携帯電話から視聴可能となる予定。

今後追加予定の「ネット家電」連携	デモではVAIO type X Livingで録画したアナログ番組を転送し、906iで再生した

　そのほか、自宅の無線LANを利用して携帯電話での高速パケット通信や無料通話を可能にする「ホームU」が6月より開始。これを受け、iモーションの動画がこれまでの最大10MBから50MBまで拡大。合わせてナップスターなど動画配信サイトでホームU専用コンテンツの配信が開始される。なお、ホームU開始の6月から11月30日まで、ホームU専用の約100コンテンツを無料配信するなど、動画関連のキャンペーンも行なう。

　ホームUの対応機種はN906iLのみで、利用にはNTT東日本のADSL/BフレッツまたはNTT西日本のフレッツ光プレミアムへの回線契約と、月額1,029円が必要となる。

ホームUの内容	無線LANルータを使用したデモ	アニメなどホームU向け大容量コンテンツも配信される

■ 「本格的なケータイ動画時代の幕開け」。新曲配信のAKB48も応援

　発表会では、中村維夫社長が登壇し、4月に発表した「新ドコモ宣言」の具体的な取り組みとして新製品を紹介した。

　特にアピールしたのは、BDレコーダやパソコンなどとの連携機能で、ネットワークの高速化やディスプレイの大型化、多様なコンテンツなどを背景に「本格的なケータイ動画時代の幕開け」を宣言。機種メーカーやコンテンツメーカーとの協力により動画サービスを拡充した点を強調し、「これは取り組みの序章に過ぎない」としながらも、「今後もお客様の声を反映して一つ一つの施策に取り組む」とした。

中村維夫社長	新ドコモ宣言	「本格的なケータイ動画時代の幕開け」を宣言

　製品のコンセプトやサービスについては執行役員 プロダクト&サービス本部 プロダクト部長の永田清人氏が説明。同社のコールセンターには年間2,700万件の意見が届くことを挙げ、今回の製品はこれらユーザーの希望などに対する「Answer」としており、906iのキーワードは「オールラウンド動画ケータイ」、706iは「個性派スリム」としている。

　中村社長も協調した動画関連では、ワンセグやポケットU、強化したデコメールなど動画に関わる全てのサービスを「ドコモ動画」というコンセプトで訴求。コンテンツプロバイダとの協力で、300本以上の動画を無料配信するキャンペーンを展開するなどの取り組みを紹介した。

永田清人氏	同社に届いたというユーザーの声の一部	これに対し、3つの回答が新製品に込められているという

　また、会場には、ナップスターで新曲「Baby! Baby! Baby!」の配信が決定したAKB48の秋元才加さん、大島優子さん、高橋みなみさん、渡辺麻友さん、前田敦子さんが登場。配信のみでリリースするのは初という5人は、ドコモの新製品の高機能ぶりに感心しつつ、新曲をアピールした。

ナップスターで新曲「Baby! Baby! Baby!」の配信が決定したAKB48のメンバー。左から前田敦子さん、渡辺麻友さん、高橋みなみさん、大島優子さん、秋元才加さん	PVでは、各メンバーのオフショット映像も見られるという

□NTTドコモのホームページ
http://www.nttdocomo.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/080527_00.html
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( 2008年5月27日 )

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