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三洋、X-Y型マイク搭載のリニアPCM/MP3レコーダ
-ヤマハが協力。単3×1本で最長22時間のPCM録音


ICR-PS1000M

4月下旬発売

標準価格:オープンプライス


 三洋電機株式会社は、ボイスレコーダ「DIPLY TALK(ディプリトーク)」の新製品として、リニアPCM(WAV)録音対応の3モデルを4月下旬に発売する。X-Yマイク搭載のフラッグシップモデル「ICR-PS1000M」などをラインナップし、価格はオープンプライス。店頭予想価格は下表の通り。

型番 仕様 記録メディア 店頭予想価格価格
ICR-PS1000M 最高16bit/48kHz録音
X-Yマイク搭載
microSDカード
(別売)
35,000円前後
ICR-PS185RM 最高16bit/44.1kHz録音
内蔵2GBメモリ 20,000円前後
ICR-PS182RM 内蔵1GBメモリ 15,000円前後



■ ICR-PS1000M

ICR-PS1000M

 同社初となるX-Y型ステレオマイクを搭載し、音楽録音時の奥行きや定位感の向上を図ったフラッグシップモデル。従来シリーズと同様にMP3録音も可能。これまでの最上位モデル「ICR-PS390RM」での録音はリニアPCMで最高16bit/44.1kHz、MP3で128kbpsまでだったが、PS1000Mでは、リニアPCMで16bit/48kHz、MP3で320kbpsまで対応した。

 音楽録音向けの高音質化に伴い、ヤマハから技術協力を受けたことも特徴で、ヤマハのアドバイスを元に録音レベルを調整可能な5バンドグラフィックイコライザや、ローカットフィルタを新たに搭載。さらに、プリセット録音モードの「リコメンド」はヤマハがチューニングを行なった。

 そのほか、楽器録音向け機能としてセルフタイマー録音にも新たに対応。さらに、無音状態が続くと自動で録音をOFFにして、音声を感知するとONにする「VAS機能」も備える。本体背面には三脚穴も備える。ステレオミニのマイク/ライン入力を装備する。

 記録メディアは、従来の内蔵メモリとは異なり、microSD/SDHCカードを採用。カードは別売となるが、4GBカードの場合PCM録音で最長6時間15分(44.1kHz時)、MP3で約69時間(128kbps時)の録音が行なえる。さらに、編集機能として従来のファイル分割のほか、録音データにフェードイン/アウト加工ができるようになった。


X-Y型マイクを搭載 マイクの構造 操作ボタン/マイク入力部

 また、新開発LSI「DIPLY ENGINE II」の搭載と、電源に単3電池を採用したことにより、バッテリを長寿命化したことも大きな特徴。アルカリ電池利用時において、単4電池を用いる従来モデルの連続録音時間はMP3が30時間、PCMでは6時間だったが、単3電池採用の「ICR-PS1000M」ではMP3で50時間、PCMで22時間30分まで向上。また、「DIPLY ENGINE II」により再生速度コントロールの多段階化も実現。50%~200%で音程を保ったまま21段階のコントロールが可能。

 付属バッテリは同社の充電池「エネループ」で、PCにUSB接続することで充電も行なえる。エネループ利用時の連続録音時間はMP3で約40時間、PCMで約22時間。連続再生時間は、リニアPCMで約23時間/約24時間30分(エネループ/アルカリ)、MP3で約45時間/54時間(同)。

 本体に指紋認証に対応するタッチセンサーを搭載。録音データの暗証番号設定が行なえるほか、指紋認証でロックすることも可能になった。センサーは、指紋認証以外にも、メニューのスクロールや録音レベル調整など上下方向の操作デバイスとしても利用可能。録音中において、ボタンを押す場合に比べ操作ノイズを抑えられるという。

 従来モデル同様に、WMA(32~192kbps)/MP3(16~320kbps)の音楽再生にも対応。WM DRM 10ファイルの再生もサポートする。出力80mWのモノラルスピーカーを内蔵し、10mW×2chのヘッドフォン出力も装備。


指紋認証付きのタッチセンサーを搭載 音楽再生画面

 PCとの接続はUSB 2.0で行ない、USBマスストレージクラスをサポートする。なお、端子の形状はmini-Bで、PCへの直挿しは行なえず、接続には付属ケーブルを利用する。対応OSはWindows Me/2000/XP/Vita。

 外形寸法は約129.5×46.5×17.5mm(縦×横×厚さ)、バッテリを含む重量は約92g。 風切り音を抑えるウインドスクリーンや、イヤフォンが付属する。


電源は単3電池1本で、エネループを同梱する。背面に三脚穴を装備イヤフォン端子部 ウインドスクリーンが付属

□ニュースリリース
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0804news-j/0411-2.html



■ ICR-PS185RM/182RM

右が2GBのICR-PS185RM、左が1GBのICR-PS182RM

 本体に2GB/1GBメモリを内蔵する普及モデル。X-Y型ではなく筐体に内蔵したステレオマイクを採用し、リニアPCM録音では最高16bit/44.1kHzに、MP3では128kbpsに対応する。外形寸法と重量は約112mm×33×13mm(縦×横×厚さ)、約48g(電池含む)で、同社は「リニアPCM対応レコーダとして世界最小・最軽量」としている。

 録音機能では、無音状態で一時停止するVAS録音や、タイマー予約録音などが可能。編集機能としてファイル分割にも対応する。

 WMA(32~192kbps)/MP3(16~320kbps)の音楽再生も可能で、WM DRM 10ファイルの再生もサポートする。内蔵スピーカーは出力80mWのモノラルで、ヘッドフォン出力は10mW×2ch。

 PCとの接続はUSB 2.0で、マスストレージクラスをサポート。本体に折り畳み型のUSB端子を備え、PCに直挿しできる。対応OSはWindows Me/2000/XP/Vita。


ICR-PS185RMのマイク部 薄さは13mm 背面に折りたたみ式のUSBコネクタを搭載

 電源は単4電池1本で、付属電池はアルカリ。連続再生時間は、約10時間30分/約12時間(エネループ/アルカリ)で、PCM/MP3共通。連続録音時間はPCMで約9時間30分/11時間(同)、MP3で約11時間30分/約14時間(同)。イヤフォンやUSB延長ケーブルなどが付属する。

□ニュースリリース
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0804news-j/0411-1.html



■ 「普段は会議、週末は音楽」に

 ICレコーダ市場について、デジタルシステムカンパニー DI事業部 DI商品部 担当部長の横田十久雄氏は、「MP3プレーヤーなどの録音対応で一時的に下がったが、その後順調に延び、'07年度で約97万台となり、'08年度の予測は約112万台」と説明。'07年度の同社シェアは24%としている。

 一方、PCMレコーダとして見ると、多くの他社製レコーダが対応する24bit/96kHz録音をサポートしないが、横田氏は「音質ではそうすべきだが、低消費電力を追求した」と説明。平日は会議などに利用し、週末は楽器を愛好するといった層に対して主に訴求し、専用ソフトを必要としない点などもアピールする。


横田十久雄氏 発表会の最後には、サックス奏者の山口マリさんが登場し、3月5日発売のファーストアルバム「Letters From Home」から表題曲を演奏。ICR-PS1000Mで録音し、従来機との比較デモを行なった


□三洋電機のホームページ
http://www.sanyo.co.jp/
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【ポータブル リニアPCM/DSDレコーダ一覧】
http://av.watch.impress.co.jp/

( 2008年4月11日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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