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三菱電機株式会社は19日、AV機器新製品発表会を開催。液晶テレビ「REAL」2シリーズ7モデルを発表。また、年内発売予定の、無線伝送を採用した薄型「REAL」と、BDレコーダ「REALブルーレイ」のコンセプトモデルを発表した。
■ DIAMOND Panel搭載のREAL MZW200シリーズ 46/40型のフルHD/1,920×1,080ドットパネル搭載の上位シリーズ「REAL MZW200シリーズ」は10月21日より発売。パネルは光沢コートを施した10bit「DIAMOND Panel」で、独自の120Hz倍速駆動技術「倍速ピクチャー」機能を搭載している。
暗室コントラスト比は3,000:1。色再現性はNTSC比で102%。光沢コートを施したパネル表面が光の散乱を抑制し、被写体の持つ質感を忠実に再現するとともに、深みと奥行きある色再現を実現しているという。また、インテリジェントバックライトコントロール機能などの採用で、ダイナミックコントラストは15,000:1を実現。x.v.Colorにも対応している。 MZW200ではベゼル部を狭額縁化するとともに、ボディカラーも視聴を妨げない黒とするなど、映像体験の向上に向けたデザインの工夫を取り入れてている。アクセントに金属パーツを施して高級感と存在感を演出。また、スタンド部には新たに「オートターン」機能を追加。リモコンで視聴位置にあわせてテレビの画面を左右に回転できる。 画質面でも、映像エンジンを「DIAMOND Engine Pro III」に強化。倍速駆動を実現するほか、業界最高という16bit映像処理により階調表現を向上。さらに独自のノイズ低減技術CNR(Color Noise Reduction)も導入し、明るさや色合いの変化する部分や激しい部分のブロックノイズなどの画像圧縮に伴うノイズを低減。エッジ保存型の平滑化フィルタを導入して急峻な変化はそのままに、階調差の少ない領域で平滑化を行なうことで、細かなノイズを抑制している。 さらに、ダイナミックガンマ補正も従来の2点から、16点に変更。映像内容によりガンマ特性を最適化して、コントラスト感を改善している。
地上/BS/110度CSデジタルチューナと地上アナログチューナを各1系統搭載。番組表(EPG)はフルHD表示の高精細EPGとし、9ch/8時間、7ch/7時間、6ch/6時間、5ch/5時間の4種類から表示モードを選択できる。新デザインの操作メニューも導入。番組表を音声で読み上げる「しゃべるテレビ」機能も備えている。
スピーカー出力は10W×2ch+20W、5×9cmのフルレンジを2基、5cm径の新開発ウーファを2基搭載。ウーファのディフューザーにより低音を前面に放射することで、豊かな低音再生を可能としている。また、フロントサラウンド技術「DIATONEサラウンド5.1/2.0」を搭載し、テレビのスピーカーだけでサラウンド感ある音場再現が可能。ドルビーデジタル 5.1chデコーダを内蔵しており、入力した5.1ch音声からそのままサラウンド化を行なうため、より高いサラウンド感が得られるという。 ヘッドフォンで、サラウンド感を楽しめる「DIATONEサラウンドHEADPHONE」も搭載。さらに、DIATONEの技術を使った自動音量制御技術「おすすめ音量」も搭載。テレビ番組本編とCM時の音量差や、チューナと外部入力の間の音量差などを自動調整し、小さな音は大きく、大きな音は抑えて、聞き取りやすい音量に制御する。
1080p対応のHDMI入力を4系統装備。HDMI CECを利用した同社のBD/DVDレコーダなどとの連動機能「REALINK」を搭載する。同社のDVR-BZ200/BZ100/DW200/DW100との併用時には、録画/再生操作だけでなく、レコーダのHDD残量や録画番組重複を通知する「レコーダ状態お知らせ」も利用可能。また、番組ポーズ機能も装備。テレビのリモコンの番組ポーズボタンを押すと、テレビ画面が一時停止し、レコーダの録画を開始する。 さらに、HDMI CEC対応のAVアンプとの連動機能も搭載。HDMI 1.3a準拠の外部AVアンプとの接続時に、テレビのリモコンで、アンプのボリューム操作が行なえる。SDカードスロットも装備。カード内のJPEG静止画を再生できる。 HDMI以外の入力端子として、D4×2、アナログRGB×1(D-Sub 15ピン)、S映像×3、コンポジット×3、アナログ音声×4(RCA×3、ステレオミニ×1)、光デジタル音声×1。出力端子はS映像×1、コンポジット×1、光デジタル×1、アナログ音声×1。Ethernetも装備する。 消費電力は46型が280W、40型が240W。年間消費電力量は46型が185kWh/年、40型が168kWh/年。スタンドを含む外形寸法と重量は46型が1,067×342×737mm(幅×奥行き×高さ)、29.7kg。40型が932×342×662mm(同)、25.4kg。 また、専用オプションの壁寄せスタンド「LF-KL200」も10月21日に発売。価格はオープンプライス。壁にぴったりとつけられるスタンドとなり、同スタンド利用時の奥行きは92mmとなる。
さらにHDMIを延長できる光ファイバーユニット「LF-HL200」も11月に発売予定。通常のHDMIでは、5m以上のケーブルは高価となり、また10m以上のHDMIケーブルは少ない。光ファイバを用いて信号伝送することでより長距離かつ、細いケーブルでの映像/音声伝送を可能にするもの。 受信機と送信機から構成され、HDMIの信号をそのまま光ケーブルで伝送できる。会場では30mの光ケーブルを介して、BDレコーダの映像をREALに出力していたが、HDMIの信号を非圧縮でそのまま伝送でき、遅延も生じないという。価格は未定。
■ 年内に無線/超薄型のREALとBDレコーダを発売 MXW200シリーズはフルHDパネル搭載の2モデルを用意。倍速駆動にも対応するが、DIAMOND Panelではない通常のパネルとなる。MXシリーズは19型から32型までの3製品をラインナップする。
また、年内発売予定のテレビ、レコーダのコンセプトモデルも発表。いずれもリビングのインテリアにフィットするデザインと機能の融合を目指したもので、テレビ「REAL」については、地上/BS/110度デジタルチューナと無線送信ユニットを搭載したチューナ部と、受信機内蔵のモニター部に分割。モニターの薄型化によるレイアウトの自由度向上とリビングのインテリアとのフィット感の向上を目指す。 チューナ部はスクエアなデザインを採用。AVラック内にとらわれない、自由な設置を可能としている。 また、BDレコーダもチューナ部と同様のスクエアなデザインを採用。REALコンセプトモデルとの併用時のデザインマッチを図っている。
■ 37~42型のゾーンを中心に展開
同社上席常務執行役で、リビングデジタルメディア事業本部 事業本部長の中村一幸氏は、過去最高となった2007年度の業績について報告するとともに、夏商戦におけるエアコン、冷蔵庫の好調などについて言及。ただし、「市場環境は厳しく予断は許さない」とした。 加えて、同社の経営方針である環境ビジョン2021について説明。売上高の0.1%を省エネ設備に投資すること、2021年のCO2排出量を30%削減するなどの目標を説明。全社的に省エネ活動に取り組んでいくことを紹介した。 リビングデジタルメディア事業部の活動については、AV機器と白物家電を同社の「顔」として事業強化していく方針を説明。省エネと環境をテーマに商品力を強化するとして、開発や製造、営業の各分野の協力体制をアピールした。 新製品のコンセプトについては、三菱電機 京都製作所の重里英夫所長が解説。新製品では、市場の拡大が続いている37~42型、中小型の19~32型の2つのゾーンの対応を強化。DIAMOND Panelに代表される高画質技術や、オートターンやREALINKなどによる使い易さ、デザインなどの魅力を訴えた。
□三菱電機のホームページ ( 2008年8月19日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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