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パイオニア、16bit拡張処理で高画質化するBDプレーヤー
-HDMI 2系統で映像/音声分離出力。エントリー機も


BDP-LX91

11月中旬より順次発売

標準価格:43万円(BDP-LX91)
     118,000円(BDP-LX71)


 パイオニア株式会社は、Blu-ray Discプレーヤー2モデルを11月中旬より順次発売する。

 上位モデルの「BDP-LX91」は、適応型ビット拡張プロセッシングによる高画質化機能などを搭載。12月中旬より発売し、価格は43万円。エントリーモデルの「BDP-LX71」は11月中旬に発売し、価格は11万8,000円。


■ BDP-LX91

 新開発のオリジナルドライブメカやビデオエンジンを搭載し、高画質/高音質化を図ったBDプレーヤーのフラッグシップモデル。

 ドライブメカは、スムーズな動作と高剛性化を両立したローディングメカニズムの搭載とともに、防塵性を向上している。BDビデオ(BDMV)のほか、BD-R/RE(BDMV/BDAV)、DVDビデオ、VRモード記録のDVD-R/RW、AVCHDディスク、AVCRECディスク、音楽CD、CD-R/RWなどの再生に対応する。デジタル放送を録画したBD-R/REやDVD-R/RWも再生できる。

 映像処理回路は新世代のプラットフォーム/処理エンジンを採用。ピュアシネマ機能や動き適応型高精度I/P変換、ノイズリダクションなどを搭載する。最大の特徴は適応型ビット拡張プロセッシングにより、滑らかな映像処理を実現したこと。通常8bit精度(256階調)で記録されている輝度信号を16bit(65,536階調)に拡張して処理、同様に色差信号も拡張することで「かつて得られなかった階調表現を実現した」という。

 映画などの24コマ収録のBDビデオやDVD、24コマのまま出力する「ピュアシネマ」や、1080iのビデオ映像を1080pで出力する際に、動きにあわせた適応処理を行ない、ちらつきを抑制する「動き適応型高精度IP変換機能」も備えている。

 また、「トリプルHDノイズリダクションシステム」も搭載。空の映像に表れるざらざらとしたノイズなどを抑制する「コンポーネントフレームデジタルノイズリダクション」や、平坦部のブロックノイズを低減する「適応型ブロックノイズリダクション」、輪郭などのノイズを抑える「適応型モスキートノイズリダクション」の3種類の処理を効果的に組み合わせて適用する。HD映像だけでなく、DVDなどのSDコンテンツなどでも効果を発揮する。

 BDビデオの再生については、子画面表示などが行なえる「BONUSVIEW」に加え、インターネットを通じてディスクに関連する特典映像などをダウンロードできる「BD-LIVE」に対応している。

 HDMI出力は2系統装備し、1080/24p出力に対応。新たに、BDビデオだけでなく、DVDビデオやハイビジョン映画コンテンツなども1080/24pで出力可能となった。48bit Deep Colorや、x.v.Colorにも対応している。

 ドルビーTrueHDやDTS-HD Master AudioをHDMIからビットストリーム出力できるほか、リニアPCMに変換して出力することも可能。なお、DTS-HD Master Audioについては後日のファームウェアアップデートでリニアPCM変換に対応する

 また、HDMIは映像/音声の出力だけでなく、1系統を映像用、もう1系統を音声用として出力できるピュアオーディオモードも装備。より純度の高い音声信号を出力できるという。

 音声用クロック波形の品質を改善するジッタリダクション回路も搭載。クロック信号波形を整形することで揺らぎを最小化、データ復調時の信号歪みを改善し、デジタル音声出力(HDMI/光/同軸)時の音質を向上している。

 さらに、ジッタを最小化する技術「PQLS(Precision Quartz Lock System)」をHDMI接続で実現。今後発売予定の同社製AVアンプと接続することで、CD本来の音質を損なうことなく高純度な音声伝送が可能となる。

 アナログ7.1ch出力も備えており、8ch全てにWolfson製のDAC「WM8740」を搭載。8ch全てにおいてデュアルモード(差動動作)出力で使用することで、表現力の向上を図れるという。TrueHD/DTS-HD MA音声についても、アナログ7.1ch出力端子から出力できる。

 シャーシは、不要な振動を抑制する「アドバンスドダブルレイヤーシャーシ/ダブルレイヤードパネル」を採用。スタビライジングプレートをより厚いものとしたほか、トップパネルもダブルレイヤー化して剛性を向上した。また、筐体内を回路ブロックごとに分けたチャンバー構造により、電気的相互干渉を排除。剛性を高めている。

 映像再生中でもI/P変換や出力解像度の変更が行なえる「解像度切換」ボタンを装備。視聴中の映像/音声コーデックやビットレートを独立表示できる機能なども備えている。KURO LINKにも対応する。

 周波数特性は4Hz~88kHz(192kHzサンプリング)、S/N比は115dB、ダイナミックレンジは103dB。出力端子はHDMI×2のほか、コンポーネント(BNC)×1、S映像×1、コンポジット×1、光デジタル音声×1、同軸デジタル音声出力×1、アナログマルチ音声×1を装備。Ethernet端子やコントロール端子も備えている。ピンジャックはいずれも金メッキ/削りだし仕様。

 消費電力は52W(待機時0.3W)、外形寸法は420×365×143mm(幅×奥行き×高さ)、重量は13.9kg。リモコンが付属する。


■ BDP-LX71

BDP-LX71

 エントリークラスのBDプレーヤーで、新開発のビデオ処理エンジンを搭載し、高画質化を図っている。

 BDビデオ(BDMV)のほか、BD-R/RE(BDMV/BDAV)、DVDビデオ、VDモード記録のDVD-R/RW、AVCHDディスク、音楽CD、CD-R/RWなどの再生に対応。デジタル放送を録画したBD-R/RWやDVD-R/RWも再生できる。AVCRECディスクの再生には非対応となる。

 上位機種であるLX91の特徴といえる「適応型ビット拡張プロセッシング」は備えていないが、ピュアシネマ機能や動き適応型高精度IP変換機能を搭載。トリプルHDノイズリダクションシステムも備えている。なお、1080/24p出力時にはトリプルHDノイズリダクションは適用されない。

 BDビデオ再生機能は、BONUSVIEWに対応。BD-LIVEには非対応となっている。HDMI出力は1系統で、24p出力も可能。ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audioのビットストリーム/リニアPCM出力にも対応する(DTS-HD MAのPCM出力はアップデートで対応)。36bit Deep Colorもサポートしている。

 ジッタリダクション回路も搭載。HDMI接続時にデジタル音声をジッタフリーで伝送できる「PQLS」にも対応し、CD再生時の音質向上を図っている。オーディオDACはWolfson製の「WM8740」を8ch全てに採用し、アナログ出力時の音質も高めている。

 出力端子はHDMIと、コンポーネント(RCA)、S映像、コンポジット、光デジタル同軸、同軸デジタル音声、アナログ2ch音声を、アナログマルチ音声出力、各1系統装備。消費電力は37W(待機時0.5W)。外形寸法は420×360×124mm(幅×奥行き×高さ)、重量は5.7kg。

□パイオニアのホームページ
http://pioneer.jp/
□ニュースリリース
http://pioneer.jp/press/2008/0827-1.html
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070516/pioneer.htm

( 2008年8月27日 )

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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