松下と日立、テレビ用ディスプレイ事業などの協業を拡充 －PDP部材を松下が日立に供給。薄型/高画質化へ開発協力

　松下電器産業株式会社と株式会社日立製作所は18日、プラズマディスプレイパネル(PDP)や液晶テレビ事業における協業を拡充することで基本合意したと発表した。

　両社は、2005年2月に合意したプラズマディスプレイ事業における提携により、開発/生産/マーケティングなどの分野で協業を推進しており、2月には液晶ディスプレイ事業においても包括的提携を発表。今回はプラズマ/液晶テレビ用ディスプレイ事業と、薄型テレビ事業の協業を拡充することで基本合意しており、10月末をめどに最終契約を締結する見込み。

　PDP事業では、日立はこれまでパネルからテレビセットまでを一貫してグループ内で行なってきたが、日立プラズマディスプレイ株式会社(日立プラズマ)で製造していたガラスパネル部材を、今後は松下から調達。部材の供給は2009年度に日立が発売するモデルより開始される。また、薄型化や省エネなど高付加価値PDPの開発面でも両社が協力する。

　なお、日立プラズマでは引き続きパネルのモジュールを製造。今後成長が見込まれる日立グループ製品の製造を行なう生産子会社として活用するとしている。日立プラズマのガラスパネル部材製造設備などに関しては約400億円の減損損失を計上する見込みだが、2009年第2四半期連結累計期間の業績見通しに変更はない。

　プラズマテレビ事業では従来のマーケティング活動における協力を引き続き推進。液晶テレビ事業については、パネル製造を行なう株式会社IPSアルファテクノロジを中心とした協業を一層維持・強化するという。薄型テレビ全体としては、海外の生産拠点における協業の伸展についても協議を進めるほか、軽量化や薄型化、省電力化、高画質化、ネット映像配信への対応などの取り組みを進める。

　両社は、これまで進めてきた家電分野を中心とした提携と同様に協力関係を発展させることで、より魅力のあるプラズマテレビを提供できるという。また、日立は今回の施策により、薄型テレビ事業の改善と強化に向けた取り組みを加速するとしている。

□松下電器産業のホームページ
http://panasonic.co.jp/index3.html
□ニュースリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn080918-2/jn080918-2.html
□日立製作所のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2008/09/0918c.html
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( 2008年9月18日 )

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