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三菱、地デジ搭載で、音声操作を強化した2DIN AVナビ
-TVやiPodも音声操作。12セグ対応など2モデル


12セグ/ワンセグ対応のNR-HZ001-DTV

11月5日発売

標準価格:オープンプライス


 三菱電機株式会社は、HDD内蔵の2DIN AVナビ2モデルを11月5日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、地デジの12セグチューナ付属モデル「NR-HZ001-DTV」が25万円前後、ワンセグのみの「NR-HZ001」が20万円前後の見込み。

 7型/400×240ドットの液晶ディスプレイを備えたHDDナビ。「NR-HZ001-DTV」は12セグ/ワンセグ対応のチューナユニットが付属し、「NR-HZ001」はナビ本体にワンセグチューナを内蔵する。NR-HZ001-DTVの12セグは2チューナ内蔵で、受信が良好な方の信号を増幅する方式。EPG、データ放送、視聴予約などもサポートする。また、NR-HZ001-DTVのみ、通常リモコンのほかに地デジ専用のリモコンも付属する。デジタルチューナ以外の仕様は両機種ほぼ共通。


ワンセグチューナ内蔵のNR-HZ001 NR-HZ001-DTVのチューナユニット DVD/SDスロット部

 DVD/CD再生や、SDカード内の音楽ファイル再生に対応。さらに、別売でUSB/iPod対応インターフェイスユニット(13,440円)を用意し、USBメモリやDockコネクタ搭載iPodなどの音楽再生に対応可能。iPodはナビのタッチパネル上から操作できるようになる。なお、iPodは最新の第4世代iPod nanoを含むDockコネクタ搭載モデルとの接続をサポート。

 新モデルの改善点として、音声認識による操作性を向上。認識できる語彙を強化したことで、ナビで検索できる目的地の数が従来の約7万件から約1,000万件に増したほか、AV機能でも音声認識を利用できることが特徴となっている。

 例えばiPod接続時には「iPod再生」と発声することで切り替えが行なえるほか、地デジ視聴時に「上」、「下」で選局、HDD音楽再生時に「次」で曲をスキップするといった機能が利用できる。さらに、音楽再生中でも、ナビからの再生音をカットして話者の音声のみを認識できる「ミュージックキャンセラ」も搭載した。

 また、付属リモコンや、別売のステアリング取付用コントローラ「ドラコン」(6,300円)、タッチパネルの操作においてメインのボタンを共通化し、同じ遷移方法で操作できるように統一化したことも特徴。AVソース切り替えを助手席からタッチパネルで行ない、続いて音楽再生での曲送りなどを運転席からドラコンで行なうといった連携がスムーズに行なえるという。同社は、前述の音声操作と合わせてこれら4つの操作インターフェイスの連携を「マルチリレーオペレーション」とし、操作性の向上を訴求している。


音楽再生中でも音声操作が可能な「ミュージックキャンセラ」を搭載 シーンに応じて操作方法を使い分けられる「マルチリレーオペレーション」が特徴 リモコンやタッチパネルのメインボタンを共通化
付属リモコン ステアリング装着用の別売リモコン「ドラコン」 別売インターフェイスユニットの追加で、iPodなどとも接続可能に

 DVD部はDVDビデオのほか、DVDオーディオ再生(2ch/48kHzにダウンミックス)も可能。DVD-R/RWもサポートし、デジタル放送をVRモードで記録したDVD-RWも再生できる。音楽再生では音楽CDのほか、MP3/WMA/AAC再生にも対応。CD-R/RWや、SDカード、USBメモリ(別売ユニット接続時)に収められたファイルが再生できる。なお、DRM付きファイルは再生できない。CDからHDDへAAC形式で最大4倍速リッピングが可能。HDDには約3,000曲まで収められるとしている。

 アンプ出力は45W×4ch。車載オーディオ向けバーチャルサラウンド技術の「SRS CS Auto」を搭載。また、13バンドのグラフィックイコライザも備える。

 Bluetoothレシーバも内蔵。ハンズフリーなどのプロファイルをサポートし、音楽の伝送はサポートしないが、Bluetoothで対応携帯電話を経由してCDDBの更新が行なえる。


AVメニューのトップ画面 バーチャルサラウンドのSRS CS Autoを搭載。HDDには約3,000曲までリッピングできる

 コンポジット映像出力とアナログ音声出力(RCA)を備え、リアモニタなどに地デジやDVD映像を表示可能。ゲーム機などの接続を想定しコンポジット映像入力/アナログ音声入力も備える。カメラ用の映像入力はバックカメラ/サブカメラの2系統を装備する。

 「NR-HZ001-DTV」に付属する地デジチューナユニットの外形寸法は178×160×43mm(幅×奥行き×高さ/ブラケットを除く)、重量は1,255g。

 ナビ機能の特徴としては、3年分の渋滞データを元にした渋滞予測や、交差点を2画面で表示する「ビジュアルシティマップ」、ドライバー視点の3D表示「クルージング」などが利用できる。



■ 価格に流されない付加価値提案

常務執行役 自動車機器事業本部長の中山栄治氏

 常務執行役 自動車機器事業本部長の中山栄治氏は新モデルについて「実用的機能の改善に着目した」とし、音声認識の強化など「マルチリレーオペレーション」による操作性の向上や、Bluetoothの内蔵化などを特徴として紹介。「ユーザーの嗜好や使うシーンで自由に使い分けができる“究極の操作性”を目指した製品」と自信を見せた。なお、これらのインターフェイスを採用したプラットフォームは、市販製品以外に、カーメーカーへの提案も展開する予定だという。

 カーナビ市場動向については三田製作所カーマルチメディア設計第一部長の芦川佳也氏が説明。「市販ナビの普及により、市場は高付加価値モデルとシンプルモデルに二極化した。ポータブル(PND)も急速に拡大し、全体的に安価な方向にシフトしている」との認識を示した。

 一方、同社調査ではユーザーの購入重視ポイントとして「操作のしやすさ」という回答が(価格よりも)多かったことを挙げて、高付加価値製品を目指しながらも「複雑な多機能化ではなく、実用的な機能を徹底的に改善した」ことを強調。音声認識技術自体についてはまだ「発展途上」との見方から、他の操作系との連携で全体的な操作性向上を図ったという。さらに、自動車機器事業副本部長の南畝通泰氏は「付加価値を提案できれば、価格ばかりが追求されることはない。音声認識、Bluetoothなどで価格に流されない提案をする」と方針を示した。


三田製作所カーマルチメディア設計第一部長の芦川佳也氏 同社調査によるユーザーの購入重視ポイント 自動車機器事業副本部長の南畝通泰氏


□三菱電機のホームページ
http://www.mitsubishielectric.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2008/0926.htm
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【2007年5月16日】三菱、地デジ12セグ/ワンセグと地アナ装備のAVナビ
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070516/mitsu.htm

( 2008年9月26日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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