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auは27日、11月上旬以降に発売する携帯電話の新ラインナップ7機種を発表した。
発表機種は全てワンセグ放送に対応。また、映像配信サービス「LISMO Video」には4機種が対応する。有機ELを搭載する機種はW63H/W63CA/W65Tの3機種で、うちW63HとW63CAは、世界最大という3.1型サイズの有機ELを採用する。なお、新モデルはいずれもデジタルラジオには対応しない。
■ W63H/W63CA
日立のWoooケータイ「W63H」、カシオのEXILIMケータイ「W63CA」は、どちらも3.1型、解像度480×800ドットの有機ELディスプレイを採用しているのが特徴。W63Hでは日立のテレビ「Wooo」の映像技術を活かした高画質エンジン「Picture Master for Mobile」を採用。新たに映像の輪郭を強調するエッジエンハンサ機能を備え、くっきりとした映像を表示するという。ワンセグやLISMO Videoの映像を16:9の画面に拡大し、全画面表示できるほか、秒間15フレームのワンセグ映像を最大30フレームで表示する「なめらかモード」も用意する。なお、W63CAも全画面表示をサポートしている。
W63CAは国内最大という有効画素数809万画素のデジタルカメラを搭載しているのが特徴。デジタルカメラ「EXILIM」の技術を活かした画像処理エンジン「EXILIMエンジン for Mobile」を進化させ、顔検出オートフォーカスや8メガモードでも可能な連写機能、撮影サイズを段階的に自動変更するオートリサイズも利用可能。秒間30フレームのVGA動画撮影も可能。動画共有サイト「YouTube」へのアップロード用動画撮影モードも備えている。手ブレ補正も強化され、動画撮影中にも利用できるようになった。W63Hのデジタルカメラは有効画素数500万画素で、オートフォーカス。手ブレ補正機能も備えている。
どちらもダウンロードした着うたフルを、PCを介してウォークマンに転送したり、「SonicStage for LISMO」を使ってmoraからダウンロードした楽曲を携帯電話やウォークマンに伝送するなどの「オーディオ機器連携」機能も用意。LISMO Video、LISMO Music ビデオクリップにも対応している。 さらに、11月1日から提供開始予定の、PCやオーディオ機器を介さずに「LISMO VIDEO」のコンテンツをテレビでも視聴可能にするSTBレンタル「au BOX」サービスにも対応。カラーバリエーションはW63Hがガーネットオレンジ、サファイアブラック、オパールホワイトを用意。W63CAはシャインピンク、アイスホワイト、チタニウムゴールド、メタルグリーン。どちらも外部メモリとしてmicroSDを採用。Bluetooth機能も内蔵し、ワイヤレス音楽再生に加え、近距離対戦ゲームも行なえる。電話機能ではグローバルパスポートCDMAもサポートした。
■ W64SH/W65T 「W64SH」はシャープ製のAQUOSケータイ。AQUOSで培った技術を応用したという、3.5インチのワイドVGA(854×480ドット)の「NewモバイルASV液晶」を搭載。高演色バックライトを採用して色再現性を高めたほか、光のロスを抑える「リフレクトバリアコート」や「微反射液晶」、「6色カラーフィルタ」も投入。屋外でもクリアで鮮やかな映像が表示できるという。画像処理エンジン「SVエンジン+」により色彩・輪郭の強調や、最大2,000:1のコントラストを実現した。
さらに、ワンセグを30fps表示するなめらかモードも用意。ワンセグとLISMO Videoを16:9の画面に拡大し、全画面表示することも可能なほか、AV機能をワイド画面ですばやく起動できる「AVメニュー」と「光TOUCH CRUISER」を採用。閉じたままでも手軽に操作できるほか、映像や画像表示を本体方向に合わせて自動的に回転することも可能。画面両サイドにステレオスピーカーも備えるほか、Bluetooth/FMトランスミッタ機能も利用できる。 東芝製の「W65T」は、約2.8インチのワイドQVGA(240×400ドット)有機ELディスプレイを搭載。画像処理回路は「モバイル〈レグザ〉エンジン」で、コンテンツに応じて輝度をコントロールすることで有機ELに適した表示を行ない、自然な色合いと省電力化による視聴時間の向上を両立したという。Bluetooth機能も装備。W64SH/W65Tのどちらも、Bluetoothを使った近距離対戦ゲームをサポートしている。
さらにこの2モデルは、2009年1月提供開始予定の「感性型」エージェントインターフェース(β版)に対応。待ち受け画面にキャラクターが表示され、携帯電話の利用履歴やモーションセンサーを活用し、ユーザーがキャラクターと対話型のコミュニケーションが行なえるというもの。キャラクターは位置情報や季節/時間などの時節、対話を通じてユーザーの嗜好や属性を学習。それに合わせたユーザー毎に異なる情報を発信する。
β版サービス用アプリは「au one ラボ」のβ版サービス特設サイトで提供予定。情報料は無料だが、別途パケット通信料が必要。正式サービスは有料になる予定だが、価格は未定。2機種以外にも、2008年秋冬モデル以降のモーションセンサー搭載機種が対応する予定。 キャラクターは初音ミクや、バカボンのパパ、ゲゲゲの鬼太郎、ガンダムのハロ、モンスターハンターのアイルー、ソニック・ザ・ヘッジホッグ、たまごっちのくちぱっち、au携帯電話向けの音楽ゲーム「Melody of Emotion」の有崎ユキなど。
■ W65K/W64S/W62P 3機種ともワンセグ、LISMO Music ビデオクリップに対応。LISMO Videoやオーディオ機器連携には対応していない。全モデルワンセグに対応。 W65Kは最薄部15.8mmのスリムな筐体と、防水機能が特徴。カラーごとにデザインが異なる3つのバリエーションを用意しており、高級感のあるテクスチャを表面に施した「Luxe Silver」、シンプル・クリーンなプレーンタイプ「Clair White」、キュートなレリーフを彫り込んだ「Fleur Pink」を用意。厚さが微妙に異なり、Clair Whiteの最薄部が15.8mmとなる。ディスプレイは2.7型のQVGA(240×400ドット)、IPS液晶を搭載。197万画素のオートフォーカスデジカメを備えている。 W64Sはカラーバリエーションごとに異なるテクスチャを施したフロントパネルが特徴。30パターンのイルミネーションも備えている。ワンセグ用のアンテナを内蔵しており、スマートな視聴が可能。microSDへの録画/予約録画も備えている。ディスプレイは2.7インチのワイドQVGA(240×432ドット)TFT液晶。有効画素数319万画素のオートフォーカスカメラも利用可能。、国際ローミングサービス「グローバルパスポートGSM」にも対応する。カラーリングはラティスブラック、ダイヤモンドピンク、スノーホワイト、ミストブルー。 W62Pは約12.9mmのスリムボディが特徴。左側はスリムボディを強調、右は曲面の光るパネルを採用して高級感を演出する、左右非対称の「コスメティックコンシャスデザイン」になっている。ワンセグではmicroSDへの予約録画に対応。画質調整機能も備えている。約2.9インチのワイドQVGA(240×400ドット)TFT液晶ディスプレイを搭載。カラーバリエーションはシャルマンゴールド、キャンディッドピンク、アンテリジャンパープル。
■ ミス・ユニバース・ジャパンも認める“究極美”
新端末やサービスなどについてはKDDI取締役執行役員常務 コンシューマ事業統轄本部長の高橋誠氏が説明。「これまで映像に関しても長くやってきましたが、本当に美しく見ていただける」として新モデルのコンセプトの一つを“究極美”と表現。有機EL搭載のW63H/W63CA/W65Tや、au初という3.5型ワイドVGA液晶搭載のW64SHを指し、ディスプレイの高画質化を最も大きな特徴としてアピールした。 4機種が対応するLISMO Videoについては、ユーザー数は公表していないが「堅調に伸びている。これまではPC経由でしか使えなかったが、11月から(STBの)au BOXも使えて簡単になるので、今後の拡がりに期待している」と自信を見せ、コンテンツの権利保護をしながらケータイに落とせることなどの特徴をあげ「VOD市場の拡大と連携し、成長する可能性を持っている」と述べた。 高橋氏は上期の販売台数が落ち込んだことにも触れ、「携帯電話が1億台売れたからシュリンクする、というのではない。(携帯電話以外の)いろいろな製品に通信機能が使われるようになっていることから、どういう利用シーンにマッチングしたケータイを出すかということが大切」とした。
発表会では、ミス・ユニバース・ジャパンの3名が登場。2006年ミス・ユニバース世界大会で2位となった知花くららさん、2007年度世界大会で優勝した森理世さん、2008年代表の美馬寛子さんを招き、新モデルの「映像美と究極美」をテーマにトークセッションを行なった。 なお、ミス・ユニバース・ジャパンはauのSmart Sportにおける新ヘルスケアサービス「Karada Manager」に協力。ミス・ユニバース・ジャパンのナショナルディレクターを務めるイネス・リグロン氏が“世界一の美女を創る”Karadaプランを提供するという。美馬寛子さんや2009年大会のファイナリストによるコラムや日記、食事の公開などを予定している。 W63Hを手にした森さんは「ビビッドなカラーがはっきり映っていて、画像が鮮明。テレビみたい。デザインがいいので、ファッショのアクセントとしても素敵。まさに究極美」と驚いた様子で、「表示が細かいので予定表の確認などにも使いたい」とした。 知花さんはW63CAについて「EXILIMケータイはコンパクトデジカメと同じ機能が入っているので、小さなクラッチバッグに入れるときにも、ケータイとカメラの機能が一緒になっているとうれしい。国内や海外に取材に行くことが多いので、長い移動時間に音楽や映像を楽しんだり、取材先で出会った素敵なものを写真に収めたりしたい」と話した。 美馬さんはW64SHを「こんなに大きな画面のケータイを見たのは初めてで驚きました。テレビを持ち運んでいる感覚。さすがAQUOS。大画面を活かして、撮影前などに映画やミュージックビデオを見てテンションを上げたい」と語った。
( 2008年10月27日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp/yamaza-k@impress.co.jp]
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