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三洋電機は、フラッシュメモリ内蔵AVナビの新製品として、ポータブル型「ゴリラ」と「ミニゴリラ」各1モデルと、2DINサイズの「AV ゴリラ」2モデルを11月20日より順次発売する。ポータブル/2DINそれぞれ、12セグ/ワンセグ両対応の機種とワンセグのみの機種を用意。価格はオープンプライスで、発売日と店頭予想価格は下表の通り。
ポータブルの「NV-SD750FT」と、2DINの「NVA-GS1580FT」は、12セグ/ワンセグチューナを本体に内蔵。記録媒体にフラッシュメモリを採用するナビ(同社はSSDナビゲーションと呼称)では業界初としている。 なお、同社の2DINタイプはこれまで「MMナビ」として展開されていたが、今回の新モデルより、ポータブルモデルの持つ機能や操作性などを受け継ぐという「AV ゴリラ」に変更。同社の市販ナビ製品は「GORILLA」ブランドに統一される。 ■ ポータブル型「ゴリラ」、「ミニゴリラ」
ゴリラの「NV-SD750FT」は、12セグ/ワンセグ内蔵、ミニゴリラ「NV-SB510DT」はワンセグのみを内蔵。ディスプレイはそれぞれ7型/5.2型ワイドで、解像度はいずれも480×240ドット、メモリ容量は4GB。なお、「NV-SB510DT」はバッテリも内蔵するが、「NV-SD750FT」はバッテリが別売となる。 「NV-SD750FT」は、12セグのデータ放送や緊急放送にも対応。12セグチューナはダイバーシティ方式で、2アンテナ2チューナにより信号を合成、受信性能の向上を図っている。B-CASカードスロットも本体に内蔵。また、3.5mmのAV出力端子も装備する。リモコンも付属する。
「NV-SB510DT」のみの機能として、ワンセグのSDカードへの録画が可能。1週間10番組までの予約録画も行なえる。録画した番組は対応携帯電話でも視聴可能。さらに、携帯電話で録画したワンセグ番組(ISDB-T Mobile Video Profile)もナビ本体で視聴できる。 音楽機能として、SDカードに記録したMP3/WMA再生が可能。ナビを使用しながら同時に音楽を再生することもできる。なお、DRM付きファイルの再生はサポートしない。FMトランスミッタ機能も備え、音楽や、デジタル放送の音声(NV-SB510DTはワンセグのみ)をカーFMに伝送することも可能。そのほか、SDカード内のJPEGも表示できる。
ナビ機能では、高速処理のCPUやグラフィック処理回路などで構成する「GORILLAエンジン」により、タッチ操作時の反応速度や地図表示の描画能力を向上させている。また、従来は大阪府のみで採用されていた、盗難多発地域に駐車するとナビが警告する機能が15府県にまで拡大される。 そのほか、運転中の急加速/減速やアイドリングの警告などを行なう「エコドライブ情報」も引き続き採用する。なお、10月21日発売の「NV-BD600DT」とは異なり、日産自動車が運営する情報配信サービス「カーウィングス」には対応しない。内蔵の4GBメモリはナビ専用で、住所検索約3,400万件、電話番号検索約4,000万件、ジャンル検索約450万件などを収録している。 「NV-SB510DT」の内蔵バッテリでのワンセグ連続視聴時間は約3時間30分。「NV-SD750FT」は、別売バッテリ「NVP-DP4」(26,250円)により車外でも利用可能となる。なお、「NV-SB510DT」も別売バッテリ「NVP-D7」(7,560円)を用意する。 外形寸法と重量は、「NV-SD750FT」が109×190×37.5mm(縦×横×厚さ)、約680g、「NV-SB510DT」が86×139×24mm(同)、約275g。いずれも、シガーソケットアダプタや車載取り付けキットなどが付属する。
■ 2DIN型「AV ゴリラ」
NVA-GS1580FTは、12セグ/ワンセグチューナを、NVA-GS1480DTはワンセグのみ内蔵する2DIN/据置き型のAVナビ。いずれもディスプレイは7型ワイド/解像度480×234ドット。内蔵メモリ容量は4GB。 NVA-GS1580FTの12セグチューナは2チューナ/2アンテナのダイバーシティ方式で、ワンセグとの自動切換えにも対応する。なお、B-CASカードスロットは外付けとなる。両機種とも、デジタル放送の録画には非対応。テレビ機能以外は両機種ほぼ共通。
DVD/CDドライブを備え、DVDビデオや音楽CDのほか、デジタル放送をVRモードで録画したDVDメディアも再生できる。SDカードスロットも備え、CDからSDカードへの等倍速リッピングも行なえる。リッピングした楽曲には、付属PCソフトのBeat Jamで曲名/アーティスト名などの情報を付加できる。 SDカードに記録したMP3/WMA/AAC再生に対応。ただし、DRM付きのファイルは再生できない。そのほか、別売iPodケーブル(15,750円)の利用でiPodの再生や、ナビからのiPod操作にも対応する。
ナビには「GORILLAエンジン」を採用。内蔵の4GBメモリに、ポータブルタイプと同程度の地図や店舗などの情報を収録している。「エコドライブ情報」や、盗難多発地域での警告機能も搭載する。 アンプの最大出力は43W×4ch。テレビ用のフィルムアンテナなどが付属する。
■ ゴリラの新たな一歩
4月1日のグループ内再編により、車載機器や生活家電などを集約した三洋コンシューマエレクトロニクス株式会社の車載機器事業部副事業部長 SCM統括部統括部長の前田昭氏は、新モデルについて、「4月1日のスタートから半年以上を経て“技術・製造・販売”が一体となった取り組みの成果」として紹介。「ゴリラの新たな一歩」として、「車載機器の市況も冷え込んできたが、ナビゲーション自体は底堅い需要があると確信する」と述べた。 ポータブルナビの国内市場については車載機器事業部商品企画統括部の田中寛統括部長が説明。「2007年度は約610万台で、前年の約2倍まで伸びた。2008年、2009年もさらに伸びていく」と予測した。また、国内市販モデルの記録媒体タイプ別構成比では、メモリ内蔵型が2007年度に前年比約17ポイント増の22.0%まで伸長。2008年度予測を38%とした。
( 2008年11月4日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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