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株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントは、Blu-ray Discの技術を応用して高音質化を図った音楽CD「Blu-spec CD(ブルースペックCD)」を開発。ソニーミュージックジャパンインターナショナルが、同技術を採用した第1弾作品60タイトルを12月24日より発売する。 Blu-spec CDは、製造時にBlu-ray Disc向けの製造技術や素材を利用することで高音質化を図ったCD。通常の音楽CD(CDDA/レッドブック)の規格に準拠しており、既存のCDプレーヤーでそのまま再生できる。 技術的な特徴は、BDで利用される「Blue Laser Diode(BLD)」カッティングの導入と、BD用の素材として開発された高分子ポリカーボネートの採用の2点。 BLDカッティングでは、最適化された光ファイバの採用により、ビーム品質を向上。より短波長のブルーレーザーを用いることで、極微細加工を実現している。さらに、半導体レーザーの採用により、カッティングマシンの冷却効率を向上させ、ファンなどによる振動を排除。正確なカッティングを実現できるという。 また、高分子ポリカーボネートの採用により、ジッタノイズを低減。スタンパ(金型原盤)に刻まれたピットをポリカーボネートにより正確に転写することにより、ジッタを排除し、マスターテープ品質を実現するという。
Blu-spec CDを採用した作品は12月24日より、ソニーミュージックジャパンインターナショナルが販売開始する。価格は2,500円~4,200円で、2,500円が中心となっている。 第1弾として、「ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調『合唱』」(クラウディオ・アバド/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)、「アヴェ・マリア」(キャスリーン・バトル)などのクラシックや、マイルス・デイヴィス「カインド・オブ・ブルー」、「オン・ザ・コーナー」やビル・エヴェンス「ピアノ・プレイヤー」などのジャズ、ELO「ディスカバリー」、ザ・バーズ「ミスター・タンブリン・マン」などのポピュラー作品が合計60タイトル用意されている。 今後も、旧譜カタログの増強だけでなく、新譜の発売にも積極に取り組み、Blu-spec CDの採用を促進していくという。また、Blu-spec CDだけでなく、ユニバーサルミュージックなどが提案している「SHM-CD」や、EMIなどが手がける「HQCD」など、各社が高音質CDに取り組んでいるが、SMEではBlu-spec CDを同社関連作品だけでなく、他社への採用も呼びかけていくとしている。 □SMEのホームページ ( 2008年11月5日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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