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日本ビクター株式会社は5日、本田技研工業株式会社(ホンダ)の「ライフ」などに搭載される純正カーナビ「Gathers」(ギャザズ)においてビクターの2DINナビ新製品2モデルが採用されたと発表した。11月7日よりホンダの軽乗用車「ライフ」新型モデルや、軽乗用車「ゼスト」、スモールカー「フィット」、商用車「パートナー」の純正オプションとして販売される。 DVD/CDスロット搭載の“スタンダードユニットモデル”「VXM-090CV」と、非搭載の“ベーシックユニットモデル”「VXM-090」の2製品を用意し、価格は「VXM-090CV」が114,450円、「VXM-090」が93,450円。なお、カー用品店などのアフターマーケット市場での販売予定は無い。 ビクターのナビ製品は、これまで米欧での市販向けとして展開しており、他社からの供給を受けて国内での市販を行なったこともあったが、自社開発によるナビ製品のOEM供給は国内外で初となる。
いずれも6.5型/解像度400×234ドットのタッチパネル液晶ディスプレイを搭載する2DINサイズのAVナビ。ナビのデータ用に2GBフラッシュメモリを内蔵するほか、データ追加用にSDカードスロットも搭載、2GBまでのSDカードに対応する。主な違いは「VXM-090CV」のみDVD/CDスロットを搭載する点。 また、フロントパネルユニットを外すことで、別売の拡張モジュールを追加できることが特徴。ワンセグ(13,650円)や、FM VICS(13,650円)、Bluetoothのハンズフリー通話(28,350円)用の拡張モジュールを用意する。なお、取り外しは販売店などでの作業となり、ユーザーが行なうとサポート外となる。拡張ユニットの追加によるワンセグ機能では、字幕表示は行なえるが、EPGやデータ放送、録画には対応しない。
「VXM-090CV」のDVD部は、DVDビデオや音楽CD再生が行なえるほか、デジタル放送をVRモードで記録したDVDメディアもサポート。MP3/WMA/AAC/WAVを記録したCDも再生できる。なお、DRM付きファイルの再生には非対応。また、CDリッピングには対応しない。 アンプ出力はいずれも45W×4ch。前面にはステレオミニ入力と、別売iPodケーブル(8,400円)を接続できる専用端子を装備する。
■ 来春のケンウッド市販ナビで協業の成果を
製品の特徴についてはカーエレクトロニクス事業部OEM営業部長の横川伊知郎氏が説明。同社調査では、ポータブルナビ(PND)から買い換えるユーザーの半数が、据置きの車載ナビを望んでいたという。そこで、PNDの長所である低価格を維持しながら、据え置き型の特徴である大画面での見易さ、精度の高いルート検索/自車位置測定を目指し、ナビの基本機能を充実させたとしている。 また、ナビ機能をシンプルにしたことの効果として、これまではオーディオ回路に十分なスペースが取れなかったが、ナビ部分を小型化してフロントパネル部に入れたことで、オーディオ部と分離、ノイズの低減も可能にしたという。VICSやワンセグなどの機能は拡張ユニットでの対応としたことで、「多機能ナビにも変身する」としている。 10月のケンウッドとの経営統合により共同持株会社が設立され、製品開発などで両社の協力が始まっているが、今回の製品については統合より前にホンダとの開発がスタートしたもので、ケンウッドとの共同開発製品ではない。カーエレクトロニクス事業部長の阿部重徳氏は、「ケンウッドから来年度春の発売を目指す市販モデルに、今回のモデルにおけるデータベースの取り扱いなどを活用する。ビクターとして国内市販ナビに参入する計画は無い」とした。
( 2008年11月5日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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