TI、最大で1080pでのH.264エンコードに対応したDSP

-顔検出や手ブレ補正を内蔵したISPも実装


3月9日発表

 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社は9日、「DaVinci(ダヴィンチ)」の技術を搭載し、最大1080pでのMPEG-4 AVC/H.264エンコードに対応した映像機器向けのデジタルプロセッサ「TMS320DM365」を発表した。

 現在サンプル出荷中で、100個受注時の参考単価は4,542円。パッケージは338ピンのNFBGA。

 デジタルAV機器向けプラットフォームであるDaVinciテクノロジーを搭載したシステムオンチップ。CPUコアはARM926EJ-Sで最大300MHzでの動作が可能。270MHzチップも用意する。

 H.264、MPEG-4、MPEG-2、Motion JPEG、VC1コーデックのエンコード/デコードが可能。ビデオインターフォンやポータブルメディアプレーヤーなど向けに、1080p映像のMPEG-4(24fps)エンコード、720pのH.264(30fps)エンコードに対応。またビデオセキュリティ機器向けに、1080pのH.264圧縮(10fps)もサポートする。高解像度のデータを効率よく圧縮することで、「ネットワーク帯域幅に負担をかけることなく、ビデオの保存容量を実質的に増やすことが可能」だとしている。

 顔検出や動画手ブレ補正、ノイズフィルタ、オートホワイトバランス/オートフォーカス/自動露出、エッジ強調などの機能を搭載したハードウェアイメージシグナルプロセッサ(ISP)も内蔵。画質の向上や、製品の差異化を図ることが可能だという。

 オーディオコーデックはMP3、AAC、WMA、AECに対応。USB 2.0やDDR2、Ethernet Media Access Controller(EMAC)や、3個のビデオDAC、ADC、Host Port Interface(HPI)なども統合。従来と比べ、ボードサイズの縮小と、最大25%のシステムコスト削減ができるとしている。


(2009年 3月 9日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]