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2020年のテレビ国内需要は1,050万台、4Kは7割に拡大。JEITA予測

 一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)は14日、調査統計資料に関する記者説明会を開催。この中で、テレビやオーディオ機器を含む民生用電子機器について、2020年までの国内需要動向見込みについて解説した。

テレビの国内需要動向(台数ベース)
民生用電子機器統計の概要

 JEITAでは、様々な調査統計のひとつとして、テレビやデジタルカメラ、オーディオ機器などのAV機器や、カーAVC機器を対象品目とする「民生用電子機器統計」を毎月公表している。’15年時点の統計参加企業は計42社。

 民生用電子機器全体における出荷金額統計のこれまでの推移を見ると、’00年〜’08年まで2兆円以上で右肩上がりに拡大し、’09年には3兆円を突破、’10年には3兆9億円を記録した。’10年の内訳を対象品目のジャンルごとに見ると、映像機器が3兆375億円で全体に占める割合が最も大きく、カーAVC機器は6,784億円、オーディオ関連機器は1,841億円だった。

 その後の’11年以降は、地デジ特需の終了による映像機器の落ち込みが大きく、全体も右肩下がりで縮小。’15年の調査結果では1兆2,620億円となっている。同年の内訳は映像機器が6,429億円、カーAVC機器は5,411億円、オーディオ関連機器は780億円。

民生用電子機器全体の出荷金額統計

 テレビの国内需要動向を台数ベースで見ると、’15年の国内出荷数量は512万2,000台で、このうち4K対応テレビは12.3%(63万台)。JEITAでは、テレビの買い換えサイクルが6〜8年であること、また政府が’09年より実施していた家電エコポイント制度を使ってテレビを購入した人が多いことを理由とし、’18年以降に買い替え需要の拡大が見込まれると予想。’16年の560万1,000台(4K対応テレビ:130万台)が、’18年には860万台(同450万台)への拡大すると予測している。

 この買い替えはインターネット上の映像コンテンツサービスなどの充実を背景に、従来の薄型テレビからより大画面で、高精細・広色域で映像を楽しめるテレビへの買い替えとなると説明。買い替えのカギとなるポイントとして、大画面や省エネであること、インターネット動画への対応、ネットワーク活用を挙げている。

'18年以降の買い替えのカギとなるポイント

 また、東京五輪開催の’20年には薄型テレビ全体で1,050万台となり、地デジ化特需以前の水準まで戻る見込みとした。4Kテレビの全体に占める割合は70.5%に拡大し、台数ベースでは740万台になると予想。さらに、30型後半以上はほぼ4K対応になると見込んでいる。