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ヤマハ、iPhoneで歌って/弾いて高速で曲名検索する「歌っちゃお検索」

 ヤマハは、iPhone/iPod touch向けアプリとして、人が歌ったり画面の鍵盤を演奏して曲名を高速に検索できる「歌っちゃお検索」を、6月14日よりApp Storeで無料提供開始した。対応OSはiOS 9.0以降。

「歌っちゃお検索」アプリ

 画面の鍵盤を弾いて曲名を検索できるアプリとして'14年2月より提供している「弾いちゃお検索」の名称を変更し、新たに歌うだけで曲名を検索できる機能も追加したバージョンアップ版。

 歌詞ではなくメロディで検索するため、歌詞がわからなくても鼻歌のような歌い方で検索できる。また、メロディを忘れて歌が途中で止まっても、再び続きを歌い始めればそれまでのメロディを考慮して探せるのが特徴。

 キーやリズムに関係なく、曲のどの部分のメロディを歌っても検索可能。サビや印象的なフレーズだけ覚えている場合や、原曲キーで歌うのが難しい場合でも、探していた曲を簡単に見つけられるという。

検索結果の表示画面

 検索結果で表示された楽曲のうち「iTunes Store」や、ヤマハミュージックメディアによる楽譜ダウンロードサービス「ぷりんと楽譜」で楽曲や楽譜を購入できるものについては、購入ページへのリンクが表示。検索から楽曲/楽譜の購入までを少ない手間で行なえる。

 曲名の検索には、歌えば歌うほど結果を絞り込めるという独自の「高速逐次検索技術」を採用。歌唱を開始したほぼ直後から、それまでに歌ったメロディに合う楽曲を次々に表示しながら曲名を絞り込む。仮に最初に表示された結果が意図したものでなくても、そのまま歌い続けることで目当ての曲に近づけるようになっている。

 歌声の分析には、楽器演奏評価技術の「virtana(ヴィルターナ)」を使用。楽器の演奏音を音程/音量/スペクトルといった物理的な要素へ分解し、音楽的な面も含めて分析するvirtanaを用いて歌声を分析し、正確に楽曲を検索可能としている。

 従来アプリからの「弾いちゃお検索」も引き続き利用可能。iPhoneなどのタッチスクリーンに表示された鍵盤を弾くことで、まるで演奏するように曲名を検索できるという機能で、最低4つの単音メロディを弾くだけで候補を表示。5音目以降は弾かれた1音ごとに結果を絞り込む。「歌っちゃお検索」と同様に、キーやリズムに関係なく、どの部分のメロディからどの調で弾いても、途中で止まっても検索できる。

 検索した結果は、FacebookやTwitter、メールなどで共有できる。一緒に楽曲を探していた友人などと、検索結果を手軽に共有可能としている。

鍵盤で楽曲を探せる「弾いちゃお検索」
FacebookやTwitterなどで検索結果を共有できる

 アプリで採用された「高速逐次検索技術」は、ロボットやスマートフォンなど、機械と人とのコミュニケーション技術が発達している中で、機械が人間の歌唱を素早く理解するための技術として開発。「人が歌うと、ロボットがその続きのメロディーを一緒に歌ったり、合奏してくれるといった機能を実現する一助となる技術」としている。

 他社が同技術を活用し、新たなサービスを自由に開発できるように、ソフトウェア開発キット「メロディ検索SDK」の提供も行なっている。

「歌っちゃお検索」の解説/デモ動画