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Bricasti Design、デュアルモノラル設計のDAC「M1SE」。139万円

 エミライは、米Bricasti Design製品の取り扱いを開始。第1弾としてUSB DAC「M1 Special Edition(BRI-M1SE)」を6月末から発売する。価格は138万9,000円。

M1 Special Edition(BRI-M1SE)

 Bricasti Design(ブリキャスティ・デザイン)は、プロオーディオのLexiconで活躍したBrian Zolner氏とCasey Dowdell氏により2004年に設立され、リバーブ・プロセッサ分野では、多くのレコーディングエンジニアやレコーディングスタジオで採用されているという。製品の設計・開発では、Mark Levinsonブランド製品の開発に貢献したAevee Labsと協業し、2011年に初めてのコンシューマ・オーディオ製品「M1」を発表。M1をベースにブラッシュアップした製品が「M1SE」となる。

 M1 Special Edition(M1SE)の特徴は、徹底したデュアル・モノラル設計。左右独立基板を採用し、DAC基板、DDSクロック、アナログ出力回路部に対してそれぞれ左右独立に電源供給する専用電源部を搭載。仮想的に左右のクロストークを存在しないものにするほか、各チャンネルに電力を十分に供給し、デジタルプロセッシングからアナログ出力までのノイズアイソレーションを徹底するという。

 DACには、アナログ・デバイセズ「AD1955」を搭載し、モノラルモードで動作させることで広大なダイナミックレンジを実現。最新世代のアシンクロナスUSB基板を搭載し、DSD 5.6MHz、PCMは384kHz/24bitまでのUSB入力に対応する。DACの基板には高周波用低損失素材「Arlon 25N」を採用する。

 USBのほか、XLR(AES/EBU)、BNC(S/PDIF)、RCA(S/PDIF)の各デジタル入力を備え、最高192kHzまで対応。出力端子はXLRバランスと、RCAアンバランスを各1系統装備する。

背面

 フェムトクロックを各チャンネルで独立配置し、DDS(デジタル直接合成発振器)を採用した低ジッタ設計(6ピコ秒)。左右チャンネルのクロック同期は、デジタル処理基板上のSHARC DSPで行なう。

 デジタルフィルターは、DACチップ内蔵のものではなく、PCM用に独自開発したものを搭載。9種類のリニアフェーズ・オーバーサンプリング・フィルタと、6種類のミニマムフェース・オーバーサンプリング・フィルタが選択できる。DSD信号変換は、SHARC DSPチップを用いた独自開発のポストフィルターによりリコンストラクション処理を行なう。

 筐体はアルミニウム合金を切削したもので、振動に対する強さや高い温度安定性、良好は放熱性能を兼ね備えている。またM1SEの新採用のフット部は、米Stillpointsの協力の下で開発し、振動からのアイソレーションを更に徹底。より透明感ある音像・音場表現を実現するという。消費電力は28W。外形寸法は432×305×64mm(幅×奥行き×高さ)、重量は5.45kg。