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U-NEXTとCCC、Android TV動画配信の「TSUTAYA movie」。レオパレス入居者に先行提供
2016年6月30日 17:52
レオパレス 21は、賃貸物件の入居者向けに、新開発のSTB「Life Stick」を用いて動画などが楽しめる新たな「LEONET」サービスを、7月1日より提供開始する。Life Stickの利用は無料で、CS放送4チャンネル(ANIMAX、AXN、AXN Mistery、MUSIC ON! TV)も追加料金なしで観られるネット接続のプランなどを展開。VOD作品の視聴などは別料金となる。
また、CCC AIRとU-NEXTは、レオパレス居住者以外も対象とした「TSUTAYA movie powered by U-NEXT」を、今冬以降に提供開始する。前述したLEONETの動画サービスは、このTSUTAYA movieを、レオパレス向けに先行して提供するものとなる。
Android TVでネットと動画視聴、生活情報もチェックできる「LEONET」
2002年から展開している賃貸物件専用のインターネットサービス「LEONET」をリニューアルするもので、全国約56万戸のレオパレス21物件に標準設備として7月1日より順次導入。ネット接続サービスの「スタンダードプラン」(月額税込2,268円)や、「プレミアムプラン」(同3,240円)をベースに、テレビ視聴などのエンタメサービス「LEONET TV」、パートナーコンテンツの提供も予定する。
NTTコミュニケーションズが提供するクラウド/ネットワークサービス基盤上において、HDMIスティックの「Life Stick」を通じてサービスを提供。HDMI搭載テレビやスマートフォンなどで動画を観られる。
動画サービスは、前述の「スタンダードプラン」や「プレミアムプラン」に加入すると、CS 4チャンネル(ANIMAX、AXN、AXN Mistery、MUSIC ON! TV)が追加料金不要で無料で観られる。オプションでCSの7つのチャンネルが観られる「CSプラス」(月額税込2,057円)や、「AT-X」(同1,944円)、U-NEXTの動画約5万本が見放題の「TSUTAYA movie for LEONET(レギュラープラン)」(同1,026円)、約5万本の動画見放題+最新作2本が視聴可能な「TSUTAYA movie for LEONET(フルプラン)」(同2,016円)にも加入できる。電子書籍の「eBook Japan for LEONET」(同540円)も用意。
Life Stickは、従来の「LEONETチューナー」から、HDMIスティック型の本体とリモコンの構成に変更したもの。Android TVを搭載し、テレビ向けのAndroidアプリが追加可能なほか、音声検索なども利用できる。さらに、Wi-Fiアクセスポイントとしても利用できる。電源はACアダプタを使用する。LEONETでは、エンタメサービス以外にも、地域の天気や、ゴミ出しの日の通知などもテレビ画面に表示できる生活情報サービスも提供する。
TSUTAYA店頭などでAndroid TVスティック販売、U-NEXT動画配信の「TSUTAYA movie」
U-NEXTが提供する「TSUTAYA movie powered by U-NEXT」は、U-NEXTの映像配信サービスを、CCCグループでデジタル系物販事業やオンデマンド事業を展開するCCC AIRが販売代行するもの。TSUTAYA店頭などで購入したスティック端末「TSUTAYA Stick」や、Android TV搭載テレビなどで利用できる。
動画の利用料金は、単品レンタルが100~500円を予定。洋画や邦画、アニメなど10ジャンル約5万本が見放題の「レギュラープラン」は月額950円、最新作を含む都度課金タイトル約5万本の中から2本視聴でき、レギュラープランと同様の10ジャンルに約2,000本の成人向け作品を加えた11ジャンルが見放題の「フルプラン」が月額1,950円。Life StickやソニーBRAVIAのAndroid TV搭載モデル、PC、スマートフォン(iOS/Android)など。
今後は、4K配信/HDR対応なども計画。TSUTAYA店舗の集客力などを活かし、国内最大のVODプラットフォームを目指すとしている。
U-NEXT「一番提携したかったのがCCC」。TSUTAYA TVとは別プラットフォーム
U-NEXTとCCC AIR、レオパレス21、NTTコミュニケーションズの4社は30日に、合同で発表会を開催した。
U-NEXTの宇野康秀代表取締役社長は、多くの事業者が参入する動画配信について、これまでのGYAOなどでの取り組みを振り返りつつ、最近はシネマコンプレックスなど他社との連携を広げている事例を紹介。
こうした中で、CCCについては「一番提携したかった。日本で映画やドラマを楽しみたい人のほとんどが行く場所であるTSUTAYAと、私たちのオンデマンドサービスによって、単純なVODとは違うパッケージとなる可能性がある」とした。U-NEXTの特徴については、「12万本という本数。海外ドラマが強いとかオリジナルが多いとかではなく、子供からお年寄りまで楽しめて、最新作品も提供している」という点を強調した。
CCCと提携することについては「(ターゲットが重なっていて客を)取り合うのではと思うかもしれないが、実際はそうではない。(日本映像ソフト協会による)アンケートでは、オンライン有料動画を使う人のうち、54%が(DVDなどの)レンタルも使っている。TSUTAYAにも行くし、VODを使う人はまだ多い。これからも、併用する利便性を高めていくことができるのでは」とした。
CCC AIRの親会社であるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループでは、VODサービスとして「TSUTAYA TV」を展開している。新しい「TSUTAYA movie」ではU-NEXTのプラットフォームを採用した理由については、テレビ向けの「アクトビラ」上で展開するTSUTAYA TVと、Android TV上で動く今回の「TSUTAYA movie powered by U-NEXT」が別物であることを説明。CCC AIRの渡邉健代表取締役は、U-NEXTの強みとして「圧倒的な作品数」や「ID連携などで、開発の組みやすさがあった」という点を挙げている。
レオパレス21の佐々木竜也執行役員 賃貸事業部 賃貸営業企画統括部長は、LEONETを入居者向けの新たな付加価値としてアピールし、Life Stickとレオパレスのオリジナルコンテンツ、パートナー企業のコンテンツを組み合わせて提供していく方針を説明。今後の展開として、家の照明やエアコンなどが連携するといった快適さの追求も勧めていくという。
NTTコミュニケーションズの桜井伝治取締役 第四営業本部長は、LEONETを支える基盤として、NTT Comクラウドとサードパーティのクラウドを組み合わせたハイブリッド型で安定した提供を可能にしている点を説明。クラウド上のシステムをワンストップで提供できる強みをアピールした。