ニュース

シャープ、有機ELの量産に向け約574億円の設備投資

 シャープは、9月30日に開催した取締役会において、有機ELディスプレイのパイロットライン構築に向けて約574億円の設備投資を行なうことを決定した。

折り曲げ可能な有機ELディスプレイ「フォルダブルOLED」(4月撮影)

 同社は、これまで培った液晶ディスプレイ技術を活用して有機ELディスプレイの研究開発を進める中、鴻海精密工業グループからの出資完了を受けて、生産体制の構築を検討してきた。今回の設備投資により、本格的な量産に向けた生産ノウハウの蓄積や歩留り向上などの生産技術を開発。小規模な生産も行なう。

 スマートフォンや車載向け、テレビ向けなどにおいて、高輝度や鮮やかな色再現性などを特徴とする有機ELディスプレイのディスプレイ製品におけるシェア拡大を見込むほか、「紙のように丸めたり、折り曲げたりすることのできるフレキシブル有機ELディスプレイの実現は、ディスプレイ製品のデザインや用途を変革し、新市場の創造に寄与する」と設備投資の目的を説明している。

 今回の投資により、三重事業所(三重県多気郡)と堺事業所(大阪府堺市)において、有機ELディスプレイに係るバックプレーン工程(基板にTFT回路等を薄膜形成する工程)や、有機EL工程(バックプレーンに有機EL材料を蒸着する工程)、実装工程(駆動用ICなど周辺部品を搭載する工程)の設備を導入。稼働時期は2018年4~6月を予定している。