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ドローンで360度動画撮影、透明スクリーンなど最新映像技術が身近に
2016年10月4日 20:21
10月4日~7日に行なわれている「CEATEC JAPAN 2016」において、ソシオネクストはドローンのカメラ向けソリューションを出展。電子手ブレ補正(EIS)や、動画のHDR、顔検出などに1チップで対応した「Milbeaut(ミルビュー)」製品を紹介している。
Milbeautは、4K/30p映像と360度レンズ歪み補正対応の「MB86S27」と、1080/30p対応の「MB91696B」の2製品を展開中。動きの多いシーンなどでも手ブレを補正する機能や、フルHDサイズで短露出と標準露出を交互に撮影(1秒間に60枚)して内部ハードウェア処理で2枚を1枚に合成することでHDR画像を合成する機能などを備える。
MB86S27には、魚眼レンズを用いた360度撮影時に、レンズの歪みを補正して平面動画にリアルタイム変換する機能を搭載。今後は、ドローンの前後左右に装着した4つのカメラからの映像をスティッチ(合成)して、1つの360度動画をリアルタイムで作成し、その映像に手ブレ補正を行なう機能も搭載予定。ドローンからストリーミング出力する方法のほか、一旦記録することで、後から任意の視点を選んで映像を見ることもできるという。対応するチップは、'17年秋ごろに量産開始する予定。
このほか、測距センサーとして電波センサーをドローンに搭載することも提案。赤外線や超音波などのセンサーは既にドローンに採用されているが、今回展示しているCMOS 24GHz電波センサーを使うと20m以上の検知性能を実現可能で、高速移動時の衝突防止に役立つという。また、2つのカメラを使って測距する方法では検知できない平坦な壁も検知可能としている。
この電波センサーは、他の用途では既に採用されているもので、高齢者が日々の活動をしているかどうかの見守り機器などで実際に使われているという。今回は新たな用途としてドローンへの搭載を提案している。
ショーウィンドウとデジタルサイネージがひとつに
パナソニックのブースでは、店舗のショーウィンドウなどでの映像の活用を提案。「透明スクリーン」は、一見すると透明なガラスのショーケースだが、一瞬でスクリーンに変わり、映像や情報を表示するサイネージとしても利用できるもの。
映像は背後のプロジェクタを利用し、今回のデモではDLPのフルHDプロジェクタを使用。投写面は薄さ10mm前後の合わせガラスで、周囲の枠も従来のサイネージ程度のスペースで実現可能だという。
似た方式のディスプレイは他社などからも提案されているが、今回展示されたものは外光の吸収率を改善して見やすくなり、映像のコントラスト比を従来の約5倍まで向上。'17年の早い段階で販売を開始するという。
「ウィンドウARプロジェクション」もプロジェクタを使ったサイネージだが、こちらはガラスに貼ることで映像投影を可能にする透明フィルムを活用。投写した映像とその後ろにある風景やモノを重ね合わせる新たな空間演出を可能にするという。今回のデモでは、横長のショーウィンドウにプロジェクタ2台の映像を組み合わせて行なっていた。