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fidata、オーディオ用NAS最上位“X”。2TBで約65万円。CDリッピング/トランスポートにも

 アイ・オー・データ機器は、オーディオ向けブランド「fidata」のNAS新製品として、“X”の称号を持つ上位モデル「HFAS1-XS20」を12月に発売する。価格は64万8,000円。カラーはシルバーと、プレミアムブラックモデル(HFAS1-XS20/K)も用意する。計2TBのSSDを内蔵。従来モデルも含め、CDリッピング/トランスポート機能も追加予定。

「HFAS1-XS20」のシルバーモデル

 既発売のHFAS1シリーズをベースに、ユーザーからの要望が多かったというSSDの大容量化を、“オーディオ品質で実現した”というモデル。新たな音質向上技術も投じているという。なお、HFAS1-Xは上位モデルで、「HFAS1-S10」と「HFAS1-H40」は併売される。また、将来的にはHFAS1シリーズのストレージを、上位モデル相当に有償アップデートする予定もあるという。

プレミアムブラックモデル(HFAS1-XS20/K)

 HFAS1-Xシリーズのために新開発された「X-Cluster SSD」(エックスクラスターSSD)を採用。2台のSSDをクラスタリングし、データを均等に分散し、全てのSSDに常にデータアクセスするため、電源負荷の偏りを抑え平準化したというもの。さらにクリーンな電力供給を実現する専用リニア電源回路「リニアパワーコンディショナー」も組み合わせている。

 X20では、500GBのX-Cluster SSDを左右に2セット搭載。合計4台のSSDをクラスタリングして電源変動を抑えつつ、2TBのストレージが利用できるようにしている。

500GBのX-Cluster SSDを左右に2セット搭載。合計4台

 筐体はHFAS1シリーズよりも剛性を高めるため、従来より1.4倍の厚さとなる3.2mmの鋼板を採用。素材・表面処理も見直し、熱間圧延鋼板に黒クロメイト処理を施している。シルバー、ブラックのどちらも、シャーシは黒となる。

シルバーモデルの背面。USB端子も備えている

CDリッピング/トランスポート機能も追加予定

 既存のHFAS1シリーズと、新モデルHFAS1-Xシリーズ共通の機能として、12月のソフトウェア・アップデートでCDリッピングとCDトランスポート機能を追加予定。

 CDリッピングは、NASにUSB外付けのDVD/Blu-rayドライブを接続する事で、CDからNASへと直接リッピングできる機能の事。形式はWAV/FLACで、44.1kHz/16bitのロスレスで保存。FLACでは圧縮レベルも選択可能。楽曲データ比較データベース「AccurateRip」と連携し、ビットパーフェクトリッピングが可能という。

 GracenoteのMusic IDにも対応し、楽曲情報やアルバムアートをネット経由で取得できる。

 CDトランスポート機能は、USB外付けドライブにセットしたCDのデータを、Music IDで取得した楽曲情報と共に、Twonky Server上で配信する機能。LANに接続したネットワークプレーヤーから、CDの再生ができるほか、USBハブを使い、NASに接続したUSB DACから再生する事もできる。CDをトラック番号ではなく、楽曲名で選択操作が可能。

 最大消費電力は約32W。重量は約7.3kg。

 なお、10月29日、30日に秋葉原の富士ソフトアキバプラザで開催される「JAS・音のサロン&カンファレンス」に出展。個室ブースの試聴室で、HFAS1-Xの試聴デモを実施するという。