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THXをゲーミングブランドのRazerが買収。ヘッドフォンでもTHX認証

 高品質映像の認定プログラムなどを展開する米THXは18日(現地時間)、ゲーミングブランドのRazerがTHXの資産の大半を取得し、経営陣と従業員を合流させたと発表した。THXはRazerのビジネスとは別に、現経営陣の下で独立組織として活動を続ける。買収の金額は公表されていない。

 THXは1983年にジョージ・ルーカスが創立。妥協のない品質、クラス最高のパフォーマンスと整合性を消費者に保証するものとして、THXの認定プログラムを展開し、オーディオやスピーカー、テレビ、プロジェクタ、車載オーディオシステム、ライブエンターテインメントなどに拡大した。

 今後も、家庭や劇場、車などにおける優れたオーディオ/映像体験を提供する活動は継続。さらに将来は、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)体験やデバイスなどに新たなプログラムの導入を予定しているという。

 Razerはゲーマー向けのヘッドセットやマウスなどのデバイス、ソフトウェアで手掛けるゲーミングブランド大手。THXの獲得により、これまでのTHXの映画館、家庭、外出先で消費者に高品質のエンターテインメント体験を提供するという中核業務を継続しながら、新たなコンシューマエレクトロニクス部門に進出するという。具体的には、11月以降にヘッドフォンやBlueoothスピーカー、ストリーミングビデオ、STBなどでも認定プログラムを開始する。。

 Razerのミンリャン・タンCEOは、「Razerにはエンターテインメントのあらゆるレベルのイノベーションを求めるビジョンがある。それはTHXが30年以上前の創業以来、支持してきたビジョンである。この買収で、ゲーミング業界におけるRazerのリーダーシップを強化し、そのブランドをエンターテインメントのより幅広い領域に拡大できる、同時にTHXをグローバルなパワーハウスに発展させる原動力になる」と説明。また、THXのタイ・アーマド・テーラーCEOは「われわれは一貫して、誰もが媒体にかかわらず、高品質のエンターテインメントを体験できるようにすることを目指してきた。これからはRazerとともに、中核事業を強化し続けながら、絶え間なく変わる顧客のニーズに応じる卓越性を提供することができる。独立企業として、THXはRazerと協業するが、素晴らしい製品を消費者に届けるために、パートナーにサービスを提供し続ける」とコメントしている。