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ソニー、電池事業売却で375億円の損失計上。'16年度見通しを下方修正

 ソニーは31日、村田製作所への電池事業譲渡について、確定契約を締結し、約175億円で同事業を村田製作所に譲渡することで合意した。これにより、'16年度において合計約375億円の損失計上が発生するため、'16年度連結業績見通しを下方修正した。

 電池事業の譲渡により、減損約330億円をコンポーネント分野の営業損失として、45億円を税金費用として計上。これにより、純利益において約375億円の損失を計上することとなった。

 電池事業譲渡を含む要因により、ソニーは、2016年度通期の営業利益は300億円下方修正の2,700億円、純利益は同200億円マイナスの600億円とする。詳細については11月1日発表予定の第2四半期決算において公表予定。

 なお、村田製作所に譲渡する電池事業の範囲は、ソニーの国内100%子会社であるソニーエナジー・デバイスが営んでいる電池事業、ソニーが電池事業に関して中国及びシンガポールに有する製造拠点、ソニーグループが国内外に有する販売拠点及び研究開発拠点のうち電池事業に関連する資産及び人員。譲渡金額は約175億円で、対象事業のソニーグループの社員約8,500名は、村田製作所グループにて雇用を受け入れる予定。

 現在ソニーブランドで展開されているUSBポータブル電源やアルカリ乾電池、ボタン・コイン電池、モバイルプロジェクタ等の一般消費者向け販売等の事業は、今回の取引の対象に含まれていない。