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ウィルソン・オーディオ、最上位機のユニットを採用した1,750万円のスピーカー「ALEXX」

 アクシスは、ウィルソン・オーディオの新スピーカー「ALEXX」を12月に発売する。ペアの価格は、スタンダードカラー仕上げで1,750万円、アップグレードカラーは1,780万円。スタンダードカラーはGalaxy Gray、Obsidian Black、Argento Silver、Desert Silver、Titanium Brownの5色。アップグレードカラーは11種類を用意する。

ウィルソン・オーディオの新スピーカー「ALEXX」。右端はサランネットを外したところ

 フラッグシップ「Alexandria XLF」(スタンダードカラー:3,320万円)に匹敵するという、複雑で高度なスピーカーシステムで、4ウェイ5ドライバ構成。「時間領域と幾何学的分野での構造設計、ドライバーの設定、およびドライバ開発に関するウィルソンの最新の成果を搭載し、より正確な高調波表現力、ダイナミック特性など、音楽性に深く関わる全ての能力の進化を促した」という。

MTMを裏から見たところ。各ユニットは、独立したエンクロージャに搭載されている

 1インチのシルクドームツイータを挟むように、上下にミッドレンジを配置。1つは5.75インチでペーパーパルプを使ったユニット、もう1つは7インチのセルロース/ペーパーパルプユニット。それぞれにエンクロージャを用意したモジュール構成になっており、リスニングポジションに合わせ、角度と前後距離を細かく調整可能。ウィルソンではこれを「MTM(ミッドレンジ - ツイータ -ミッドレンジ」形状と呼んでいる。

 「ALEXX」では、このMTMのドライバ・ジオメトリをさらにリファイン。新たに開発が進行している「新WAMM」スピーカーで開発された最新技術を取り入れ、ミッドレンジをそれぞれ異なるものにしている。

 7インチのドライバは、Alexandria XLFに導入されたもの。5.75インチのドライバは「Sabrina」の開発から生まれた最新ユニット。「スピード、明瞭感、そして重量感など、音のリアリティに最も重要な中域の完全なる表現力をALEXXは実現した」という。

 ウーファは、10.5インチと12.5インチのハードペーパーパルプのユニットで構成。これも、新WAMMのために開発された技術を使ったもので、高精度な時間領域統合を実現すべく、傾斜したバッフルに取り付けている。ウーファ用のエンクロージャには、Xマテリアルを採用。「超低共振性とも相まって、スピード感溢れる重低域のリアルな諧調表現力をもたらしている」という。

 Alexandria XLFで培った技術である「XLF(クロスロードフロー)ポートシステム」も採用。ウーファ用エンクロージャのバスレフポートの開口部を、ユーザーがスピーカーの前面、または背面のどちらかに設定でき、部屋に応じて低域パフォーマンスを最適化できる。

 ツイータはシルクドーム型。ミッドレンジとのスムーズな繋がりを確保するために、クロスオーバー・ポイントである1.2kHz付近までの下限周波数特性の伸びと、30kHz以上の超高域をカバーする。全体の再生周波数帯域は、20Hz~31kHz。インピ-ダンスは4Ω。推奨アンプ最小出力はチャンネルあたり50W。感度は91dB@1W/1m@1kHz。外形寸法は40.01×68.01×158.23cm(幅×奥行き×高さ)。重量は1台205.02kg。