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フルバージョンのWindows 10がSnapdragon動作、対応製品は'17年

HDR正式対応、Windows HolographicはOS標準に

 12月8日、米マイクロソフトは、中国・深圳で開催中のハードウエア関連開発者会議「WinHEC 2016 Shenzhen」にて、様々な発表を行なった。もっともインパクトが大きいのは、Qualcommとの提携により、フルバージョンのWindows 10を、ARMベースのQualcommのSoCで動作する、ということだ。

Qualcommとの提携を電撃発表。Windows 10をSnapdragonへ提供することに。デバイスは2017年に登場

 今までのx86向けアプリケーションは、エミュレーションによりARMプロセッサーの上で動作することになる。基調講演では、QualcommのSnapdragon820を使ったシステムの上で、x86ベースの「フルバージョンのAdobe PhotoShop」が動作していた。Qualcommデバイスを使った製品は2017年に登場する予定。

Snapdragonで動くWindows 10の上で、Adobe Photoshopのフルバージョンが、エミュレーションで動作するデモが公開された
OSはARMネイティブで動作しており、過去のWindows RTと違い「フルバージョン」だ

 また、かねてから開発中であった、Windows 10におけるバーチャルリアリティ(VR)・Mixed Reality(MR)対応技術である「Windows Holographic」の詳細を発表した。

 Windows Holographicは、現在開発者向けに提供されている「Microsoft Hololens」で使われている技術を、Windows 10の搭載された一般的なPCで実現可能にするもの。2017年初めにも正式版の公開が予定されている、Windows 10の次期大型アップデート「Creatores Update」に含まれる。そうしたスケジュールは明かされていたものの、対象となるPCのスペックやHMDの詳細などは、今回はじめて公開されることとなった。

 HMDデバイスとしては、HP、ASUS、Lenovo、Dell、Acerが製造販売するほか、中国のVRヘッドセットメーカー3Glassesがパートナーとなり、同社のHMD「S1」をWindows Holographicに対応する。S1は499ドル。

Windows Holographic対応デバイスが発表に。HP、ASUS、Lenovo、Dell、Acer、3GlassesがHMDを提供する
中国・3Glassesが提供するWindows Holographic対応デバイス「S1」。価格は499ドルを予定

 また、Windows 10 Creators Updateにより、Windowsのゲーム関連機能も拡張される。注目点は、HDR出力に正式対応すること。HDR対応のテレビに接続することで、対応ゲームなどを楽しめる。

 詳しくは後ほどレポートする。