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VERTERE最上位アナログプレーヤー「RG-1 PKG」1430万円。「アナログ再生が次のステージに」
2026年5月12日 13:00
タクトシュトックは、VERTEREの最上位アナログプレーヤー「RG-1 PKG」を20日に発売する。価格は、クリアモデルが1,430万円、メタリック・ブラックが1,485万円。ベルトドライブ方式。
PKGはセット価格であり、単品価格(税別)は「RG-1 RP CL」が750万円、「RG-1 RP MB」が800万円。アーム「SG-2 TA Pathfinder」が300万円、モータードライブ「Imperium」が200万円、専用フォノケーブル「Pluse HB Tonearm Cable」が150万円。
このRG-1PKGと、カートリッジの「RUBY ONE MC」の組み合わせについて、タクトシュトックは「もしかしたら、オーディオの組み合わせにおいて1点を豪華にするとしたら、それはスピーカーでもアンプでもなく、レコードプレーヤーなのでないかと。それほど、このコンビが奏でる再生音は誰にとっても未体験の域にあり、アナログ再生が確実に次のステージに移行したと感じさせるもの」と表現している。
主力モデル「SG-1」のスピンドル素材は精密硬化ステンレススチールで、軸受けは航空宇宙グレードのリン青銅を使い、軸受けの中にタングステン・カーバイド製ボールを投入するなど、高精度に作られているが、RG-1はさらに精度を高めているのが特徴。
軸受けは航空宇宙グレードのリン青銅でSG-1と共通だが、スピンドル全体が超高精度タングステン・カーバイド製となり1ミクロン以下のクリアランスを実現。内包されるボールは、タングステンよりもさらに硬度が高いシリコンナイトライド製に変更している。
「SG-1でさえ究極に滑らかだと感じられるものですが、RG-1が有する1ミクロンの世界はまさに別格。スピンドルに触ったと思った瞬間に抵抗なく回り続ける様は圧巻」だという。
スピンドルキャップは、レコードの位置を決めた後に先端のキャップを外す事が可能で、本体のキャスト・アクリル多層構造と、キャップレス機能によって、スタイラスは唯一の動力源であるモーターの振動から開放されるとのこと。
メインプラッターもRG-1専用。SG-1のプラッターは高精度アルミニウム合金の表面にキャスト・アクリルが貼り付けていたが、RG-1のプラッターは共振周波数の違う2枚のアルミニウム合金を合わせた2ピース構造。レコードとのインターフェースとして、3mm厚のキャスト・アクリルが固定されており、レコード盤との最適なインピーダンスを確保。「レコードに対し面ではなく、点でランダムに、そして”空気のような”サポートが可能なように製作されている」という。
モーター部には、ハイスピード・シンクロナスモーターを独自のアルミニウム合金製ハウジングに収め、精密なダブルプレシジョン・ベアリングによってアセタール製の専用プラットフォームと連結。独自のサスペンションによって数十度の回転を許容し、負荷変動を吸収の独自の構造によりモーターは常にプラッターと同期し、一定の力でベルトを駆動できるという。
モーターの振動をカートリッジへ伝えないため、溶かした状態のアクリル樹脂を型に流し込んで成形するキャスト・アクリルを各プリンスに使用。押出成形する通常のアクリルに比べてコストがかかるが、より硬く、熱にも強く、より高精度な成形が可能という。
トッププリンスとボトムプリンスは30mm厚、25mm厚の中段サブプリンスと、15mm厚のミッドプリンスによる4層3ステージ・コンプライアント/2ステージ・リジッド構造。12個のデカップラーセットと12個のチューンド・シリコンリング/ボビンを使っている。
モーターはトップボード(リジッド)に搭載。軸受けとアームは34層隔てたサブプリンスに搭載。モーター・アッセンブリのサスペンション機能と、スピンドルのキャップレス構造との相乗効果となっている。
アームのSG-2 TA Pathfinderは、「RUBY ONE MCと同様に5年近い開発期間がかかった」( VERTERE主宰トラジ・モグハダム氏)という。既存のSG-1TA HBと共通なのは、アームに取り付けられた針圧微調整用のステンレス製のリング、内部配線、TPA(TriPivot Articulated)に使われる3つのシリコンナイトライドボール、リフターメカニズムのみ。それ以外のパーツは全て新規に設計されている。
トーンアームベアリングは、SG-1TAで開発されたTPAをさらに進化させた、VERTERE独自のTPA-ULS(Tri-Pivot Articulated,ultra-low stiction bearing/トライピボット・連結超低摩擦ベアリング)を採用。
ベアリングのチャタリングによる情報損失を排除するため、精密加工されたアセタール製のボールリテーニングリングに、3つの高精度シリコン・ナイトライド(窒化ケイ素)ボールで構成され、航空グレードの精密加工が施されたタングステン・カーバイド製ピボットを支えている。
初採用のタングステン・カーバイド製ピボットは、RG-1のメインベアリング同様に精密加工と研磨が施され、「これまでにない超低摩擦、超低抵抗、超ローノイズを実現した」という。
アームチューブには、SG-1TAに比べさらに剛性を高めた、ロール状に巻かれたカーボンファイバーを採用。引き抜き成形やモールド成形に比べ、より高い強度と均質な繊維構造を実現し、ヘッドシェルとベアリングヨークとの接合部もより強固にしている。
新しいヘッドシェルは新設計のチタン製。ダイナミックバランスを向上させた。
調整式アウトライダーを備えた重量級デカップリング式デュアルアクシス・ステンレススチール製カウンターウェイトを採用。
アームチューブにそって簡単に移動できるステンレス製リングを搭載。針圧を簡単に微調整でき、リングとカウンターウエイトとの相対的な位置関係により、アームとカートリッジの共振周波数とエフェクティブ・マス(有効質量)を変化できる。
カートリッジタグと5ピンコネクタピンは、SG-II TA専用、VERETERE独自の仕様に基づいて設計、加工、金メッキ処理を施した。5ピンコネクター本体は、優れた誘電特性を持つ PTFE(Poly Tetra Fluoro Ethylene、ポリテトラ・フルオロ・エチレン)をCNC加工により削り出している。
Imperiumモータードライブは、SG-1PKGのアップデートモータードライブとして既に発売されているImperiumと同じもので、RG-1 PKGでは標準装備となる。
内部回路は、MG-1PKG、SG-1PKGに付属するTempoモータードライブと同様に、デジタル領域で純粋な正弦波を生成しオンボードDACを介してアナログに変換する独自のマイクロプロセッサを採用。モーターを駆動するために、コサイン波とサイン波の2つの波形が生成され、2つのブリッジアンプで増幅する。
Imperiumでは、Tempoよりも高品位なパーツが選別して使われているほか、リニア電源も搭載。広範囲にわたるグラウンドプレーンを利用した金メッキの2層PCB、異なる回路セクションに安定化電圧を供給し、全体的に細部に至るまで特別な配慮を施し、モーターへの電力供給を確実に制御。クリーンな状態でモーターをドライブするとのこと。
一般的な回転調整機能はあえて搭載していない。「調整機能こそ、経年による回転ムラを引き起こす原因であり、生産時にレコード自体に回転誤差がある事を考えれば、その場で正確に33 1/3に合わせる事よりも、正確に一定速度で回転し続ける事こそ大事だと判断している」という。
再生に悪影響を与えるモーターノイズ(振動)を極限まで減らすために、Imperium下部には、モーターとマッチングをとるためのLEVEL調整とPHASE調整を搭載。普段は調整の必要はないが、対となるモーターに合わせた完璧な調整を行なう事も可能という。
VERTEREケーブルの技術力を結集したという最高グレードフォノケーブル「Pulse HB」を同梱。最大限の信号完全性を保つため11導体パルス多型設計を採用し、銀と錫メッキの高純度銅導体を用いて超低レベルフォノ信号とRIAA全周波数スペクトルに最適化。「妥協を一切排し、1本1本手作業によって組み立て製造され、最終チェックはトラジ自身が行なう」とのこと。
本体の外形寸法は490×400×190mm(アーム含む/幅×奥行き×高さ)、重量は25kg。電源部は214×245×65mm(同)で、2.6kg。




