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B&O、4K/HDR Android TV「BeoVision Horizon」。別売スタンドで自由に設置

 バング&オルフセン ジャパン(Bang & Olufsen)は、4K/HDR対応のAndroid TVを採用した液晶ディスプレイ「BeoVision Horizon」を12月15日に発売した。価格は48型「BeoVision Horizon 48」が80万円、40型「BeoVision Horizon 40」が54万6,000円。カラーブラック。なお同社は「4K対応テレビ」として訴求しているが、テレビチューナは非搭載。

BeoVision Horizonとバング&オルフセン ジャパンの岩永真 代表取締役社長

 同社の"FLEXIBLE LIVING"シリーズの液晶ディスプレイ。別売のスタンドと組み合わせ、置く場所や画面の向きを簡単に変えられるのが特徴。“テレビのある場所で番組を楽しむ”という従来の場所の制約にとらわれず、好きな時に好きな場所で映像や音楽を楽しめる機能性と柔軟性を訴求している。

BeoVision Horizon
別売のホイールスタンドに載せて簡単に移動できる

 液晶パネルは4K解像度で、バックライトは直下型LED。HDRに対応している。室内の明るさを測定する小型光センサーを搭載し、照明の明るさに応じてディスプレイの明るさを自動調整する機能を備え、常にクリアで目に優しい表示ができるという。

 Android TVプラットフォームを採用しており、Google Playからアプリをダウンロードできる。映像や音楽などのコンテンツアプリや、スマートフォン/タブレットからGoogle Cast経由でワイヤレス再生して楽しめる。

Android TVを搭載

 HDMI入力はバックパネルの中に2系統、側面に2系統の計4系統を備え、4K/60p(4:4:4)入力やHDCP 2.2に対応。別売の4KチューナやUHD BDプレーヤーなどと接続して、4K映像コンテンツを再生できる。Ethernetも備え、DLNAでNASから映像やハイレゾ音源(FLAC)などを再生可能。DTCP-IPには非対応。そのほか、USBメモリからのコンテンツ再生にも対応する。

オプションマウントでXbox One Sをディスプレイ裏に取り付けたイメージ
側面にHDMI入力を2系統、USB端子を2系統備える
右バックパネル内にHDMI入力を2系統。付属のBluetoothリモコンで市販BDレコーダなどを操作するためのIRコマンダー用端子も

 音質にこだわり、2×2.5インチのフルレンジステレオスピーカーを搭載。内蔵アンプ出力は30W×2ch。ワイヤレス音声出力機能も搭載し、WiSA接続に対応したスピーカーを最大8ペア(16台)までワイヤレス接続できる。

USBメモリからハイレゾ音源を再生しているところ

 独自のBeoLink Multiroom機能にも対応し、B&O PLAYやBang & Olufsenの他のワイヤレス対応製品と連携可能。映画のサラウンド音声をデコードし、複数のB&Oスピーカーを使って同時再生が行なえるほか、音楽再生時にはリビングやキッチンなど各部屋に置いたスピーカーのうち、聴きたい場所をプリセット設定から指定してワイヤレス再生できる。

左バックパネル内にAppleTVを内蔵できるスペースを備える
HDMIでAppleTVから映像出力したところ

 外装はミニマルな狭額縁デザインを採用し、フレームはマットなアノダイズ加工を施したアルミニウム素材を使用。横から見ると液晶面が一段奥に引いた形になっている。アルミフレームに囲まれた鏡のような形状で、同社では「ザ・ミラー」というニックネームを付けている。重量は48型が19kg、40型が17.5kg。

ミニマルな狭額縁デザインを採用
背面。下部の左右にそれぞれバックパネルを備える

 Bluetoothリモコンが付属。別売のHDDレコーダなどをまとめて操作できる機能をプリセットしており、機器ごとに個別のリモコンを操作する必要が無いとしている。

Bluetoothリモコンのカラーは2色

 別売オプションとして3種類のスタンドや壁掛けブラケットを用意する。キャスターを備え床を転がして移動できる「ホイールスタンド」と、床に立てて置ける「フロアスタンド」、壁掛けで液晶面の向きを左右に振って変えられる「ウォールブラケット」は各90,800円。卓上や床に立てかけて置ける「イーゼルスタンド」が48,500円。

フロアスタンド
360度回転でき、液晶面を見たい向きに変えられる
イーゼルスタンドのイメージ
ウォールブラケットのイメージ
フロアスタンドをテレビ台用に短くしたものも
ホテルやショールームなど、BtoB用途を想定したスタンドも用意される

 なお、’14年発売の同社の4K対応ディスプレイ「BeoVision Avant」については、4K/60p入力に対応するなど「BeoVision Horizon」と同等の性能に刷新して販売を継続する。

 バング&オルフセン ジャパンの岩永真 代表取締役社長は、デンマークで創業した本社のテレビ製品の歴史や、「大事な人と過ごす時間を素晴らしいものにしたい」というメーカーの設計思想を紹介。

B&OのFLEXIBLE LIVINGシリーズに込められた設計思想

 新製品の「BeoVision Horizon」のデザインのルーツは、1962年に販売されたキャスター付きのブラウン管テレビ「BeoVision Horisont」。テレビを置いた場所でしか映像を楽しめない、という従来の制約にとらわれず、「暮らしに製品が合わせる」ためのデザインを改めて製品として形にした。

1962年のキャスター付きブラウン管テレビ「BeoVision Horisont」

 製品の概要を説明したバング&オルフセン ジャパンの橋本隆俊 プロダクト&サービスマネジャーは、数々のスピーカー製品を手がけているブランドとして、ディスプレイ製品においても音に対して妥協せず設計していると説明。さらにB&Oのワイヤレススピーカー「BeoLab 18」を連携させ、映画「エリジウム」の映像を使ったサラウンド音源再生のデモを行ない、同社製品と組み合わせて迫力ある音声再生も楽しめることをアピール。

バング&オルフセン ジャパンの橋本隆俊 プロダクト&サービスマネジャー

 BeoVision Horizonのユニークな機能のひとつとして、電源オフ時にディスプレイがパッと消えるのではなく、左右から黒幕がカーテンのように現れて閉じていく「エレクトリカルカーテン」を紹介。これはかつて同社のブラウン管製品が、電源オン時に温まるまでの不完全な画面を見せない目的で採り入れられたもので、オン/オフに連動して開閉させていた。

 これを映像で再現している理由について「たとえば、寝る前にテレビの電源を消してぱっと映像が消えるよりも、すーっと消えると『そろそろ寝ようかな』という気持ちに自然と切り替わる。(映像を)気持ちよく見てもらって、気持ちよく見終わるための、精神的な安らぎを提供する」とした。

エレクトリカルカーテン機能を搭載。電源オフに連動して黒幕が左右から現れ、閉じていく