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4K/HDR/ハイレゾでのコンサート配信に向け、パナソニックとベルリン・フィルが協業開始

 パナソニックとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、4K、HDR、ハイレゾ技術を用いて、コンサートホールでのプレミアムなライブ体験を、家庭や車室内で実現することを目指し、2017年1月1日より協業を開始。対応機材を活用し、2017/2018年のコンサートシーズンより、コンサートのネット配信「デジタル・コンサートホール」をより臨場感あふれるものにしていくという。

「IFA 2016」開幕前のプレスカンファレンスで、ベルリン・フィルとの協業を発表するパナソニック アプライアンス社の楠見雄規副社長

 両者は今年の8月、「IFA 2016」開幕前のプレスカンファレンスにおいて、「高品位なコンサート体験を目指した技術開発の協業」で基本合意した事などを発表。その後も協議を進め、28日に正式契約を締結。2017年1月1日から協業を開始する。

 具体的には、ベルリン・フィルのホールおよび映像スタジオに、4K・HDRに対応した放送用カメラやミキサー、モニタなどの機材を2017年7月から納入開始。ベルリン・フィルはこれらの機材を用いて撮影、編集した4K・HDRの高品位なコンサート映像を、2017/2018コンサートシーズンより、「デジタル・コンサートホール」を通じて全世界にネット配信する。

 さらに、パナソニック、およびテクニクスの映像・音響関連機器を用いた、より高品位なコンサートホールの音再現に向けても協業を推進。パナソニックは、音の録音、編集、再生、評価までの一連の工程で、ベルリン・フィルの子会社であるベルリン・フィル・メディアの知見を得ながら、演奏者の意図を忠実に再現する技術を一層進化させるという。また、車室内でもコンサートホールにいるような視聴体験を実現するための協業にも取り組む。

 両者は協業を通じて、家庭や車室内など、より身近な生活空間において高品位なコンサートホール体験を実現し、「世界中のお客様に新たな感動をお届けするとともに、映像・音響文化の更なる進展に貢献していく」としている。