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旭化成、ポータブル向けプレミアムDAC「AK4492」。アンプなども含めワンストップで提供

 旭化成エレクトロニクスは、米ラスベガスで1月5日~8日(現地時間)に開催されている「CES 2017」において、ポータブル機器向けのプレミアムDAC「AK4492」、ヘッドフォンアンプ「AK4205」、低ノイズ飽和レギュレーター「AK1110」を発表した。いずれも、VELVET SOUNDテクノロジーを投入したプレミアムポータブルオーディオソリューションの製品と位置づけられている。

ポータブル機器向けのプレミアムDAC「AK4492ECB」

 DACの「AK4492」は、2016年に発売され、各社のハイエンドオーディオ機器に採用されているフラグシップDAC「AK4497」の高音質技術を受け継ぎながら、ポータブルオーディオプレーヤーやスマートフォン、タブレットなどへの搭載を想定したモデル。「ポータブル用DACとしては業界最高水準の低歪化を実現。高性能と低消費電力を両立した」という。

 同時発表のヘッドフォンアンプ「AK4205」、低飽和レギュレーター「AK1110」は、このDACのパフォーマンスを最大限に引き出すソリューションとして提供され、DACが必要とする低位相ノイズのMCLK/BICK/LRCKを生成するクロックジェネレーター「AK8157A」もラインアップする。

 これにより、ポータブルオーディオソリューション/製品をワンストップで提供でき、「ポータブルオーディオ機器の高音質化に貢献する」という。

ポータブル機器向けのプレミアムDAC「AK4492」

 AK4492シリーズのAK4492ECBは、VELVET SOUND テクノロジーと自社オーディオ専用プロセスにより、ポータブル用DACとしては業界最高水準という全高調波歪み率-115dBの低歪特性と、低消費電力を両立。パッケージは96-pin WLCSP(5.64×5.64mm)で、従来の「AK4490EN」からさらに小型化した。

 デジタル入力はハイレゾ音源に対応し、PCMは最大768kHz、DSDは11.2MHzをサポート。6種類のサウンドカラーも内蔵し、様々なアプリケーションで柔軟かつ容易に音質作りができるとする。

 他にも、スペックの異なる「AK4492ECB」や「AK4490EN」をラインナップする。

超低ノイズ/低歪ヘッドフォンアンプ「AK4205」

 「AK4205EN」は、アナログスイッチを内蔵した超低ノイズ/低歪のステレオヘッドフォンアンプ。パッケージは小型の36-pin QFN(5×5mm)で、ゲイン設定抵抗、ローパスフィルタを内蔵する事で、実装面積を大幅に削減している。

 出力レベルは1Vrms(RL=32Ω, THD+N= -118dB)、2Vrms(RL=600Ω, THD+N= -120dB)。

超低ノイズ/低歪ヘッドフォンアンプ「AK4205EN」

低ノイズ飽和レギュレーター「AK1110」

 「AK1110AEU」は、低ノイズ・高PSRR特性を実現した2出力の低飽和レギュレーター。パッケージはヒートシンク付小型PLP10-2725(2.7×2.5mm)。VREFとVDDラインを1チップで分離することで、ノイズ干渉を防ぎ、「最高レベルの音質を実現する」という。

低ノイズ飽和レギュレーター「AK1110AEU」