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5軸手ブレ補正で動画も安定撮影、キヤノンの1型高級コンパクト「PowerShot G9X Mark II」

 キヤノンは、1型センサーを搭載した高級コンパクトデジタルカメラ「PowerShot G9X Mark II」を2月23日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は6万円前後。

1型センサーを搭載した高級コンパクトデジタルカメラ「PowerShot G9X Mark II」

 1型センサーを搭載したデジカメとして、トップクラスという薄型・軽量ボディが特徴。重量は206g。有効画素数は約2,010万画素。レンズは光学3倍で、焦点距離は35mm換算で28~84mm。

「PowerShot G9X Mark II」

 映像エンジンはDIGIC 7。手ブレ補正において、処理能力の高さを活かし、ジャイロセンサーの情報に加え、撮像センサーの情報を活かしたアルゴリズムを新たに開発。高精度な光学手ブレ補正「デュアルセンシングIS」を搭載した。

 静止画では手ブレだけでなく、体の揺れによるゆっくりとした大きな揺れにも強く、ブレ補正効果が飛躍的に向上。静止画撮影時で3.5段の性能を実現した(従来モデルは3段)。動画撮影時も、ゆっくりとした大きな揺れに対する補正効果を高めた。

 高感度撮影時の解像感も向上。顔認識を使ってのAFの追尾性能も向上。人間以下の動物などでも、被写体をタッチして指定する追尾性能アップしており、歩き回る犬など、被写体の大きさや向きが変わっても追尾しやすくなっており、動画撮影でも効果があるという。

 動画は1080/60pまでの撮影に対応。ビットレートは最高約35Mbps。24p撮影にも対応する。MPEG-4 AVC/H.264のMP4形式でも録画可能。DIGIC 5搭載機と比べて約9倍の情報量から、ノイズとディテールをより正確に判断。ノイズを抑えた動画撮影ができるという。

 動画撮影中の光学ズームも使用可能。絞りやISO感度を自分で調整できる「マニュアル動画」モードも用意。撮影中のシャッタースピード下限は、従来の1/30秒から1/8秒へ拡大。薄暗いシーンでの撮影に効果があるという。

 動画撮影時の手ブレ補正は、5軸手ブレ補正が利用可能。歩き撮りなどに効果的な「ダイナミックIS」を強化し、光学ブレ補正に加え、新たに平行移動時の電子ブレ補正や、水平・縦回転の歪み補正も可能にした。

 被写体に合ったシーンを判別する「こだわりムービー」機能も用意。人物の有無やシーンの明るさを判断し、録画状況を21シーンから自動で識別。カメラがピントや露出を自動で調整し、撮影できる。

 撮りためた静止画や動画から、カメラが自動で笑顔や顔の動きなどを認識、セレクトしてムービーを作成する「ストーリーハイライト」も用意。G9 XではBGMも付加できるようになり、より印象深いムービーが作成できるという。

 4秒、5秒、6秒の短編動画が撮影できる「ショートクリップ動画」にも対応。複数のショートクリップ動画を選んで編集する事も可能。シャッターを押すたび、静止画といっしょにその直前のシーンも動画で記録する「プラスムービーオート」も利用できる。

背面

 RAW撮影時の、読み出しの並行処理が可能になり、連写速度が約8.1コマ/秒から、約8.2コマ/秒に向上。起動時間や撮影間隔も高速化。電源ONから撮影できるまでの起動時間は1.3秒から1.1秒に、撮影間隔は1.1秒から0.5秒になった。

 EOSで採用している「ピクチャースタイル」に対応。EOSの色再現を踏襲しており、色味やシャープネスなどをカスタマイズし、こだわりを活かした表現が可能。カメラ内でのRAW現像にも対応する。

 タイムラプス動画撮影にも対応。代表的な3つのシーンを選択し、自動露出機能も利用できるなど、設定ガイドに従うだけで本格的なタイムラプス撮影ができるという。

 無線LANとBluetoothにも対応。BluetoothはNFCもサポートする。iOS/Androidアプリの「Camera Connect」と連携でき、カメラ内の画像をスマホから閲覧したり、ライブビューをスマホからチェックしつつ、リモコンとして遠隔撮影をするといった使い方が可能。BLE(Bluetooth Low Energy)もサポートしており、低電力で常時接続も可能。気軽にWi-Fi機能を利用できるという。

 「Camera Connect」アプリ自体も2.0にバージョンアップし、UIが進化。デザインや操作性が改善されているほか、カメラ内画像の検索時に、絞り込み設定が可能になるなど、機能も強化されている。

ポップアップタイプのフラッシュを内蔵している
ケース

 外形寸法は98×31.3×57.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は本体のみで約182g。