ニュース
日本電気硝子の“超薄板ガラス”を平面振動板にしたイヤフォンSIVGA「Que UTG」
2025年6月2日 11:15
01Diverseは、SIVGA(シブガ)ブランドのイヤフォンとして、日本電気硝子が開発した超薄板ガラスを平面振動板として採用した「Que UTG」を5月23日に発売した。価格は15,980円。イヤフォンとして、世界で初めて特殊ガラスの平面振動膜とダイナミック型(ムービングコイル型)の構造を融合させた製品だという。
特殊ガラスである超薄板ガラスは、窓ガラスやコップに使われる一般的なガラスとは機能や性質が全く異なり、振動板にすると、紙や金属などの既存素材に比べて音の立ち上がりが速いため音が鮮明にクリアに届く、素材自体に固有音が少なく(内部損失が高い)音の立ち下がりが速いため音に歪みが少ない、軽くて振動しやすく繊細な音のニュアンスを正確に表現できるなどの特徴がある。
さらに、ガラス表面を特殊な化学処理で強化することで、重低音の激しい振動にも耐えられるほか、温度や湿度などの環境変化に強く、経年劣化しにくいとのこと。口径は10m。周波数応答は20Hz~20kHz、感度は103dB、インピーダンスは32Ω。
日本電気硝子が素材を開発、ガラスの3D成形は台湾のGlass Acoustic innovations(GAIT)が担当。GAITはガラス振動板成形に関する高い技術力と複数の特許を保有し、日本電気硝子とGAITは2023年に戦略的パートナーシップを締結している。
振動板のエッジには、PUフレキシブルエッジを採用。剛性と柔軟性を融合させたという。
筐体のフェイスプレートには、厳選された天然の緑檀(グリーンサンダルウッド)の木材を削り出して採用している。筐体は亜鉛合金素材を精密なダイカスト製法で製造。
ケーブルには、高純度無酸素銅に銀メッキを施した銅線を使用。1本の束に49本の素線をリッツ線構造で撚り合わせ、柔軟性と耐久性の両立を図っている。ケーブル着脱が可能で、0.78mm 2ピンを採用。交換可能なプラグを採用し、標準で3.5mm/4.4mmのデュアルプラグ構成。回転式のクイックリリース機構により、瞬時に交換できる。
なお、日本電気硝子とGAITは、特殊ガラスコーンを使ったスピーカーユニットも開発。マークオーディオが「Alpair 5G」として製品化しており、クラウドファンディングサイトのGREENFUNDINGで発売している。