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東芝、重低音バズーカスピーカー搭載4K REGZA「BZ710X」。49型25万円

 東芝映像ソリューションは、重低音バズーカ(BAZOOKA)スピーカーを搭載した4K液晶テレビ「REGZA BZ710Xシリーズ」を5月中旬より発売する。49型「49BZ710X」、55型「55BZ710X」の2モデルを用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は49型が25万円前後、55型が30万円前後。

REGZA BZ710Xシリーズ

 '16年5月に発売したZ700Xシリーズの後継機で、広視野角な4K IPSパネル採用のリビング4Kテレビという特徴は継承しながら、重低音再生性能を高めた「バズーカオーディオシステム」を搭載。画質も音質も強化した新シリーズとなる。

55BZ710X

バズーカ搭載で4Kにふさわしい重低音再生を

 最大の特徴は、バズーカオーディオシステムの搭載。本体前面に備えたネオジウムマグネット採用の30mmツィータと30×96mmのフルレンジユニット、バズーカウーファから構成される総合出力66W(15W+15W+8W+8W+20W)のスピーカーシステムにより、音質を大幅に向上した。

バズーカスピーカーを搭載
大型ウーファを搭載
新開発のフルレンジユニットとツィータ

 4KやHDRなど画質の進化に対して、狭額縁化が進む薄型テレビでは、音の改善が後回しになっていたり、AVアンプなど別システムにゆだねられていた。今回、BZ710Xでは音を強化して、画質も音も4K/HDRにふさわしいものを目指したという。

動作イメージ

 サウンドモードとして、映画、おまかせ、ダイナミック、標準、クリア音声を用意。おまかせの場合は、番組表情報を参照しながら、最適な音質モードを選択する。また、重低音は弱/中/強の3段階で選択可能。イコライザーも備えている。

 短時間ながら音を体験してみたが、とにかく低域の迫力が圧倒的で、テレビから出ているサウンドとは思えない。人の声も聴きやすく、大型ウーファと新開発のサウンドシステムの効果は明らかだ。東芝では、テレビの裏側に設置するサウンドシステム「RSS-AZ77」を発売していたが、バズーカオーディオシステムでは、その成果をREGZA本体に内蔵したという。なお、ウーファの再生帯域などは非公開。

サウンドモード
重低音を選択
イコライザー

 なお、従来のZ700Xシリーズは43型もラインナップしていたが、「43型ではバズーカスピーカーが搭載できない」ため、BZ710Xは49/55型の2モデル展開となった。また、Z700Xで搭載していた6チャンネル同時録画機能「タイムシフトマシン」は、BZ710Xでは省略。一方、BZ710Xでは新たにスカパー! プレミアムサービス4Kチューナを搭載した。

BZ710XZ700
バズーカスピーカー-
タイムシフトマシン-
4Kチューナ-

エリア分割数を増やし、4K/HDR画質を向上

 液晶パネルは、55/49型のいずれも3,840×2,160ドットの4K解像度で、IPS方式。広色域パネルと直下型LEDバックライト(全面直下LED)を採用し、倍速駆動に対応。LEDのエリアコントロール(部分駆動)も搭載により、明暗のコントラスト表現力を向上し、HDR映像信号の再現性を高めている。Z700X比でエリア分割数を倍に向上し、よりダイナミックなコントラスト表現が可能になっている。輝度は約800nit。Ultra HD Blu-rayなどで用いられるHDR方式「HDR10」に対応する。Dolby Visionには対応しない。

左が「49BZ100X」、右が「55BZ710X」

 映像エンジンは「レグザエンジン Beautiy PRO」。BZ710Xは、特に地上デジタル放送の画質向上に力を注いており、1,440×1,080ドットの地デジ映像を、1,920×1,080ドット映像に水平伸長する際にあわせて超解像処理を行なう(チューナ/DLNA入力のみ)ことで、ディテール表現力を高めている。これらの様々な超解像技術やノイズ低減技術を導入した、「地デジビューティPRO」による、地デジ画質の良さをアピールしている。

レグザエンジン Beautiy PRO
新パネルと新映像エンジンを搭載
地デジビューティPRO

 また、美肌リアライザーでは、明暗の階調表現を見直し、ピーク輝度を抑えながら、明るいシーンなどの顔のハイライト部で白飛びせず、立体感ある描写が行なえるようにした。明るいシーンで顔での白飛びを抑えて、肌の質感を引き出すようにチューニングを変更している。

BZ710X(左)とZ700X(右)では、明るさの制御を変え、肌色の質感を向上

 アニメやCM、映画など、映像の種類ごとに適切な参照フレームを選択することで、ノイズやチラつきを低減し、クリアな映像を実現する「アダプティブフレーム超解像」や、映画など24フレーム映像入力時に、超解像処理とノイズリダクションをそれぞれ2回行ない、精細感を高める「熟成超解像」も搭載している。

 また、X910/Z810Xシリーズと同様に「AI機械学習HDR復元」も搭載。UHD BDなどのHDR編集コンテンツと、従来編集(SDR)コンテンツの映像素材を独自に比較/解析して得たパラメータを用いて、SDR編集の映像も高精度にHDRクオリティに復元する。

AI機械学習HDR復元

次みるナビを新搭載

 HDMI入力は4系統で、4K/60pや著作権保護技術のHDCP 2.2をサポート。また、ゲームに必要な高画質処理を行ないながら、約0.6フレーム(約10ms)の低遅延表示を実現する「4Kゲーム・ターボ」や、2,560×1,440ドット/60pのHDMI入力対応など、充実したゲーム対応はZ700Xを踏襲している。Ethernetや無線LANも備えており、映像配信やネットワークサービスも利用可能。

49BZ100X

 チューナは、スカパー! プレミアムサービスチューナ(124/128度CS)とスカパー! プレミアムサービス光、地上/BS/110度CSデジタル×3で、別売のUSB HDDの録画に対応。新機能として「次みるナビ」を搭載した。これは、リモコンの「次みるナビ」ボタンを押すと、出演者の関連番組や好きなジャンルの番組などをチェックできる機能で、これから放送する番組の予約や、録画番組から出演者情報検索、YouTubeの人気動画などが探せる。

[次みるナビ]お気に入りジャンル・テーマから選ぶ
[次みるナビ]出演者のほかの番組を選ぶ
[次みるナビ]録画した番組をみる
シーン検索にも対応
[次みるナビ]YouTubeをみる

 また、好きなジャンルや人物、番組などの関連番組/コンテンツの[パック]から、録画やコンテンツ検索が行なえる「みるコレ」にも対応。パックを選択すると、録画番組や未来番組(今後放送予定)、YouTube、シーンなどから見たい番組を選べ、関連番組の録画予約が行なえる。著作権保護技術のSeeQVaultにも対応する。

 なお、Z700Xで搭載していた6チャンネル全録機能「タイムシフトマシン」が、BZ710Xでは省略されたが、同社レグザサーバーとの連動動作が行なえる「タイムシフトリンク」に対応。リモコンの[リンク]ボタンからLAN接続したレグザサーバーを呼び出して、レグザサーバーの過去番組表やざんまいスマートアクセス、番組を冒頭から再生する「始めにジャンプ」などの機能を呼び出せる。

 映像配信サービスは、NetflixやひかりTV、dTV、YouTube、DMM.com、TSUTAYA TV、U-NEXT、niconico、クランクインビデオ、アクトビラに対応。なお、DAZNには6月下旬のバージョンアップで対応予定。

 消費電力は、55BZ710Xが256W、49BZ710Xが238W。スタンドを含めた外形寸法と重量は、55BZ710Xが124.2×18.9×76.9cm(幅×奥行き×高さ)、19kg。49BZ710Xが110.5×18.9×69.2cm(同)で、16.5kg。