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東芝、4K HDR IPS液晶+タイムシフトの「REGZA Z700X」
放送6chまるごとチェックやdTV対応。43型で約22万円
2016年4月19日 14:00
東芝ライフスタイルは、4K IPSパネルを採用した液晶テレビ「REGZA Z700Xシリーズ」を4月21日より発売する。43型「43Z700X」、49型「49Z700X」、55型「55Z700X」の3モデルを用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は43型が22万円前後、49型が26万円前後、55型が30万円前後。
'15年8月に発売したJ20Xシリーズの後継機で、REGZAの上位機を示す「Z」の名を冠し、最上位のZ20Xシリーズに続く、4K REGZAの中核シリーズと位置づける。
Z700Xの特徴は、広視野角な4K IPSパネルを採用し、リビングで大人数でも高画質を楽しめるようにしたほか、HDR対応などで画質も強化。また、チャンネル同時録画機能「タイムシフトマシン」を搭載し、放送中の地デジ番組6chを簡易表示できる「まるごとチャンネル」も追加。映像配信サービスは新たに「dTV」に対応し、dTVの4Kコンテンツも視聴可能とした。
最上位Z20Xシリーズとの主な違いは、液晶パネルの種類や輝度/コントラスト性能のほか、Z700Xでは4Kチューナが省かれている。dTV対応は、'16年モデルのZ7000X/M500Xからで、Z20Xで対応しない。
4K REGZAは、最上位のZ20X、中位機のZ700X、スタンダード機のM500Xの3シリーズ展開となる。Z20Xは4K VAパネルとレグザパワーディスプレイシステムを搭載した最高画質シリーズ、Z700XはIPSパネルの特性を活かし、リビングでも気軽に高画質を楽しめる4K中核シリーズと位置づける。M500Xシリーズについては別記事で紹介する。
4K IPS液晶のREGZA Zシリーズ。HDR対応も
液晶パネルは、55/49/43型のいずれも3,840×2,160ドットの4K解像度で、LGディスプレイ製のIPS方式。広色域パネルと直下型LEDバックライト(全面直下LED)を採用し、倍速駆動に対応。LEDのエリアコントロール(部分駆動)も搭載し、明暗のコントラスト表現力を向上。HDR映像信号の再現性を高めている。
新たに拡散層の前面に反射防止層を配置し、映り込みを低減。明るい部屋でもコントラストの高い映像表示が可能なため、リビングでの4K高画質に適しているとする。色域はDCI P3 90%以上を再現し、BT.2020信号入力にも対応する。
映像エンジンは「4KレグザエンジンHDR PRO」。広色域復元プロにより、映像送信時に欠損する色情報を復元し、自然で豊かな色再現を実現する。同様に撮影/編集時に圧縮されてしまう高輝度領域信号を復元し、通常のコンテンツもHDRに近づけて、立体感や奥行き感を高める「アドバンスドHDR復元プロ」も搭載する。
HDMI入力経由のHDR(ハイダイナミックレンジ)信号にも対応。Ultra HD Blu-rayなどで採用されるEOTF(Electro Optical Transfer Function)のST.2084規格に準拠し、UHD Blu-rayのHDR映像表示が可能。日の光を浴びる物体の輝きの再現や微妙な白の色の違い、夜景の中の輝きと黒のコントラスト感の再現性を高めている。
HDMI入力は4系統で、4K/60pや著作権保護技術のHDCP 2.2をサポート。また、ゲームに必要な高画質処理を行ないながら、約0.6フレーム(約10ms)の低遅延表示を実現する「4Kゲーム・ターボ」に対応。2,560×1,440ドット/60pのHDMI入力対応など、PCゲーム対応も強化している。
スピーカーは、出力10W×2chの「レグザパワーオーディオシステム」。スピーカーユニットは下向きだが、ラビリンスバスレフ型のボックス構造により、低音再生能力を向上。また、レグザサウンドイコライザーアドバンスやクリア音声により、音声の聞き取りやすさを高めている。
フロントサウンドシステム「RSS-AZ55」との連携機能「シンクロドライブ」にも対応。中高域をZ700Xのスピーカーを使いながら、中低音はRS-AZ55から出力することで、より繊細で迫力あるサウンドを楽しめるという。
Z700Xシリーズと純正の録画用USB HDD「THD-500D2/250D2」、サウンドシステム「RSS-AZ55」をセットで購入すると、3万円をキャッシュバックするキャンペーンも4月19日から5月31日まで実施。期間中に同一店舗で、3製品を購入した人限定となっており、詳細はキャンペーンページで案内している。
番組見ながら地デジ6chを同時表示「まるごとチャンネル」。dTV対応も
最大6チャンネルのデジタル放送番組を常時録画できるタイムシフトマシン機能も搭載。チューナは、タイムシフトマシン用と通常録画用に別れており、タイムシフト用は地上デジタルが6系統、通常録画用は地上/BS/110度CSデジタルが3系統。タイムシフト、通常録画ともに対応のUSB HDDを別途追加する必要がある。
タイムシフトマシンの録画時間は、平日のゴールデン/プライムと休日の情報番組や、子供向けに昼のドラマや午後の子供番組など、生活スタイルにあわせて、録画時間を選択可能。タイムシフトマシンの録画方式はMPEG-2 TS。4TB HDD(約80時間録画)に3TB HDDを増設した場合、合計で140時間のタイムシフト録画が行なえる。
放送中の番組を“頭だし”できる「始めにジャンプ」、放送済みの過去番組表から見たい番組を選んで再生する「過去番組表」、リモコンのボタンを押すだけで画面下などにおすすめ番組を表示する「ざんまいスマートアクセス」の3種類の録画番組アクセス方法を用意。リモコンにも「始めにジャンプ」、[過去番組表]、[ざんまい]の3種類のボタンを備えている。
タイムシフトマシンの新機能として、「まるごとチャンネル」を搭載。これは、放送や録画番組を見ながら、放送中の地デジ番組を最大6チャンネル同時に表示するもの。リモコンの[まるごとch]ボタンから呼び出しできる。
なお、まるごとチャンネルの6つの小画面表示は、毎秒2枚の間欠表示となっており、放送がそのまま見られるわけではない。サムネイルをきっかけに、番組を探すための機能と位置づけている。また、タイムシフト録画番組であれば、まるごとチャンネル画面で番組を選び、[始めにジャンプ]ボタンを押せば、番組を冒頭から再生できる。
なお、上位機のZ20Xとは異なり、Z700Xシリーズでは、タイムシフトマシンやYouTubeの音声検索に非対応となっている。
好きなジャンルや人物、番組などの関連番組/コンテンツの[パック]から、録画やコンテンツ検索が行なえる「みるコレ」にも対応。パックを選択すると、録画番組や未来番組(今後放送予定)、YouTube、シーンなどから見たい番組を選べ、例えば最新アニメのパックを選べば、関連のアニメ番組を一気に録画予約(通常録画)できる。著作権保護技術のSeeQVaultにも対応し、対応HDDやSDカードを使って、録画番組のバックアップや引っ越しなどが行なえる。
DLNAサーバー機能や、レグザクラウドサービス「TimeOn」、放送/通信連携サービス「ハイブリッドキャスト(HybridCast)」などに対応。
映像配信サービスへの対応も強化。NetflixやひかりTV、YouTube、DMM.com、TSUTAYA TV、UNEXT、クランクインビデオに加え、新たにdTVにも対応。4K配信も、Netflix、dTV、ひかりTV 4K、4K アクトビラに対応する。なお、Netflix、YouTube、dTVでの4K対応は、4月のソフトアップデートで予定。また、NetflixやひかりTV 4Kの4K HDRコンテンツ視聴にも対応する。
また、「みるコレパック」の表示コンテンツにdTVが追加。録画番組やYouTube、TSUTAYA TVのほか、dTVのコンテンツをみるコレのおすすめコンテンツとして表示できるようになった。
入出力端子は共通。入力はHDMI×4で、HDCP 2.2やHDRに対応。ビデオ入力×1(HDMIアナログ音声入力兼用)、USB×4、Ethernet×1も供える。出力端子は光デジタル音声×1、ヘッドフォン×1(アナログ音声出力兼用)。
消費電力と年間消費電力量は、55Z700Xが217W、143kWh/年、49Z700Xが199W、138kWh/年、43Z700Xが185W、135kWh/年。
スタンドを含めた外形寸法と重量は、55Z700Xが124.1×24.9×77.5cm(幅×奥行き×高さ)、17.5kg。49Z700Xが110.5×24.9×69.8cm(同)で、15kg。43Z700Xが97.2×24.9×62.4cm(同)で、12.5kg。