ニュース

Fischer Audio、ロシア軍用素材を使った平面駆動ヘッドフォン「ODIN」

 桜木電子は、Fischer Audio(フィッシャーオーディオ)のプレミアムブランド「KENNERTON」から、ロシア産の軍用素材などを使った開放型ヘッドフォン2製品を、eイヤホンとフジヤエービック限定で29日より発売する。平面駆動ドライバを搭載した「ODIN」(オーディン)と、ダイナミック型の「VALI」(ヴァリ)を用意し、価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格(税込)はODINが328,000円前後、VALIが138,000円前後。

ODIN
VALI

 「KENNERTON」(ケンネルトン)はFischer Audioのプレミアム製品ラインで、「サウンドデザイナー達が限界に挑戦し作り上げた最高品質の製品」をラインナップ。設計からハンドメイド製造までロシアで行なう。ブランド名はドイツ語で工芸の玄人・工芸巨匠を表すKennerと、音質を意味するToneに由来。製品ロゴは、鋭い聴覚を持つコウモリの形をデザインしている。

平面駆動型ヘッドフォン「ODIN」

 北欧神話の主神オーディンに由来する名を冠した平面駆動型ヘッドフォン。ドライバ口径は80mmで、振動板にはカプトン製多層ポリイミドフィルム(10μ)を採用。アルミ製ボイスコイル(8μ)は潜水艦で使用される特殊な化合物を使い、内部の音波干渉を抑制する。磁気回路部分には半円棒型マグネットを搭載し、均一な磁界強度で内部共振を抑えて感度を向上。ポータブルプレーヤーでも鳴らせる高感度設計とした。再生周波数帯域は15Hz〜50kHz、感度は104dB、インピーダンスは35Ω。

正面
磁気回路の半円棒型マグネットで均一な磁界を生み出す

 ドライバはロシアの航空宇宙産業や軍事産業に携わる施設で設計・生産。配線にはロシア軍が使用するOFC(無酸素銅)リッツ線を使っている。

 ハウジングは開放型で、楽器やスピーカーで使用されるサペリ材を採用。オイルと蜜蝋ワックスで多層コーティングを施し、立ち上がりの良いクリアな共鳴を実現するという。本体にはロシア軍グレードのアルミとスチール材を使い、ヘッドバンドには調整機構を装備。イヤーパッドにはロシアの北コーカサス地方のラムスキンを使った。

 無酸素銅使用のヘッドフォンケーブル(2m)が付属し、着脱も可能。端子はヘッドフォン側が4pin ミニXLRで、入力側は6.3mm 標準プラグ。ケーブルを除く重量は670g。

サペリ材を使ったハウジング

「VALI」

 北欧神話のオーディンの子、ヴァリに由来する製品名のヘッドフォン。ドライバはダイナミック型で、口径は50mm。振動板にピアレス製多層ラミネートフィルムを採用。ロシア軍使用のOFC(無酸素銅)リッツ線で配線した。再生周波数帯域は10Hz〜28kHz、感度は100dB、インピーダンスは32Ω。

ハウジングに亜鉛合金の蜂の巣型グリルとウォールナットの天然材を採用

 開放型のハウジングには亜鉛合金製の蜂の巣型グリルと、ウォールナットの天然材を採用。天然オイルを染み込ませ、蜜蝋ワックスとカルナバワックスでコーティングした。本体はアルミとスチール製。長時間のリスニングでも疲れにくい設計として、北コーカサス地方のラムスキンを縫製したイヤーパッドと、ヘッドバンドの調整機構を備える。

 ヘッドフォンケーブル(2m)は無酸素銅を使用し、着脱可能。端子はヘッドフォン側が4pin ミニXLRで、入力側は3.5mmのステレオミニ。ケーブルを除く重量は540g。

正面