ニュース

スカパー!、テレビ向けIP配信を11月に開始へ。全チャンネルIPリニアを目指す

 スカパーJSATは19日、スマートテレビ向けIPサービスを強化する方針を発表した。スカパーは現在、映像配信サービス「スカパー!オンデマンド」において、放送と同時配信する「IPリニア」を進めているが、'17年11月には、スマホやPCに加えて、スマートテレビでもIPリニアに対応。さらに、12月にはハイブリッドキャストを用いた放送通信融合サービスを計画しているという。

IPサービス展開を拡大

 19日に発表した'16年度通期決算とともに'17年度の戦略を発表。IPサービスの拡大に力を入れ、テレビ向けのスカパー! オンデマンドアプリを開発。11月を目標に、テレビでも放送だけでなく、IPリニアによるスカパー! 視聴に対応。「全チャンネルIPリニア配信を目指す」としている。

 コンテンツについては、オリジナルアニメ「グラゼニ」や、サッカーUEFAチャンピオンズリーグ 16/17決勝「ユベントス×レアルマドリード」、「MotoGP」、ゆず20周年ツアーなどで差別化。'17年度以降の放送権をDAZNにJリーグに奪われたものの、チャンピオンズリーグや天皇杯、ユース世代の国内サッカーなどに対応した「スカパー! サッカーセット」を2月から投入し、巻き返しを図る。

 なお、'17年3月末時点のスカパー!オンデマンドの累計登録者数は114万件で、有料商品契約者数は2.7万件。'17年度末('18年3月末)の目標は、累計登録132万件、有料商品契約者4万件。

 2016年度の売上高は、前年比18.4%増の1,928億円、営業利益は同0.9%増の244億円、純利益は同3.2%増の174億円、売上高、営業利益ともに過去最高。官公庁向け衛星設備売却などにより増収/増益となった。

 一方、有料放送事業については売上高が36.3%億円減の1,167億円。加入者数は16.2万件減少し、332万人となった。新規加入不調に加え、Jリーグ放映権喪失による加入者減が響いた。

 2017年度業績予想は、売上高が1,535億円、営業利益は170億円で、減収減益を見込む。加入目標は純増1万人の333万件。