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10.5型と12.9型の新「iPad Pro」。120Hzの「ProMotion」でなめらか表示

 アップルは6日、新しい「iPad Pro」を発表した。ディスプレイサイズは10.5型、12.9型の2種類で、ストレージメモリはどちらのモデルも64GB、256GB、512GBの3種類を用意する。価格は、10.5型の64GBが69,800円、256GBが80,800円、512GBが102,800円。12.9型は64GBが86,800円、256GBが97,800円、512GBが119,800円。6日現在、Apple Storeで購入した場合の商品到着は6月14日となっている。

新しい「iPad Pro」。左が10.5型、右が12.9型

 Wi-Fi + Cellularモデルも用意。10.5型の64GBが84,800円、256GBが95,800円、512GBが117,800円。12.9型は64GBが101,800円、256GBが112,800円、512GBが134,800円となる。カラーバリエーションは10.5型がシルバー、スペースグレイ、ゴールド、ローズゴールド。12.9型はシルバー、スペースグレイ、ゴールド。

 従来のiPad Proは9.7型、12.9型の2種類だったが、新モデルは10.5型、12.9型となった。小さなサイズが10.9型になったのは「フルサイズキーボードと連携した場合、最適なサイズであるため」だという。

 Retinaディスプレイの解像度は10.5型が2,224 x 1,668ドット、12.9型が2,732 x 2,048ドットで、どちらも264ppi。明るさは600nit。

 最大の特徴は、120Hzのより滑らかな表示ができる「ProMotion」機能を搭載した事。これを利用すると、Apple Pencilの反応速度も20ミリ秒のレイテンシを実現。より自然な描き心地になるという。また、コンテンツの動きに合わせてディスプレイのリフレッシュレートを自動的に調整し、品質の向上と共に、消費電力を削減も可能にしている。

Apple Pencilの描き心地がさらに向上

 Retinaディスプレイ自体も最新のもので、iPadとして最も明るいディスプレイになっている。反射防止コーティングも施し、屋内外でのコンテンツの見やすさが向上。True Tone技術で、ホワイトバランスをダイナミックに調整。周囲の光の状況に合わせ、より自然で正確な表示が可能になった。両モデル、デジタルシネマの色域にも対応する広色域仕様(P3)となる。

 64bitの「A10X Fusion」チップを採用。4Kビデオ編集や3DCGのレンダリング、ゲームなど、複雑なタスクもパワフルに処理できる。CPUは6コア、GPUは12コアで、A9XチップよりもCPUは最大30%、GPUは40%高速化している。

64bitの「A10X Fusion」チップで複雑なタスクもパワフルに処理

 カメラもiPhone 7に搭載されているのと同様のものに強化。1,200万画素で、センサーは裏面照射タイプ。レンズはF1.8、4K(3,840×2,160ドット)の動画撮影にも対応する。Focus Pixelsを使ったオートフォーカスや、光学式の手ブレ補正機能も搭載。内側には700万画素のFaceTimeのHDカメラを備えている。クアッドLEDのTrue Toneフラッシュも搭載。

 4つのスピーカーも搭載。どの方向で見ていても、クリアなステレオ再生ができるという。Touch IDは反応が速く、ロック解除やApp Store、iTunes Store、iBooks Storeでの承認にも利用可能。

 外形寸法は10.5型が250.6×174.1×6.1mm(縦×横×厚さ)で、469g(Wi-Fiモデル)/477g(Wi-Fi + Cellular)。12.9型は従来と同じサイズで305.7×220.6×6.9mm(同)で、677g(Wi-Fi)/692g(Wi-Fi + Cellular)。

 無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n/acに対応し、2.4GHz/5GHzをサポート。Bluetooth 4.2に対応。GPS/GLONASSをサポートし、CellularモデルのSIMカードはnanoSIMに対応する。

 Wi-Fiを使ってネットやビデオ再生、オーディオ再生する場合の使用時間は10時間。アクセサリとして、Apple PencilとSmart Keyboardを引き続き用意。新しいフルサイズのSmart Keyboardは、10.5型用にカスタムデザインされており、薄くて耐久性の高いのが特徴。Smart Connectorで接続し、Bluetooth経由で充電やペアリングする必要はない。価格は17,800円。

10.5型用のSmart Keyboardも新たなアクセサリとして登場

iOS 11

 秋に公開が予定されているiOS 11にも対応。任意の画面から、よく使うアプリやドキュメントにすばやくアクセスできる新しい「Dock」に対応するほか、マルチタスクのSplit ViewやSlide Overでは、よりアクティブなアプリ間の移動が可能になる。

 また、ファイルがローカルにあるか、iCloudドライブにあるか、Dropboxなど他のサービス上にあるかを問わず、すべてを1カ所にまとめて管理できるファイルアプリも用意。

 テキスト、写真、ファイルを画面上のどこからでもドラッグ・アンド・ドロップで移動できるなど、操作性なども予定されている。

 Apple Pencilを使った機能も強化され、NotesやMailにテキストを書き込めるインライン描画、文書に簡単に署名するインスタントマークアップ、PDFに注釈を付けるといった操作もApple Pencilで行なえるようになる。