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放送前にテレビ番組の視聴率が予測可能に、電通がAIを使った「SHAREST(β版)」開発

 電通は、AIの学習手法であるディープラーニング(深層学習)を使い、放送する前に、テレビ番組の視聴率を高精度に予測できるというシステム「SHAREST(β版)」(シェアレスト・ベータ版)を開発した。実証実験を行ない、開発を進める事で、ターゲットの異なる商材の広告を最適なCMポジションに割り付けることなどが可能になるという。

「SHAREST(β版)」のイメージ

 2015年10月から、データアーティストと共同で、過去の視聴率データ、番組ジャンル、出演者情報、インターネット上のコンテンツ閲覧傾向などのデータを教師データとしたディープラーニングによるモデル構築を開始、放送前のテレビ視聴率を予測するシステムの研究開発を行なってきた。そして、高速データ解析プラットフォーム内で予測視聴率を算出するプログラムを構築。視聴率の安定的な予測が可能になったという。

 このSHAREST(β版)を活用し、関東地区で1週間内の放送枠の高精度な視聴率予測を実現する検証プロジェクトを実施。順次、関西や中部地区にも拡大していく予定。

 さらに、テレビメディアに関係する様々なマーケティングデータを取得。それを活用し、過去のテレビ視聴とマーケティングデータとの関連性をAIに学習させる事で、これまで困難だった、性年代別などターゲット別の視聴率予測とその自動化も実現できるようになるという。

 これにより、それぞれターゲットの異なる商材の広告を最適なCMポジションに割り付けることなどが可能になる。プロジェクトでは、電通社内で予測視聴率を用いた実施検証を実施、将来的に、テレビCMの素材割り付けの高度運用と広告効果を高める実証を行なっていくという。

 また、複数ブランドのCM素材を予測視聴率に基づいて広告枠に割り付ける場合、現在は人間が視聴率を予測しているが、AIによる自動化で、業務の効率化にも効果があるとしている。